巡回日


 

太陽が沈む

冷えた空気の中

夕日の色はおごそかに輝く

雑木林は

今日最後の恵の光を

枝いっぱいに浴びようと

骨ばかりの胸を広げる

 

そうか

今日は神の巡回日

私の番だったんだ

 

電話が鳴る

明日は外へ出かけよう

胸の中が暖かい。

ゴミ出しの帰り

見上げる空

行き道で出合った雲はからまり

上空に吹く強風に遊ぶ

帰り道の空では

もう どこかへ消えていた