地球が自転する夜に
らしく 生きるとは? うさんくさい私の問いには うんざりだ 午前2時の時計の音が鳴る いらない いらないと 視線を宙にさまよわせても じわりじわりと 闇が 言葉を生み出す 早く朝よ、 来い。 寝息 歯ぎしり 寝返りの音 私が 頭の中のキーを打ち 終わりのない ひとり問答を繰り返す間も きっと地球は ゆっくりと自転を続け 天空の月が 静かに 右から左へ移動する 夜の女神の右手の指差す方向から やがてしらじら明ける朝が来るだろう が 心の天窓には まだ漆黒の闇 あきらめて 闇に集まる 有象無象たち ひとつ ひとつの事柄の 相手をする ポストにカタリ 新聞が届く 闇に打ち勝つ人の勇気が 心に小さな灯りをともす 頭の中のタイプミスを ひたすら数え じっと じっと朝を待つ
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