平成28年6月7日更新

初夏を迎え、山寺は滴るような緑に包まれ、下を見るとサツキ・アジサイが咲き乱れ
麓の小川にはホタルが乱舞しています。平和そのものです。

しかし、隣の熊本県・大分県ではダブル地震で大変です。
一般の方々はもちろんお寺も数多く被災しました。現地に赴くと山門・本堂・庫裡・墓地と
どこから手を着けたら良いのか戸惑うばかりで呆然としてしまいました。

住職家族は近くの公園で車中生活でした。とりあえず本堂が使えるよう屋根にブルーシートを
張り雨漏りを止めました。堂内の仏像・仏具は砕け散って使えません。使えそうな仏具を並べ
何とか勤行が出来るようにしました。破損した仏像を修理しようにも県内の仏具屋は手一杯で
新規の注文は受けられないとのことでした。

そこで、天愼寺専属の仏具屋さんに連絡し修理を依頼しました。
仏具屋は翌日に現地に赴き壊れた物を総て預かり、修理の見積もりをしてくれました。
大修理を要する物以外はほとんど無償にてやってくれました。
感謝すると共に日頃のお付き合いが如何に大切か再認識しました。

とりあえず避難するのみで、生活の安定は未だ先です。ましてや復興は先の先。
梅雨も目前更なる被害が発生しないよう祈るのみです。
                                              南  無

2016年06月26日