リフトアップ パジェロイオ編

リフトアップ施工:2005/06/06
ソーサー取付:2005/07/18





パジェロイオのリフトアップはマイナーではないかと思うので、当時、調べてわかったことを載せておこうかと思います。

リフトアップは基本的にワンオフ対応でオリジナルスタイルを作り上げていくものだと思います。技術的にはどのようにも出来るのでしょうけれども、庶民にとっては資金面で厳しいものがあります。そのようなわけで、私は、比較的安価な方法として、特定車種向けのリフトアップキットを使用しています。なお、パジェロイオは2007年6月で生産終了しています。





リフトアップ 3つのアプローチ

1.サスペンションによるリフトアップ
長いコイルスプリングに交換して車高を上げる方法。
サスペンションはコイルスプリングとショックアブソーバーのバランスが重要。調整済みのリフトアップキットが発売されている。
・独立懸架サスペンションの場合、上げた分だけグランドクリアランスが大きくなる。
・乗り心地が変わる。
・比較的安価。
・コイルスプリングのみ交換するとサスペンションのバランスが崩れ、乗り心地や走行性能に悪影響を及ぼすことがある。
・エンジンやミッションごと持ち上げてるので、上げすぎるとドライブシャフトやプロペラシャフトの角度が大きくなり駆動に無理がかかる。パジェロイオの場合、40mmアップ程度までだと影響が少ないらしい。

2.ボディリフト
ボディとフレームの間にブロックを入れて上げる方法。
本格的な方法(高価)
フレーム車の場合 フレームとボディの間にブロックを入れてボディを上げる。
モノコックボディ車の場合 駆動系とモノコックボディーの間にブロックを入れる。メンバーダウンという。詳しくはないですが、モノコックボディから見ると、下駄を履かせた分駆動系が下がるのでダウンというらしい。
簡易な方法(安価)
コイルスプリングとボディの間にブロックを入れる コイルスペーサーとかソーサーという。パジェロイオはリアサスペンションにこれが使える。
ショックアブソーバーとボディの間にブロックを入れる アップピロ:ストラットサスペンションのピロアッパーマウント部にブロックを入れて上げる(たぶん)。(昔、エクストレイル用のがあった)
・ブロック長を変えることでリフトアップ量の調整ができる。
・乗り心地が変化しない。駆動系への負担が少ない。
・ボディをいくつかのブロックで支えるので、ブロックに負荷がかかる。悪路を頻繁に走る用途には強度的問題があるように思えなくもない。
・車高は上がるが、グランドクリアランスは変化しない。
・コイルスペーサーを入れると、スペーサー分、サスペンションが延びている状態になるので、ストロークが犠牲になる。

3.タイヤのサイズアップ
大きいタイヤを履くためにはリフトアップしなければならないし、リフトアップすると大きいタイヤを履かないと貧弱に見えてしまう。リフトアップとタイヤのサイズアップはセットだと思えます。

パジェロイオのリフトアップ方法

私が知る限り、パジェロイオは、上記のアップピロ以外はキットやパーツが市販されていました。まとめると以下。
メンバーダウン 2005年当時、パジェロイオ用の4インチメンバーダウンキットが1社から出ていた。現在はどうだろう。
コイルスペーサー(ソーサーとも言う) 2005年当時、パジェロイオ用のコイルスペーサーはいくつか出ていた。ブロック長は何種類か選べた。2012/3現在もあるようだが、当時程バリエーションがあるかどうかは調べていない。
サスペンション 2005年当時、3社からパジェロイオ用のコイルスプリングとショックアブソーバーの両方が出ていた。2012/3現在でも2社は扱っている。コイルスプリングだけ出している所もある。
タイヤ うちのパジェロイオでは、
オーバーフェンダーなしで履ける最大幅の扁平率70%タイヤ:[235/70R16]
オーバーフェンダーなしで履ける最大径のタイヤ:[225/75R16]
ハンドル目一杯切ってフレームに当たらないようにするため、タイヤ幅を抑え(6インチ幅のホイールにする)、かつ、ホイールオフセットやワイドトレッドスペーサーで、フェンダーからはみ出さないギリギリの所までタイヤを外側に出す必要がある。(つらイチにする)良く言われるように、フェンダーからタイヤがはみ出すと、保安基準に引っかかって車検が通らない。車両の個体差により、履けたり履けなかったりするかもしれません。225/70R16より大きな外径タイヤの場合、ハンドルを目一杯切った時、内側のフレームにタイヤの角が若干当たることを覚悟しておいた方が良いと思います。
オーバーフェンダーを付け、かつ、大きくリフトアップをすれば、上記以上の大きなタイヤを履くことができる。

うちのパジェロイオのリフトアップについて

使用パーツ(2005年当時)
JAOS BUTTLEZ×SUSコンプリートセット(フロント・リアの各コイルスプリングとショックアブソーバー、ラテラルロッド)
JAOS BUTTLEZ×SUS ピロアッパ
ダカール 40mmソーサー
BF GoodRich All-Terrain TA KO 225/70R16
パジェロイオ用のJAOS BUTTLEZ×SUS、及び、ピロアッパーマウントは、生産終了している。
パジェロイオ用のJAOS BUTTLEZ×SUSのカタログ上のリフトアップ幅:+30mm。
ダカールのソーサーは、どうだろう?

