ダンかんらん岩　dunite　(日高町)

採集日：2010/07/04
採集地：日高町

日高町岩内で採集したダンかんらん岩です。

日高町の岩内岳はかんらん岩で出来た山で、かんらん岩の採石場となっています。
ここの採石場のかんらん岩は黒いです。黒いものの蛇紋岩化はしておらず新鮮です。細かなクロムスピネルが散在、真ん中より少し下にエメラルドグリーンの単斜輝石が２個ほど見られますが、この岩石は、ほとんどかんらん石からなっています。

岩内岳のかんらん岩は、神居古潭帯で唯一、蛇紋岩化を免れた岩体のようです。（神居古潭帯で大規模かつ新鮮なかんらん岩が残っているのはここだけ）新鮮な生き残りかんらん岩体です。幌満のような綺麗なオリーブ色ではなく真っ黒。ここは、マントルのかんらん岩が地上まで上がってきたものとのことで、実は、マントルのかんらん岩は真っ黒のようです。黒色の原因は、鉄分が少なくマグネシウムが多い、もしくは、微細なクロムスピネルをたくさん含んでいるからという話です。



拡大してみました。クロムスピネルの小さな結晶が粒々でたくさん入っています。
日高山脈館のネイチャーセミナーに参加し、許可を得て採石場まで行くことができました。日高山脈館関係者の方々に感謝しております。

参考：日高山脈館2010年第二回ネイチャーセミナー資料、講師の方のお話。



かんらん岩について（拙い説明で良ければ）は→こちら