Victor WONDERMEGA RG-M2
(メガドライブ&メガCD一体型互換機)
ビクターが未だに32bit改造を受け付けているとのWeb情報に、半信半疑でビクターのサービス窓口に確認した所、次のような返事がありました。(※1)
(※1)
ビクターサービスエンジニアリング(株)首都圏テクニカルセンター
※ビクター修理窓口:ビクターサービスエンジニアリング(株)は、横浜テクニカルセンターと住所・電話番号は同じです。(2007年8月時点)
(2007/11掲載)
ワンダーメガ2(1993年7月発売)は、初代ワンダーメガからMIDI機能等を省略してゲーム専用機に近い形にした廉価版だが、ゲームに便利なコードレスコントロールパッドを標準装備して、ゲーム機としてはより扱い易くなった。
ワンダーメガ2の良さは、ステレオ音声出力端子とS端子を本体に装備して、音と映像が本家セガ製品より優れている所にある。 ヘッドホン端子も音にノイズが無く音質が良い。
ワンダーメガ2は廉価版になってなお高価格だがS端子と音の良さは高価格を帳消しにする程の大きなアドバンテージになっている。 値段的には高い印象を受けるが機能や扱いやすさを考えると非常にお得な製品と云える。
通常のコントロール端子が背面にあり有線タイプのコントロールパッドも使える。
マルチメディア対応にカラオケ機能が残されており本体にマイク端子がある。
(2011/01 記)
(2012/11 NO.58 更新)
(2019/06 NO.95 更新)
(2020/04 NO.98 更新)
32ビット改造後のワンダーメガ RG-M2。
CDドライブの蓋(ドア)が取り替えられて全体として前よりすっきりしたデザインになった。
改造と云っても外観上はCDドライブの蓋の交換と接続ケーブル添付のようです。
蓋(ドア)は本体ドライブ部の形状と同じ形。
内側は補強のリブが目立ちます。
蓋(ドア)の左側の平らな部分が本体に固定されていて残りの部分が開くようになっている。
オリジナルの場合、この固定された蓋部分がSUPER 32X本体に引っ掛かって開けられない。
本体前面中央、色が違う凸部分が赤外線受光部。
コードレスコントロールパッドは、ワンダーメガ2本体の電源ON/OFFとゲームリセットの他、当時の各社テレビの電源ON/OFFとボリューム調整が出来るリモコン機能付。
この辺は音響・家電メーカーならではの発想でユニーク。
又、二人プレイ時に別売りの有線式コントロールパッドRG-CP3を接続して、コードレスで操作できる機能もある。
SUPER 32X本体に蓋が引っ掛からないので装着したままメガCDソフトがプレイ出来る。
ワンダーメガ2本体へのコード接続は改造で添付された付属コード一本で済む写真はケーブルを全て接続した状態。
AVコード類は通常使用する物を接続。
ワンダーメガ2はS端子装備のため通常はビデオ出力にS端子を使いますが、SUPER 32XではSUPER 32X本体のビデオ出力に繋ぎ替えます。
SUPER 32Xの音声出力はワンダーメガ2本体からも出ているので、SUPER 32X側と繋ぎ替える必要はない。
(SUPER 32X側の音声出力はモノラル、ワンダーメガ2側はステレオ音声)
後部右側の四角い穴は有線式コントロールパッド用のコントロール端子(2個分ある)。
これで、
メガドライブ+メガCD+SUPER 32X 互換機の完成
※SUPER 32Xはワンダーメガ2とケーブル一本で”RF UNIT”端子に繋がっているため、メガドライブより取付・取り外しが簡単です。
※メガドライブソフト「ファンタシースター復刻版」はSUPER 32X未装着でも起動しません。又、セーブデータが飛んでしまうので要注意です。
対応ソフトは最初からカートリッジとCDが予定されており、ラインナップからCDが本命と見ていたが、肝心の米国での販売不振から日本ではCDは一つも発売されずに終わり、その実力を確かめる事は出来なかった。
国内発売分の対応ソフトはカートリッジのみで、このためかゲームジャンルがシューティング系とアクション系に偏っている。
国内同時期発売のセガサターンとの3DCG性能の違いは、「バーチャファイター」を見比べれば大体察しが付く。
余談ながら、商品名に”X(エックス)”は鬼門で、Xを付けた物は何故か販売不振で失敗する事例が目に付く。
[写真]: SUPER 32Xソフト
(カートリッジタイプ)の例。
スロットにメガドライブのゲームカートリッジをセットした場合は、カートリッジが優先されるため起動画面やコントロール画面は表示されずライセンス表示後にゲームが起動する。
1.「起動画面関係」[ワンダーメガ2の起動画面]
半円球部分の色がオレンジ、青、水色などに変化する。
バージョンはVer2.00 (1993)
[コントロール画面]
ゲームディスクセット時のコントロール画面。[バックアップメモリの操作画面]
バックアップメモリの操作方法はセガと同じ。[コピー操作画面]
バックアップRAMのセーブ内容が表示される。
[空き容量不足の警告]
バックアップRAMの空き容量が不足している時に表示される。[メガCDのライセンス表示]
ゲーム起動前にに画面表示される。[カートリッジのライセンス表示]
文字画面の一枚表示。
見た目の通り、コードレスタイプと同じ形状で成形型を流用した物と思われる。
必要の無いコントロール端子や電池ケース部分等は樹脂で塞いである。
取扱説明書によると、コードレスコントロールパッドには本品とRG-CP1(3ボタン)、セガのSJ-6000、SJ-3500(3ボタン)が接続可能。
他のコントロールパッド等は、ワンダーメガ2本体のコントロール端子に接続するように指定されている。
コードレスコントロールパッド(赤外線式)には僅かにタイムラグがあるため、操作タイミングがシビアなアクションゲーム等には有線式の方が良い。 (2008/11記)
現在、中古品がゲーム通販ショップで入手出来るようだが、価格が元の約2倍の値付けになっている。
(参考)
サンタ製メガドライブ2専用S端子ユニットの標準価格(販売当時) \4,900(税別)
「ビデオ端子」
ビデオ映像がそのままの形でHDMI信号に変換されていて特に問題無し。
「S端子」
半透明処理が機能せず、使われている部分が市松模様の様に表示される。
RPG系では建物等の陰が市松模様になってしまう。
S端子からのHDMI変換で半透明処理が機能しない原因を調べた所、元のS端子出力の段階で映像の半透明処理が機能していなかった。
フレームマイスターはS端子映像をそのままHDMI変換しているだけで動作は正常。
「SUPER 32X」
SUPER 32X対応ソフトの場合は映像が特殊な合成出力のためかHDMI変換すると副作用が目立ちメリットが無い。 元のビデオ出力でプレイした方が良い。
ACアダプタ(AA-S95)のケースにはラインヘッドネジという特殊ネジが使われており、これを外すにはネジサイズに適合した専用ドライバーが必要になる。
幸いな事にゲームギア修理で使用した特殊ドライバー”DTC-27”が適合した。
ラインヘッド(LH)ネジ用ドライバー。
手持ちに無い場合の入手先としては、専門通販の他にヨドバシ・ドット・コムがある。
写真は日本ケミコンのKMGタイプ。
元のコンデンサがKMGの16V、6800μF、105℃品のため交換用も同じ物にした。写真はAA-S95の内部。
(ACアダプタの上側を外した状態)
整流回路はセンタータップ型で基板には2個のダイオードが付いている。
共用基板なのかダイオードの取付け穴は4個分ある。交換用の新しいKMGを半田付けした整流回路基板。
これを元通りにケースにセットし、ネジ止めして交換作業は終了。