ＳＬ写真展 （ ＩＮＤＥＸ )～アメリカ ＆ 日本現役
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・カナダ国鉄（ＣＮＲ）♯６０６０の活躍
048.
ストラトフォード駅に憩う№．６０６０･
カナダ／オンタリオ州
〈０００１：〉
〈０００２：ナイヤガラフォールズ駅でのスナップ〉
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〈紀行文〉
初秋の朝１０時にトロントを出発した№．６０６０の牽引する紅葉の旅 “Ｓtratford Ｓteam”の列車が無事に到着した。ストラトフォード駅のホームに客車を残して、大踏切を越えた向こう側の広々とした駐機ラインで給水を受け、しばしの小休止のひとときを過ごしていた。
どうしたことか、鉄道ファンの姿は全く見えないのは不思議であったが、お陰で久しぶりに余裕を持って撮ることができたのだった。
人工４万足らずの小都市ながら、文豪シークスピアの誕生の地の名前を戴いたストラトフォードは、何しろカナダでも有数のイベント都市であり、シークスピア劇場も４つもありシークスピア祭りを始め都市、音楽祭、ミュージカル祭り、スポーツ大会などが催され、四季を問わず各地から特別列車が立ち寄る賑やかな町であることでも知られている。ＳＬの牽引する特別運転も各地にある保存鉄道の運転グループがここを目指したツアーを主催しているから、ＳＬもそれほど珍しくはないのであろう。
ＣＮＲ（カナダ国鉄）やＧＴＲ（グランド･トランク鉄道、アメリカ籍の子会社）などの鉄道線が集まる要所であるストラとフォードには、ＣＮＲの修理工場があったのだが、今は廃止され、そこを根拠にした鉄道博物館のグループの活動が盛んで動態保存の№．４９６５Ｌによる“シークスピア･エクスプレス”などの列車運転をやっているとのことだった。
ここでは意表をついて、コニカル･ノーズ（弾頭型煙室扉）にはしつれいして、軽量のバンダーピルト形テンダーのバックスタイルモまた魅力的に撮れたように思えた。テンダーの上の小さいヘッドランプも印象的。
そして、足回りののデイテールを見ていると、４－８－２の車輪配置の呼び名の“マウンテン･タイプ”について思い出した。このマウンテンと呼ばれる 4ー8ー2 は1911年に、Ｃ＆Ｏ鉄道がバージニア州のアパラチヤン山脈を越える特急列車が、パシフィック？型の重連仕業を改善するために、アメリカン機関車会社（ALCO）により製作され、大成功を納めたことから命名されているのである。この成功は、四輪の先導台車による高速安定性と、大型ボイラーが生み出す性能によってもたらされ、SLの最後の時期まで重用されたのだった。
CNRの保存機№．60６０は最後のＳＬであり、弾頭型の煙扉のコニカル･フェースは煙の巻き付きの改善のために工夫された空力デザインなのであった。ここで6060のプロフィールを述べてみよう。
ＣＮＲの蒸気機関車と云えば、重厚な真ちゅう鋳物でできた煙室前のロードナンバープレートが頭に浮ぶが、№．6060は煙室扉は円錐型をした半流線形が売物で、一体鋳鋼製と云われるシリンダー、パイロット、フレーム、ボックス動輪、それに渋いグリーンと黒のＣＮＲカラーのスカートからテンダーに至るデザインが目立っている。
カナダでは多くの鉄道が経済的に行き詰まった２０世紀初頭に、カナダ国鉄として大合同してからは、ＣＰＲ(カナディアン･パシフィック鉄道)との二大鉄道がょり良ぃ競争をしながら発展して来たのである。
参考に№．6060の諸元を羅列しておこう。
･4－8－2,マウンテン･タイフ.U１ーf クラす
･1944年モントリオール機関車会社製
動輪直径：7３インチ、ボックス形
シリンダー（直径Ｘ行程) 24X3０インチ
･ボイラー圧力 ２６０ホンド／平方インチ
･牽引力 ５２，０００ポンド
･火床面積 ７０平方フート
･全長、全重量 ９３フィート、６３７，３４０ポンド
･煙突グフランヂ飾り（イギリス調）
･排気蒸気インジェクター
･クロスオーバー･コンプレッサー
･重油焚き
･テンダー：バンダービルド型６輪台車、
燃料／水：５，０００ガロン、１１、０００ガロン
･自動フランクリン四季逆転機
･WAKFIEＬJ機械式潤滑装置
撮影：１９７８年
発表：「レイル」誌･№．１８、1984年１０月発行。
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･「カナダ国鉄･急行旅客用蒸機：♯６０６０」シリーズのリンク
１２０．「ナイヤガラフォールズの小さな蒸気列車の旅」（カナダ ／ オンタリオ州
０４７． ＣＮＲ♯６０６０の紅葉のストラトフォードへの旅･カナダ／ｵﾝﾀﾘｵ州
０４９． カナデアン ナショナル カラーを装った♯６０６０・オンタリオ州