キャブレターの調整
キャブレターの点検および調整は次の順序で行います。
キャブレターを調整する前に、前項の「取付け前に」をよくお読みくださり、
キャブレター以外の異常のないことを確認してください。

異常があるといくらキャブ調整をしてもセッティングは出ません。

@ スターター(チョーク)ワイヤーの確認・調整。
A エンジンの暖気。点火系の確認・調整。
B 燃圧の確認・調整。
C フロートレベルの確認・調整。
D 同調及びアイドリングの確認・調整。
 
@ スターター(チョーク)ワイヤーの確認・調整。
チョークを一杯に引いた時、各キャブレターのスターターが全開し、元に戻し
た時はスターターが全閉することを確認して下さい。
 
A エンジンの暖気。点火系の確認・調整。
エンジンを十分暖気します。
ディストリビューター・スパークプラグ・プラグコード・点火タイミング等、
点火系の点検・確認・調整をします。
 
B 燃圧の確認・調整。
キャブレターの設定燃圧(0.025〜0.03Mpa)になるように確認・
調整します。

なお、確認には
必ず圧力計 を使用して燃圧を確認してください。

 
C フロートレベル(油面)の確認・調整。
油面の点検・調整は燃圧(0.025Mpa〜0.03Mpa)が
正常である事を確認してから行って下さい。
●フロートレベルゲージを使用しての点検
A=メインボア中心から油面までの高さ
B=ボディ上面からの寸法
エンジンを止めジェットチャンバーカバーを外し、いずれか一方の
ジェットブロック(エマルジョンチューブ)を取り外してください。

(アイドリングが安定していればエンジンをかけたままでもよい)
;レベルゲージをジェットブロックを抜いた穴に入れてください。
;レベルゲージの上部の小穴を指で栓をし、静かに引き抜いてください。
;レベルゲージの油面表示目盛を読んでください。
;レベルゲージの寸法が規定値内であれば正常です。
キャブタイプ
ゲージの表示目盛り寸法 メインボア中心より油面までの寸法
SOLEX 40・44PHH 20〜21mm 23〜25mm
SOLEX 50PHH 17〜19mm 27〜29mm
SOLEX 36PHH   19.5〜21.5
OER 40・45・47・50 29〜31mm 29mm
WEBER DCOE 29mm  
ポンプ燃圧が0.025MPa時
上記はあくまでも目安で、車種によりエンジン特性や、走行目的、及び
キャブレターの取り付け角度の違いにより、多少前後します。

●調整
狂っている場合には調整します。
SOLEX4型・S型、OERキャブレターにはレベル調整用の
アジャストスクリューが付いてますので、外部より調整できます。
ヒューエルパイプ横のロックナットを緩め
アジャストスクリューを閉め込みますと
油面が上がり(高くなる)ます。
また、スクリューを緩めますと油面が下がり(低くなる)ます。
アジャストスクリュー1回転で
約1.8〜2.0mm変化します。

調整が出来ましたら、必ずロックナットを
締め付けてください。
POINT
閉め込む⇒高くなる
緩め戻す⇒低くなる

調整後、再度フロートレベルを点検する場合は、もう一度エンジンを始動し、
フロートレベルを安定させてから行う事。
 
レベル調整のスクリューが付いていないタイプ(2型・3型)は、
ニードルのガスケット、又はフロートのリップで調整してください。
注:フロートの角度が変わらないようにする事。
ニードルバルブガスケット
BD34/44 1.0mm ガスケット0.5mmに対して油面が
約2mm変化します
N100,432 0.5mm
 
注:キャブレターは鋳物ですのでどうしても個体差があります。
   上記調整方法及び寸法はあくまでも目安です。
 
D 同調及びアイドリングの確認・調整。
キャブレターを複数装着する場合は、各キャブレターが均一に働くように
調整することがエンジン性能を十二分に引き出す前提になります。

各キャブレターの同調(シンクロ)が悪いとアイドリングの不安定、レス
ポンス不良、パワーダウン等のエンジン不調の最大の原因になります。

同調とは各キャブレターのスロットル開度を揃える為の調整です。
各キャブレターが同じ吸い込み量になるように調整します。
調整には、シンクロメーター(同調チェッカー)等を使用し正確に調整し
てください。


エンジンは十分に暖気してください。チェッカー等を使用し、エンジ
ンに吸入される空気量を測定し、同調するように調整してください。
(4気筒の場合は1・3、又は2・4、6気筒の場合は1・3・5又
は2・4・6)

  
●アイドリングの調整
:ターンバックル(A)を外しフリーの状態にします。
:各パイロットスクリュー(B)を1/8ずつ戻したり閉め込んだ
 りして、回転数がもっとも高くなる位置にセットします。

    〓注意〓
  パイロットスクリュー
  は真鍮製で柔らかいの
  で軽く締め付けないと
  段付が起き、アイドル
  が不安定になります)

:各スロットルアジャストスクリュー(C)を調整し、正規のアイド
 リング回転数に合わせます。

:再度、パイロットスクリュー(B)を1/16ずつ戻したり閉め込
 んだりして、回転数がもっとも高くなる位置にセットしてください。

:最後に各スロットルアジャストスクリュー(C)を調整し、正規の
 アイドル回転数に合わせます。

:再度、チェッカー等を使用しバランスを確認してください。

(パイロットスクリューを3回転も4回転も廻しても変化がない
 場合は、パイロットジェットがあってない場合があります)


 
●絞り弁(スロットルバルブ)開き始めの同調

:マニのスロットルレバー(D)か(E)どちらかを緩め、フリーの
 状態にします。

:アジャスティングレバー(F)のスクリューをねじ込みアイドリン
 グ回転数を1000〜1500rpm位にします。

:チェッカー等を見ながら、NO,1のキャブレターに合わせて、
 NO,2のキャブレターのスロットルアジャストスクリュー(C)
 を調整する。

:2ケのキャブレターの同調が取れたらマニのスロットルレバー
 (D)か(E)どちらか緩めていた方のスクリューをロックする。

:最後にアジャスティングレバー(F)のスクリューを戻して、
 正規のアイドリング回転数に合わせます。