弐千壱 弥生之弐拾八 神戸倶楽部 斬空
| CONTROL DENIED Vol.8 Spring 8BallZ BASH 双龍の新しい始まりがそこにあった。 1stアルバム「ENTER THE DRUG ON」の発表を手に、TWIN DRAGONはステージにのぼった。 「OPEN THE GATE」、TETSUはいつものようにキーボードの前にはいない。マイクを手に既にオーディエンスを煽り始める。「BEAUTY」の時点でこれまでに経験したボルテージに達している。「MIND=WAR」「INFINITY」、連続する曲のたたみかけにオーディエンスは弾かれることなくうち返してくる。 TETSUのMCが始まると、最前列で弾けすぎたキッズ達はしゃがみこみ、耳だけを声に向ける。TETSUは、CDの完成、そして、今日、集まってくれた者達への感謝を告げる。いつものようなTETSU。そして、HIROLYN。だが、この日のTWIN DRAGONはただテンションが高いだけでなく、その闘気は熱く、そして、厚い。 ”CAUTION DANGER KEEP OUT”ステージと客席を隔てるテープ。それは彼らのトレードマークでもあった。「このテープが邪魔で暴れにくいなら、取っちまえ!!」TETSUがその文字を自ら引き裂く。これまでに、オーディエンスとのコンタクトでテープが剥がれることは経験している。しかし、今日はTETSU自らその壁を壊す。それは、新しいTWIN DRAGONを象徴するシーンだった。 「PILEDRIVER」「VICTOR」、壁を失ったことでジャンクの中は一つになり、誰も抑制しない。ラストは「DCS−J」。印象的なヴォーカルラインと中間部での琴とピアノの大音響のアンサンブル。HIROLYNの言う「歌謡曲+べヴィーコア+デジロック+日本伝統音楽=双龍」であるがゆえの曲。今のTWIN DRAGONの集約でもある。ライブではまだ二度目の披露でしかない曲だが、そのパワーは過去の曲を凌駕する。 熱い・・・そして、厚いステージを終え、この夜のステージは終わった。 ライブ終了後のオーディエンス達は、ふと日常に戻る。汗だくになった身体を冷やす為に休憩を取り、喉を潤す。何人かの者達は、できたてのCDを手にしている。 寝起きのHIROLYNに昨日の闘気はない。「やっぱ暴れて、楽しんでくれると嬉しいわ。昨日のも3月1日のも言うことなしやったね。できたCD片手に前進するしかないっしょ。俺達がでっかくなれるように、みんなにガンガンに応援してもらえるようにしないとねぇ」。 TWIN DRAGONが結成されてちょうど足掛け1年が過ぎる。未だ、織姫・彦星状態の続く二人は、それでも確実に2年目の足跡を残し始めている。提供できる音源ができ、これからは更なるビジュアルでの露出が望まれている。HIROLYNは既に次の曲作りを始めている。 二つの龍はあたらな行動も模索している。そして、Seagullを始め双龍を取り巻く人々もまた、新しい可能性を探り続ける。今はまだ、それぞれの思惑が交差し、形にはあらわれていない。「今の音を・・・曲を確実に超えなきゃね。同じスタンスで続けたくはないから。新しいこと踏襲しつつ、そして双龍であることを維持しつつ・・・ね。俺自身どうなるかわからない。まあ、ドラゴンボールみたいなもんやからね」HIROLYNは今の状況をそう話してくれた。 |
Seagull