和尚の一言一覧

平成27年11月1日更新 

カレンダーも残り2枚となり、今年も残りが僅かになって参りました。

昨今建築業界では基礎の杭に関する不正事件で戦々恐々としています。
発端は横浜のマンションにおける基礎工事のデーター改竄・基礎杭の長さ不足でした。
しかし旭日建材だけではなく他社にも疑惑が広がりそうです。この際関係各社は正直に
総てを公開して、業界の悪弊を正しては如何ですか? それこそが業界の信用を回復する
近道では無いでしょうか。

思い返せば10年前当山でも杭の設置を致しました。あらかじめ敷地の各所より地質のサンプルを
とり、経40センチ17Mの杭を16本設置しました。
私の認識不足で杭を打つと言うのでドンガンドンガンとうるさくなるなと思ったらさにあらず、
大きなドリルを装備した機械でグリグリと穴を掘り、ドリルを逆さ
回転させて引き抜くときにはコンクリートが充填され、ドリルがどいたら間髪をいれず杭が差し込まれる
見事な連携で驚いたことをハッキリと覚えています。
ドリルの先には地盤の堅さを計測する機器が付いていて、オペレーター室にレジスターの記録紙と
同じ様なロール紙が吐き出され固い地盤に到達したか一目瞭然でした。
これは間違いのない地盤調査に基づいた設計がなされているからでしょう。安心して新本堂を使っています。

建物を使用する人々が安心できる建築を心よりお願いします。               南  無

2015年11月01日

平成28年12月6日更新

 山内の紅葉も盛りを過ぎ、晴れ間を選んで相似に専念しています。

疲れて一服する居間の窓からは見事な紅葉と真っ赤な南天の実・たわわに実った夏蜜柑が

それぞれの色を主張して競い合っている様子を楽しんでいます。

雨の日は御正月に向かって御札・御守り等の制作にいそしみ、

それを「晴掃雨作」と自称しております。

 先月、二十日の秋季大祭はお天気もかろうじて保たれ、出店も

売り切れ繁盛、寺弁も好評で沢山の方に楽しんで頂きました。

これも掃除を始め御接待等壇信徒の皆様の御支援あってのことと

感謝しています。

 二十七日には境内建物すべてを使う大イベントが開催され

百人を超す参加者の熱気で雨も遠慮するほどでした。

 

    除夜の鐘 締めとはじめは 山寺で

 

 大晦日は除夜の鐘・住職と有志による水行、御正月は皆様の

安泰を御祈願しています。御家族揃っての参詣をお待ちしています。

お年玉もありますよ。

インフルエンザも大流行、決してお友達にはならないでね。 

 

新しい年が平穏でありますよう祈っています。               南  無

2016年12月06日

平成28年1月26日更新

寒中お見舞い申し上げます。


暖冬のお正月で安心していましたが、暦の上で大寒を迎えたとたんに観測史上初めてと
云う大寒波が南下し日本列島をすっぽりと被いました。

南国九州も例外ではなく24日より大雪となり、山寺の天愼寺では積雪20センチを越えました。
雪が降り止んだら道路の雪かきをしようと思い24日25日と山籠もり・本日やっと雪が止みましたので
早速雪かきをと思い家族総出でスコップを担いで外に出ましたが、あまりの積雪にスコップが
持ち上がらず本堂周りだけで断念しました。


幸いなことに御回向等のお約束が有りませんでしたので、檀信徒の皆様には御迷惑を掛けずに済みましたが
明日は自宅御法事のお約束、車が出せませんので徒歩で山を下り他家の車を
お借りして出かける様に手配しました。こんな事は40年ぶりです。


日頃は自然豊かな境内でのんびりと贅沢な生活を楽しんでいますが、自然の猛威には全然歯が 立ちません。
「苦有れば楽有り・楽有れば苦有り」とは当にこの事か?
午後になりお日様が顔を覗かせました。明日には気温も上がるとのこと自然に雪の解けるのを
待ちましょう。

24日朝郵便受けを覗いたら新聞が配達されていました。
猛吹雪の中を配達して頂いたのですね。
その使命感にはただ頭を下げて感謝するのみ。有り難う御座いました。
                                              南  無

2016年01月26日

平成28年6月7日更新

初夏を迎え、山寺は滴るような緑に包まれ、下を見るとサツキ・アジサイが咲き乱れ
麓の小川にはホタルが乱舞しています。平和そのものです。

しかし、隣の熊本県・大分県ではダブル地震で大変です。
一般の方々はもちろんお寺も数多く被災しました。現地に赴くと山門・本堂・庫裡・墓地と
どこから手を着けたら良いのか戸惑うばかりで呆然としてしまいました。

住職家族は近くの公園で車中生活でした。とりあえず本堂が使えるよう屋根にブルーシートを
張り雨漏りを止めました。堂内の仏像・仏具は砕け散って使えません。使えそうな仏具を並べ
何とか勤行が出来るようにしました。破損した仏像を修理しようにも県内の仏具屋は手一杯で
新規の注文は受けられないとのことでした。

そこで、天愼寺専属の仏具屋さんに連絡し修理を依頼しました。
仏具屋は翌日に現地に赴き壊れた物を総て預かり、修理の見積もりをしてくれました。
大修理を要する物以外はほとんど無償にてやってくれました。
感謝すると共に日頃のお付き合いが如何に大切か再認識しました。

とりあえず避難するのみで、生活の安定は未だ先です。ましてや復興は先の先。
梅雨も目前更なる被害が発生しないよう祈るのみです。
                                              南  無

2016年06月26日