[参考にしたサイトとブログ]
・MGS「ゲームギア本体修理」ページ/www.lcv.ne.jp/~mgs1987/sega/gg.html
・Rock'n ゲーム三昧/rockn69.blog54.fc2.com/blog-entry-502.html
修理を行った三台のゲームギア。
この内、初期型は他の部分が壊れたらしくアルミ電解コンデンサ交換では復旧しなかった。
[写真上]
初期型のゲームギア。
内部パーツの外観に異常が無いため、故障箇所が分からず、やむなく修理作業は中断・保留。
LEDが点灯しないので、その辺に原因が有ると思われる。
[写真中]
後期型のプラスワン(ミッキーマウス版)
新品と云うことで購入した物。
[写真下]
中古品
(後期型のプラスワンでソニック&テイルス版)
ミッキーマウス版の画面が暗くなり、プレイ不能になったため入手した物。
写真はミッキーマウス版と同じに見えるが、部分的に外装の艶消し地が消えて光っているのが相違点。
使用した物は以下の通り。
No | 名称 | 用途 | 備考 |
1 | ラジオペンチ | 表面実装コンデンサの接着引き 剥がし |
- |
2 | ニッパー | リード形コンデンサのリード線 切断 |
- |
3 | 汎用ピンセット | リード線の曲げ加工 半田付け時の部品固定など |
HOZAN P-880 |
4 | 半田ゴテ(※) | コンデンサの取り外しと半田付け | - |
5 | 半田線 | 半田付け | 精密部品用 |
6 | 半田吸取線 | 半田の吸い取り除去 | HAKKO WICK FR100-01 (Size 1.5m×0.9mm) FR100-00 (Size 1.5m×0.6mm) |
7 | コテ先クリーナー | コテ先の酸化膜除去など | - |
8 | スタンド照明器具 | 交換作業時の明るさ確保 | 一般的な照明器具 |
9 | 汎用組みドライバー | ゲームギア本体の取り付けネジ用 | 一般的な物 |
10 | 特殊ドライバー | ゲームギア本体の特殊ネジ用 | DTC-27 |
11 | エアダスター | 埃の除去 | 一般的なスプレー用品 |
※15Wの物で作業したが、それでもコテ先温度が上がり過ぎて半田付け作業に支障があった。
多少値段が高くても、コテ先の温度調整機能付きの半田ゴテ(実売五千円位)を使った方が良いと思われる。 (※250℃~500℃の範囲で設定可能)
[写真]
特殊ドライバー DTC-20 と DTC-27。
(二本一組で購入)
(写真下側)DTC-27(ゲームギア本体の特殊ネジ用)
(写真上側)DTC-20
ゲームギア専用ゲームカートリッジの裏面にある特殊ネジが外せる。
※入手先:通販(i-TOOLS(アイツール))
修理は表面実装形をリード形の小型アルミ電解コンデンサに置き換える事で行う。
基板の部品番号はチップ部品にも割り振られていて、隣り合う場合は間違えやすいので囲み線や矢印を見て判断する。
[交換用リード形アルミ電解コンデンサの定格]
内部基板の確認と修理方法を掲載しているサイトのリストを参考にしたが、全て購入する事から代替品の定格は基板に実装された現物の値とし、購入できない場合のみ定格値を変更。
ゲームギアのメイン基板には高さを低く抑えるためか樹脂外装のアルミ電解コンデンサが使われているため、選定にはコンデンサの直径サイズを考慮した。
[代替品の選定方針]
1)容量値厳守・・・入手出来ない場合のみ変更。
2)メイン基板でPOWER基板が被さる周辺は、なるべく105℃品を選択。
3)表面実装タイプの代替品サイズは、φ5以下を目安に選択。
購入は通販を利用したが、この場合次の点に留意する。
1)購入単位は10個セットが普通。(中には1個単位の物もある)
2)通販リストに載っていても在庫切れの場合がある。
この場合、注文しても発送目安は3ヶ月後になるので品名変更等をした方が良い。
(※部品メーカーの受注納期が3ヶ月のためと思われる)
※通常納期で発送が無い場合は、在庫切れで止まっている(発送保留)事が有るのでショップに確認した方が良い。
下表は、最終的に代替品として選んだ物のリスト(定格表)。
耐圧を基準に並べた表のため、部品番号は順不同。
初期型(メイン基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μF) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C39 | 100 | 4 | 100 | 16 | 105 | φ5×11 | ※1 | |
C1 | 33 | 6.3 | 33 | 10 | 85 | φ5×11 | ※3 | |
C3 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C6 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C48 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C37 | 68 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ※2 | |
