キャブレターの構造
3・メイン系統
メイン系統は、中・高速、加速等、高出力時の燃料供給を行います。
MIKUNI・PHH型のメイン系統の構造もパイロット系統同様
「同系統方式(モノジェ)」
タイプと
「別系統方式(ビジェ)」タイプの二通りあります。
OERキャブレターは「別系統方式(ビジェ)」タイプを採用しています。
「同系統方式(モノジェ)」タイプ
構造は、
「メインジェットI」
「ジェットブロックL」
「ブリードパイプK」
「エアージェットJ」
等の機能部品で構成され
ています。
「別系統方式(ビジェ)」タイプ
構造は、
「メインジェットI」
「ジェットブロックL」
「エアージェットJ」
等の機能部品で構成され
ています。

「ブリードパイプ」
はありません。
「スロットルバルブ」の開きが10〜50%以上になると
ベンチュリー部を流れる空気流速が早くなり、「メインノズルM」
に働く負圧が大きくなり、混合気が流れ始めます。
「同系統方式(モノジェ)」タイプ

混合気の流れ始めは(エンジンの回転数がそれほど高くない時)
「ブリードパイプK」のブリード穴の大半は燃料の中にあり
(浸かってる状態) 「エアージェットJ」から少量の空気が混入
しますが、混合気の量は「メインジェットI」と
「メインノズルM」に働く負圧により制御されます。
「スロットルバルブ」の開きが50%以上になると、「メインノズル
M」からの混合気流量が増加し「ジェットブロックL」内の燃料
油面が下がり、「ブリードパイプK」のブリード穴がフルに働く
(液面から顔を出す数が増える)ようになり、ブリード効果が大き
くなります
すなわち「スロットルバルブ」の中間開度以降は
「メインジェットI」で計量された燃料と、
「エアージェットJ」で計量された空気が
「ブリードパイプK」の中で混合し、微粒化された濃い混合気と
なって「メインノズルM」より噴射し、メインボアを流れる空気と
再混合して、
最適な濃度の混合気となってエンジンに供給されます。
「別系統方式(ビジェ)」タイプ
混合気の量は、
「メインジェットI」「ジェットブロックL」
「エアージェットJ」それと、「メインノズルM」に働く負圧に
より制御されます。
「メインジェットI」で燃料を計量し、「ジェットブロックL」の
外側を上昇して、「エアジェットJ」で計量した空気を
「ジェットブロックL」上部で混合して微粒化された濃い混合気と
なって「メインノズルM」より噴射し、メインボアを流れる空気と
再混合して、最適な濃度の混合気となってエンジンに供給されます。
 
????なぜ、2種類あるのか???

「ピジェタイプ」
はソリッドタイプのジェットブロックが使用されています。
このタイプは、メインとアイドルが独立しているので、スロー系の影響を
受けないので、メインノズルからの燃料噴射時期が早まります。
エアジェットからの空気はメインノズルからの負圧によってエアホール
から引っ張り出されて、これに追従する形でメインジェットから燃料が
引かれて行きます。
このようなブロック構造では、吸入空気量の多いい全開域において濃い
混合気が得られ、さらに混合比変化も素直なので競技用としての設定が
主であることが多い。

「モノジェタイプ」
はブリードタイプのジェットブロックが使用されています。
このタイプは燃料が一度メインジェットを通り、アイドル系・メイン系
へと分岐される為、燃料が最初にスロー系に引っ張られている分、メイ
ンノズルからの燃料噴射がビジェに比べ遅くなります。しかし、この噴
射時期はベンチュリー部の流速がビジェより早い為、燃料の微粒子化が
良く、エンジンの安定性が優れています。
また、アイドルからメインへのつなぎをスムーズにするため、ブリード
パイプが入り、燃料の微粒化を促進させ、負圧に対する追従性を高めて
います。
このような構造は燃費性にも優れるので、ノーマル向け及び純正採用が
多かったのも判ります。
 
ジェット類の分解・整備
ジェットカバーを外すと、 ジェットが見えます。
ジェットチャンバーカバーを外すとエアージェット・ジェットブロック
・メインジェット・パイロットジェットが分解できます。
※ジェット類の脱着は必ずサイズの合う工具で行ってください。
ベンチュリーの分解・整備
ロックナットを緩め、セットスクリューを緩めると「インナーベンチュリー」
「アウターベンチュリー」が分解できます。
インナーベンチュリーから先にバラします 構成部品です
セットスクリューを緩めるとき下の写真の状態で廻すとマイナスドライバーが滑って大変危険です。
そこで、下の写真の様に、ナットを上まで浮かした状態で廻すと、ナットがストッパーの代りになり
ドライバーが滑りません。ドライバーが滑って手に刺さったら痛いですもんね。
 
組立時、「アウターベンチュリー」
はベンチュリー
の切れ込みをポンプノズルに
合わせてください。
サイズの大きいベンチュリーに交換された場合、
厚みが薄いので変形の恐れがありますので
「セットスクリュー」の
締め過ぎにご注意ください。
「インナーベンチュリー」は
向きを間違えない様に、
前後のキーを確実に合わせます。
又、ガスケットも忘れずに確実に取り付けて
「セットスクリュー」を締め付けてください。
ロックナットは確実に締めてください。
「インナーベンチュリー」の締め付けがゆるいと
エアーを吸い込み混合気が薄くなります。

よく、ファンネル側から指を入れて触ると、緩んでいて
カラカラ鳴くのを見かけます。危険です。
加速不慮を起こし、バックファイヤーによる車両火災にも
成りかねません。
POINT
「アウターベンチュリー」側は締めすぎに注意。
「インナーベンチュリー」側は緩みに注意。