そ ら



ふうわりとした風にのって

空へのぼる

 

たんぽぽの綿毛が自由に風に乗るように

ヒナ鳥達が飛び方を覚えるように

 

きっと 初めて空を舞う時は

おっかなびっくり

不安と喜び

 

色とりどりの糸にからまりながら

遠い空をあおげは

わた雲がひとつふうわりと。

 

光にきらめいた

ひとひらの白い羽

 

自由を手に入れるにはまぶしすぎて

私の伸ばした手の先は風をつかむ。

 

たんぽぽの綿毛は

ヒナ鳥達は

どこかで旅を続けているのだろうか。