リフトアップ実測値(リアコイルスペーサー装着前)2005年当時
計測方法:リフトアップ前後で、地面からフェンダー中央までの距離を計測。リフトアップ後の距離−リフトアップ前の距離。
測定場所:駐車場(水平なアスファルト路面)。場所を変えて数回計測し平均値をとる。
積載状態:積載物なし
 理論値実測値
リフトアップ総量フロント:67mm
リア:37mm
フロント:65mm
リア:24mm
リフトアップ量:サスペンションフロント:60mm
リア:30mm
フロント:60mm
リア:19mm
リフトアップ量:タイヤフロント:7mm
リア:7mm
フロント:5mm
リア:5mm
リフトアップ量には個体差があり、きっちりカタログ上の数値にはならないらしいのですが、リアのリフト量がカタログ数値(30mm)より結構低くなりました。フロントとリアのリフトアップ量に開きがありますが、これはJAOSのパジェロイオ用リフトアップキットの特徴。車検を通すためにリアのリフト量を30mm以下に抑えている一方、車高にあまり影響しないフロントのリフト量を上げて補っているように思えます。元々、旧パジェロ(1999年モデルチェンジ以前)とパジェロイオは、ノーマル状態でフロントよりリアの方が上がっていて"前のめりスタイル"になっています。そのため、JAOSのキットを装着すると、フロントとリアの高低差がなくなりフラットになります。リアが下がったスタイルにはならなかったのでした。

リフトアップ実測値(リアコイルスペーサー装着後)2005年当時
フロントとリアのリフト量に41mmの開きがあり、前のめりスタイルでなくなったため、リアに40mmソーサーを入れることで、元々の前のめりスタイルに戻しました。
  理論値 実測値
リフトアップ総量 フロント:67mm
リア:77mm
フロント:65mm
リア:64mm
リフトアップ量:サスペンション フロント:60mm
リア:70mm(コイルスプリング(+30mm)/コイルスペーサー(+40mm))
フロント:60mm
リア:59mm(コイルスプリング(+19mm)/コイルスペーサー(+40mm))
リフトアップ量:タイヤ フロント:7mm
リア:7mm
フロント:5mm
リア:5mm

パジェロイオ用のJAOS BUTTLEZ×SUSとピロアッパーマウント

パジェロイオ用のソーサー


構造変更

リフトアップをした場合、構造変更の判断をする必要があります。判断基準は、
1.「道路運送車両基準の保安基準」
2.「自動車部品を装着した場合の構造等変更検査時等における取扱いについて(依命通達)」
にあります。この辺り、私は詳しくないのですが、資料を読む限りにおいて、以下のように判断できます。
1の適用 主に強度面で大丈夫かということ。装着する車用の車検対応のリフトアップキットを装着すれば問題ないと思います。ワンオフ対応等でオリジナル改造をすると、強度証明とか色々と面倒な気がします。うちのパジェロイオは車検対応品を装着したので、この部分で引っかかることはないです。
2の適用 この通達は、構造・装置の軽微な変更について、構造等変更検査用件を緩和する目的のものです。リフトアップした場合、車検証に書かれている車高・車幅・車長の記載を変更しないで済む範囲が定義されています。
車幅±2cm、車高±4cm、車長±3cm
うちのパジェロイオは構造変更をしています。JAOSのリフトアップキットは車検対応品ですが、リアのソーサーが+40mmなので、上記2の範囲を超過しました。私は、具体的な構造変更の手続きにはノータッチだったので、例えば、ソーサーの強度証明等の詳細はわかりません。

所感

パジェロイオ用のリフトアップキットは、どれもノーマルより硬めのセッティングになっているようです。JAOSのキットもノーマルよりは硬くなりますが、カチカチではないです。地面の凹凸をトレースするような感じになります。跳ねる感じもないです。新品のうちは、特にフロントサスペンションが突っ張っている感じがしました。延び方向に強く速く動くようで、延び方向に段差が大きいとタイヤで地面を叩く感じになります。7年10ヶ月経ってヘタりが出てきたのか落ち着いたのか、サスペンションの動きがだいぶ大人しくなって少し柔らかくなり、当時よりリフトアップ量が減少しました。ノーマル時はストップアンドGO時のピッチング、カーブでのロールが結構あってフラフラ感があったのですが、それが少なくなり、コーナーリングが楽になりました。低速では少し硬い感じがしますが、スピードに乗るとしなやかな感じがします。
ソーサーによるストロークの減少
本格的にオフロード走行しない限りは影響がないと思えます。舗装道路では全く影響なし。林道走行でも概ね影響なし。ただ、リアに積載した状態(後部座席に人を乗せる、ラゲッジに重たい荷物を載せる)で、林道で勢い良く凹凸を乗り越えたりしてリアが大きく上下すると、ストロークが限界に達しガツンときます。

2013年現在の状態

使用パーツ
JAOS BUTTLEZ×SUSコンプリートセット(フロント・リアの各コイルスプリングとショックアブソーバー、ラテラルロッド)
JAOS BUTTLEZ×SUS ピロアッパ
ダカール 40mmソーサー
夏タイヤ:BF GoodRich All-Terrain TA KO 235/70R16
 ホイール:ザイジックス1000/16inch/7J
冬タイヤ:スタッドレスタイヤ 215/70R16
 ホイール:エアトレックのオプションホイール 16inch/+46/6JJ
夏タイヤが磨耗したため、一回り大きいものに変えています。(2010/04)
冬タイヤをホイールごと失ったため、従来の夏タイヤのホイールを冬タイヤに、新しいホイールを夏タイヤに装着しています。(2013/04)


タイヤサイズアップ注意点

パジェロイオのフロントサスペンションはストラット式。ストラット式のサスペンションの場合、コイルスプリングを載せている皿に当たらないように注意する必要があります。245/70R16でも皿に当たらないかもしれません。
左:235/70R16、右:215/70R16(スタッドレスタイヤ)