折鶴が


 

その手紙には

優しい言葉と

ちいさな赤い折鶴が。

 

今日の私の心の形は

ひしゃげておかしな形なのに

折鶴が

そこへいとも簡単に

コトンとはいっておさまりました。

 

折鶴はなんと

私に語ったのでしょう?

 

きっと赤くて

小さな声で

『がんばって』とつぶやいた。

そんな気がして

私は急いで封筒にしまったのです。

 

折鶴の心が逃げてしまわぬように

大切に大切に。