アカネの色



この砂のように流れる時を

風の吹くベランダで

手にむすんでは

さらさらと 夕暮れに解き放つ時

 

幸せの基準を 決めて

それを愛しいと 思って

箱の中で 懸命に生きる

 

でも

考えて見なさいよ アリだって こうもりだって

みんな すみかがある

 

仮のすみかか 終のすみかか

部屋には燃える炎もあり 安らぎもある

 

ほら

こんなちっぽけな庭にも 秋のバラが 咲く

ここからどこへ旅立とう

 

自由のアカネの空高く 飛び立とうか

水色と白と うす青の溶け出した 

とてつもなく懐かしく、広い空へ 飛び立とうか

 

今なら そう 風に乗り 行ける気がする

そう思い 含み笑い

 

アカネの空は もう秋の色

私も 美味しいご飯を作ろう

アカネの空は 渡り鳥さえも

懐かしいすみかへと導く 郷愁の色

 

神様の色使いも うまいもんだなぁ