バラを育てて数年たちます。
春が少し行った頃に、毎年咲き出すのがピエールドロンサールです。
こぼれるようにたくさんの蕾をつけて、優雅に、くるくると花びらを巻きこんで…。
その姿は、ちょうどお年頃になったかわいいお嬢さんのスカートの裾のような。
それとも白い肌にほんのりとのせた、お化粧のあわいピンク色。ハズカシそうな笑み…。
たくさん花をつけても、しつこくないのは、清楚で透き通った優しい色のせいでしょうか。
穏やかに風に揺れるロンサールの枝を見上げていると、一つ一つの花の息づかいが、そうっと聞こえてくるようです。
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