狩衣(かりぎぬ)

 

狩のときに着た簡単な衣(きぬ)から始まったためこう書く。
 構造はいたって簡単で、脇が縫ってなく、首紙と呼ぶ"輪っか" から袖と前後の布がぶら下がっているに過ぎない。
 着用するときには、前の裾が膝のあたりにくるように端折って 帯でくくる。
 かなりやかましい神主の服制にあって、唯一、色目や紋が自由に なる装束である。
 夏用と冬用が有り、これは夏用である。