空を見れば泣けるから

 

 

いつか来るその日

離れ離れになる

今日は 泣きたいほどお天気

 

一本道には

秋の午後の光が溢れて

道端のコスモスが風に揺れている

 

さよならは また今度言うから

悲しいほど 青くてまぶしい 空

暖かなこの道を  

ずっとまっすぐ 歩いていたいのだけど

やがて 曲がり角に来て

手を振るその時が来る

 

髪に 頬に

風が さよならと ささやくから

ムネいっぱいになった

そしたら 押さえていたものが みな

いっときに流れ出しそうな気がして

誰にも見えないように 小さくくしゃみした

 

この空にも

この山にも この街にも

言わなきゃ

いわなきゃ

さよならを

 

背中を風が そっと押したら

もう 行くよ

次の街にも

空はあるのかな