お月さまとわたし
カーテンの隙間から闇が見えた こんな夜更けに 目を開けているのは世界中で私だけ
カーテン開ければ 冷えた空気が震えて 星の瞬きは 針になり胸に刺さる ひろいひろいやみの海にも 白いひつじ雲は浮かんでいます
たくさんのマシュマロのような雲の間に 顔を出したお月さま
「淋しくないの?」
しらじらと 東の空が白むまで ひたりひたりと 夜明けの足音聞こえるまで 黙って銀の糸を紡いでいるのが私の仕事
おはよう おやすみ 私はこれから寝ますが どうぞ どうぞ 朝まで見守っていてね
おねがいします |