C31 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C49 | 22 | 6.3 | 22 | 16 | 105 | φ5×5 | ||
C35 | 4.7 | 35 | 4.7 | 35 | 105 | φ4×5 | ||
C44 | 0.47 | 50 | 0.47 | 50 | 85 | φ5×11 | ※3 | |
C45 | 0.47 | 50 | 0.47 | 50 | 85 | φ5×11 | ※3 |
初期型(POWER基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μF) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C13 | 820 | 6.3 | 820 | 6.3 | 105 | φ8×11.5 | ※3 | |
C11 | 100 | 25 | 100 | 25 | 105 | φ6.3×11 | ※3 | |
C5 | 22 | 35 | 22 | 35 | 105 | φ6.3×5 |
初期型(SOUND基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μF) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C5 | 47 | 4 | 47 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ※4 | |
C6 | 47 | 4 | 47 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ※4 | |
C1 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C2 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C3 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 |
後期型(メイン基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μ)) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C49 | 100 | 4 | 100 | 16 | 105 | φ5×11 | ※1 | |
C1 | 33 | 6.3 | 33 | 10 | 85 | φ5×11 | ※3 | |
C4 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C11 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C14 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C42 | 10 | 6.3 | 10 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ||
C47 | 68 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ※2 | |
C68 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C43 | 22 | 6.3 | 22 | 16 | 105 | φ5×5 | ||
C45 | 4.7 | 35 | 4.7 | 35 | 105 | φ4×5 | ||
C54 | 0.47 | 50 | 0.47 | 50 | 85 | φ5×11 | ※3 | |
C55 | 0.47 | 50 | 0.47 | 50 | 85 | φ5×11 | ※3 |
後期型(POWER基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μF) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C13 | 820 | 6.3 | 820 | 6.3 | 105 | φ8×11.5 | ※3 | |
C11 | 100 | 25 | 100 | 25 | 105 | φ6.3×11 | ※3 | |
C5 | 22 | 35 | 22 | 35 | 105 | φ6.3×5 |
後期型(SOUND基板) | ||||||||
基板実装品 | 代替品 | 備考 | ||||||
部品番号 | 容量(μF) | 耐圧(V) | 容量(μF) | 耐圧(V) | 耐温度(℃) | サイズ | ||
C5 | 47 | 4 | 47 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ※4 | |
C7 | 47 | 4 | 47 | 6.3 | 85 | φ4×5 | ※4 | |
C1 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C2 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 | ||
C3 | 100 | 6.3 | 100 | 6.3 | 105 | φ6.3×5 |
