2003/01/18 更新   

  中津川市民の第九交響曲演奏会


練習風景

     第4回第九練習風景     大きい写真

 
第四回演奏会

     第4回第九演奏会     大きい写真

 
ソリスト

     ソリスト       大きい写真

      (写真提供 長瀬 幸雄氏)

   

終戦後やっと飢えない程度の食料が手に入るようになった頃(昭和24年頃、 私はまだ中学生だった)から中津町(当時)は音楽活動の盛んな町でした。

そのころ既に鈴木バイオリンの教室があり、一流のピアノ奏者、園田高弘・田村宏 氏をよんでしばしば演奏会が行われました。 このご両名でモーツアルトの2台のピアノのためのソナタも演奏されました。
この演奏会は私の音楽好きを相当加速しました。

現在はアマチュアが第9を歌うのは珍しくありませんがこの小さな町で30年前に市民が第九を はじめたのはこんな素地があったからでしょう。

ところで単に「第九」といえば音楽の話をしている時でなくてもベートーベンの交響曲第九番 合唱付を指します。「ベートーベンの」と言う前置きは要らないと思います。「第九」という言葉は この曲の固有名詞と云っても過言では無いでしょう。
4人の声楽ソロと大規模な合唱の付いたこの曲はそれほど有名です。ブルックナーの 交響曲第9番も有名な曲ですが単に「第九」と云った場合にブルックナーの方を思い浮かべる 方はあまりいないでしょう。
アマチュアの合唱団にも大変人気があります(アマチュアがフルオーケストラと共演可能なほとんど 唯一の大曲です。技術的にも興行的にも)。
クラシック好きでなくてもあの第4楽章のメロディーを聴いたこともないと云う方はほとんど いないと思います。

その第九を中津川市民を中心とした近郊市町村のアマチュアが過去四回演奏してきました。 もっともソロとオーケストラはプロでしたけれど。

いずれ市民のオーケストラが育って指揮者とソリスト以外は市民になることを期待しています。大学の オーケストラが出来るのだから不可能ではないと思います。
例えテクニックも声もプロに及ばなくてもアマチュアの演奏はいつも熱演です。プロ野球の消化試合みたいな 演奏はあり得ません。今回も大変な熱演でした。
合唱は暗譜で行われました。これは大変な努力です。 指揮者の井上さんもソリストもオーケストラの名フィルもアマチュアの熱意に応えていただけました。 小泉首相に聴いていただいたら「感激したと」一言いただけたのではないかと思います。

この項ページの作者記 

第九演奏会の記録

中津川市民合唱団のベートーベン第九交響曲「合唱付」の演奏は過去四回おこなわれました。

  第1回  昭和49年(1974)  文化会館の開館を記念して  岐阜県での初演
  第2回  昭和60年(1967)
  第3回  平成 4年(1992)
  第4回  平成14年9月22日   市制50周年・文化会館30周年の記念演奏会
                指揮         井上 道義
                ソロ         ソプラノ  澤畑 恵美    アルト    黒木 香保里
                             テノール  若本 明志    バリトン  三原 剛
                オーケストラ 名古屋フィルハーモニー交響楽団
                合唱         中津川第九を歌う会(約260名)
                合唱指導      西野隆三(名音大教授)

4回目の第九演奏会も無事終了し、幸いご好評をいただきました。皆様のご声援に感謝致します。

中津川第九を歌う会会長  長瀬  幸雄    

注  長瀬 幸雄さんはこのページを作っている私の高校の先輩です。

出演者紹介

 指揮     井上 道義 2000年9月より新日本フィルハーモニー交響楽団首席客演指揮者
数年前NHK−TVでアマチュアのための「第九の歌い方講座」を何回か連続放送した。
梶原音楽事務所の井上さん紹介
 ソプラノ 澤畑 恵美 第58回日本音楽コンクール声楽部門第1位
文化庁派遣芸術家在外研修員としてミラノへ留学
ミサ曲・レクイエム・第九等のソリストとして活躍
二期会会員。
 アルト   黒木 香保里宮古市出身・東京芸大大学院修了
昨年(2001年)は新国立劇場でワーグナーのラインの黄金に出演
 テノール 若本 明志 東京芸術大を中退してイタリアに留学
学生音楽コンクール、毎日音楽コンクール、ヴィオッティ国際音楽コンクール等で上位入賞
ドイツ・ライン歌劇場と契約して多くのオペラに出演
帰国後タンホイザー、トリスタン等のオペラ主演などで活躍。
 バリトン 三原 剛  大阪芸術大学卒業・同大学教授
1991年第22回日伊声楽コンコルソ金賞受賞
1992年日本音楽コンクール第1位で増沢賞、福沢賞,木下賞,松下賞を受賞
海外でも活躍
梶原音楽事務所の三原さん紹介

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