※1:4V品在庫切れのため16V品に変更。
※2:68μF品はメーカーのリストにも無いため100μFで代用。
※3:入手先:(千石電商)、他は全てマルツパーツ館。
※4:4V品在庫切れのため6.3V品に変更。
※POWER基板は元から105℃品が実装されている。
ゲームギアは三つの基板で構成されているが「初期型」と「後期型」では部品の配置や搭載品が異なる。
・メイン基板・・・液晶パネルやバックライトが載っている。
・POWER基板・・・電池ケース側のサブ基板(コネクタ接続)。
・SOUND基板・・・同上。
故障の原因はメイン基板の表面実装形アルミ電解コンデンサの経年劣化で、中には液漏れしている物がある。
発売から20年以上になるため、アルミ電解コンデンサの寿命を考えれば容量抜けや液漏れ等の不具合は仕方ない。
[初期型]
基板右下にセガ(SEGA)の半導体が二個載っているのが見分けのポイント。
表面実装形のアルミ電解コンデンサは全て樹脂外装した物で、高さを抑えるためと思われる。
樹脂外装の分だけ熱がこもるため、コンデンサ寿命には不利な気がする。
[後期型(ミッキーマウス同梱版)]
基板右下のセガの半導体が一個になっている。(ほぼ正方形でサイズは大きめ)
半導体チップの統合(?)よって基板レイアウトは変わっているが、表面実装形アルミ電解コンデンサは初期型と同じ種類。
[中古品(後期型のソニック&テイルス同梱版)]
パーツメーカーが異なるのか、コンデンサの色等に違う物がある。
基板のレイアウト自体はミッキーマウス版と同じ様だ。
「POWER基板」と「SOUND基板」の二つは、左右の電池ケースの上側に入れ込む形で取り付けられている。 この状態ではアルミ電解コンデンサの交換が出来ないので、取り付けネジとコネクタを外して基板を取り出す。 写真は後期型の例だが初期型も基板の取り付け方は同じ。
[写真] 後期型のサブ基板・・・POWER基板(右)とSOUND基板(左)初期型と後期型では搭載部品やレイアウトも異なるが、リード形アルミ電解コンデンサは同じ物。
[写真] 後期型の例
基板は二本のネジを外すと取り出せる。
コネクタはPOWER基板側の白い方を外す。
メイン基板側の水色のコネクタは基板直付けのため外せない。
これはSOUND基板も同様。
交換対象のリード形アルミ電解コンデンサは、初期型、後期型共に日通工製。
オレンジの電源スイッチ部分はキャップで下の本物のスイッチに挿してあるだけ。
再組み立ての時に向きを間違えない様にする。
「SOUND基板」に実装の表面実装形アルミ電解コンデンサは、初期型と後期型ではその種類(形状)が変わっている。
[写真]
初期型の基板。
[写真]
後期型の基板。
表面実装形としては一般的なチップ形で初期型とは部品の配置も変わっている。
パーツの載せ換え作業なので、古い物の取り外しと代替品の半田付けの繰り返しになる。
不慣れな事もあり、半田付け部分の僅かな表面状態の違いで交換に手間取るなど、交換する数の割りには時間が掛かった。
後期型のSOUND基板のチップ形コンデンサは、無理に取ろうとするとプリント基板の電極パターンが直ぐに剥がれてしまうため、交換はやや難しい感じがする。
チップ形の交換は初めてで仕方ないこともあるが、実際に二台とも一箇所電極パターンが部分剥がれを起こしてしまい、後の半田付けで何とかしのぐ羽目になった。
尚、代替品のリード形アルミ電解コンデンサは、予めリード線をピンセット等で曲げ加工を行い、余分な長さはカットする。
メイン基板の樹脂外装形は、ラジオペンチで摘んで左右に少し動かすと仮止めの接着剤が剥がれるので、写真の矢印の様にコンデンサを起こして反対側に倒す。
こうすると、内向きの端子が出て来てコンデンサを外しやすくなる。
樹脂外装形はリード形を寝かせた形のため、交換作業は思ったより簡単にできる。
問題は液漏れしている場合で、漏れた電解液が端子部分にこびりついていて熱の伝わりを阻害するため、思うように半田が溶けず外すのに苦労した。
この様な時はピンセットの先でこびりついた電解液を擦り落とす等の作業がいる。
又、半田をはじくため半田がきれいに乗らず芋半田状態になりやすい。
アルミ電解コンデンサの周りにはチップ部品が並んでいるので、誤ってコテ先を当てたりしないように注意する。
[写真]
初期型のメイン基板。
黄色矢印は、接着剤を剥がした後に樹脂外装の本体を起こして反対側に傾けた所。
写真の赤矢印の「部品番号C68」(※初期型はC31)は、直付けのコネクタと隣り合わせで外しにくい。
半田ゴテをコネクタに当てないように注意する。
コネクタとの間に隙間が少ないので、接着剤剥がしはピンセットの方が良い。
黄色矢印の「部品番号C54、C55」(初期型はC44、45)の位置は、丁度電池ケース裏側の配線が被さる所のため、線の引き回しをずらして置かないとコンデンサ交換後に蓋を閉めても少し浮きが出る場合がある。 (※そのまま無理に閉めない事)
水色矢印の丸い電極パターン部分(三箇所ある)は蓋の押さえが当たる所なので、この中に交換する代替コンデンサが出っ張らないように注意して取り付ける。
初期型ではパターンが無く、隙間になっているので注意。
※「樹脂外装形の外し方」の写真と比較参照の事。
[写真]
後期型メイン基板の左側部分。
初期型では丸い電極パターンは無い。
リード形アルミ電解コンデンサは、プリント基板とリード線を接合している半田を除去しないと外せないが、この半田除去が案外面倒な作業になる。
金銭的に半田吸取線を使う方法が手軽なので参考に紹介する。(※自己流です。)
後期型SOUND基板に載っているチップ形アルミ電解コンデンサの交換は、樹脂外装形と同じ方法では出来ない。
取りあえず、写真の赤矢印部分の半田を溶かしながらコンデンサを反対側に傾けて端子を外し、反対側の端子部分も同様に行い、チップ形コンデンサを取り除いた。
(※コンデンサが熱くなるので、綿手袋等をした方が良い。)
問題は黄色矢印で示す様に、プリント基板側の電極パターンが中の方にまである事。
(※写真は「部品番号C5」を外した後の状態。)
このため、半田が十分溶けていない時に無理にコンデンサを傾けると基板の電極パターンが剥がれてしまうので注意が必要。
又、半田が多い場合等では溶けた半田が端子の内側でブリッジして固まり取れなくなる事がある。
周りにスペースが有ればコテ先を入れて半田を落とせるが、無い場合は反対側から取るしか無く、この時にも電極のパターン剥がれを起こしやすい。
コネクタの側にある「部品番号C3」は、コネクタ側にある端子が外しにくい。
(C3)とコネクタは細いコテ先がギリギリ入る程度の隙間しかなく、白いコネクタは熱に弱いため半田ゴテが当たると溶けて形が崩れてしまうので要注意。
隙間の少ない事が交換をより難しくしている。
コンデンサ同士の隙間も少ないので、外す順番を考える事。
順番としては、C5→C7→C1→C2→C3等。
[写真]
後期型のSOUND基板
チップ形アルミ電解コンデンサがコネクタと隣り合わせで並んでいる所が厄介。
中古品等長く使われたゲームギアでは、中の液晶画面にゴミが付着している場合がある。
これは、外から入ったゴミではなく中で発生した疑いがある。
原因と思われるのが、方向ボタンの裏側にある支点部分。
方向ボタンの使用で中央の支点部分(又はプリント基板)が少しずつ削れてゴミとなって散らばり液晶画面に付着したものと見られる。
(処置)
1)メイン基板を取り付けている小さいネジ(六本)と黒いコネクタの大きめのネジ(二本)を外して基板を取り出す。(下の写真:赤矢印のネジ)
2)方向ボタンの支点部分(キーの真ん中)に削れた樹脂のカスが白くこびりついているので、ウエットティッシュ等できれいに取り除く。
3)液晶画面に付着したゴミをエアダスターで吹き飛ばす。 この際、筐体のゴミも吹き飛ばしてきれいにしておく。
4)元通りにメイン基板を取り付けて終了。
[写真]
矢印が方向ボタンの支柱(支点部分)。
※写真は拭き取った後の状態
削れカスを拭き取ってもしばらくプレイすると、また液晶画面にゴミが付着するのでシリコングリースを少し塗ることにした。
各パーツの間隔や隙間から、最終的には以下に示す写真の様に配置にした。
向きを変えると極性が気になるが、ゲームギアのプリント基板面には部品番号の他に極性を示す”+”が印刷されているので、コンデンサを外した後でも極性が分かり、この点では交換作業も楽に出来る。
[メイン基板]
リード形アルミ電解コンデンサに交換したメイン基板はこの様な感じになる。
代替品はサイズが大きいので少し斜めにしたり隣とぶつかる場合は取り付け向きを逆にしている。
下にチップ部品が有る場合は、当たらないようにコンデンサ本体を浮かせる事も必要。
[POWER基板]
元からリード形のアルミ電解コンデンサなので、交換後も見た目はそれ程変わらない。
後期型の二台はメイン基板のコンデンサ交換だけで動作した。
このため、動作すれば直ぐにPOWER基板のアルミ電解コンデンサを交換する必要は無いと思われるが、劣化は同様に起きている筈なので、今後も安定的に動作させるために予防取り換えとして交換した。
[写真]
交換後のPOWER基板(後期型)
[SOUND基板]
隙間が少ないのでコンデンサ同士が当たらない様に斜めに取り付ける等の工夫が必要。
又、下にチップ部品や半田ブリッジがあるので、これらに当たらない様にコンデンサ本体を浮かせた状態にする。
後期型の二台は、メイン基板のコンデンサ交換後のチェックで音が出ない、或いは音が小さい物は無かった。
後期型は交換がやや難しい事もあり、不具合が無ければそのままにしておく手もある。
尚、実際に交換すると音が良くなる(音に厚みが増す)ので、交換する価値は十分にある。
[写真]
交換後のSOUND基板(後期型)
代替コンデンサのリード線はピンセット等を使って予め曲げておく。 (※余分な長さはカットする)
この処理はメイン基板用も同様。
※初期型は起動しなかったためSOUND基板分は無い(未交換)。
無事に復旧、再起動した後期型の二台。(ゲーム画面は共に同梱版の物)
液晶画面の明るさを調整出来る範囲も広くなった。
これで、取りあえずゲームを動かせる本体が無いと云う事態からは抜け出せた。
冷陰極管の特性なのか、電源を入れたあと徐々に明るさが増すのは故障前と変わらない。
予想外だったのはSOUND基板で、コンデンサ交換で音が格段に良くなり、以前はうるさい音しか出ない印象のスピーカーが案外良い音で鳴りだした。
この音から苦労して交換した甲斐があった事を実感した。
※写真の液晶画面がやや白っぽいのは、少し明るめに画面調整したため。
[写真] 後期型(ミッキーマウス同梱版)
[写真] 中古品(後期型のソニック&テイルス同梱版)