レクリエーション活動マニュアル |
もくじ
1 遊びとは 6 レク支援プログラム
2 レクリエーション 7 レクリエーションゲーム
3 レク活動支援を行う前に 8 レクリエーションソング
4 レクリエーション支援活動 9 レクリエーションダンス
5 集団
1遊び
■遊びとは
■遊びの要素
■遊びと日常の関係
マンネリ化した生活が続くと、人は遊びを求める。
それは、バランスのとれた身体的精神的発達を維持成長させるためである。
普段の生活から離れた世界を体験する中で、チャレンジ精神や探求心を身につけ、人間としてのあり方や生活の基本的思考、技術を育て活性化していく。
日常と遊びのバランスが、わたしという人格を支えている。
日常生活を繰り返すため、遊びは必要不可欠。
遊びと日常生活は同価値である。
遊びとは、その人が持っているゆとりの現れです。
※ハレ:特別の意味 はれ舞台、晴れ着、晴れ姿
■遊びの分類
■めまい (くるくる回り 回転木馬 ブランコ シーソー 趣味への没頭)
■まねる (なりきり 幻想の遊び 人形遊び 変装 演劇 一般の芸術)
■かけ (表か裏か 当たり外れ ルーレット 宝くじ じゃんけん)
■競 争 (勝ち負け 協議としてのスポーツ)
遊びは、面白さをきっかけに、人間関係から生まれる楽しさによって高度化し、展開していきます。
■遊びから得られるもの
■ルール
楽しい遊びを工夫する事が創造力を培う 遊びの中でルールを守ることを学ぶ
■人格形成
自然の中での遊び、又はふれあうことで自然を大切にする心を育む
遊びによる直接体験や心の動きが感性を育てる
■社会体験
遊びの集団は、友達を作り人間関係の在り方を教えてくれる
遊びをやり抜くことで実践力や自信をつける
■人間関係
遊ぶことを通して集団が作られ、遊びの世界が成立する
■面白さから楽しさへ
面白い(興味ある)体験は、あなたとわたしの共感した気持ちの中で楽しさへと変化していきます。
2 レクリエーション
■レクリエーションとは
■レクリエーションの言葉の意味
■Rec-reation (休養 娯楽 保養 気晴らし)日常から離れ、遊びの領域で意識的に行われるもの
■Re-creation (改造する 作り直す)遊びから日常に帰るときに自然に行われるもの
■レクリエーションの定義
■明るく楽しく快く
レク財(レクリエーションを可能にしうる素材)を通して、明るく楽しく快くなる気持ち、
ゲーム、ソング、ダンスを等の財を指したものではない。
■毎日を生き生きと
遊び体験から価値を引き出し、生活を活性化すること。
■生きる喜び
生きる喜びは、人それぞれ。
具体的な行為は限定できない。
すべての人に与えられている権利。
■命の質を向上させるためのベクトル
結晶としての日常と、ゆさぶりとしての遊びのスパイラルを通して、
あらゆる人間的行為に最終的に命の質を向上させるためのベクトル。
■レクリエーション循環
■明日を生きる力
人は、レクリエーション循環を通して快さを手に入れます。
快さは笑顔を作ります。
笑顔は人に活力を与えます。
その活力があるから、また日常へ戻れるのです。
■クオリティ・オブ・ライフ
人は、レクリエーション循環を繰り返し、
レクリエーション体験を積み重ねることで成長し続け、命の質をたかめていきます。
■私を支えるレクリエーション環境
レクリエーションを可能にするために必要なことは、私自身が求める気持ちをもつことと、それを叶えるための環境がととのっていることです。
それが合わさって欲求が実現してゆき笑顔が生まれます。
■私を取り巻く社会とレクリエーション
私たちは、社会の秩序の中で生活をし、それらの関係の中で生きています。
社会の中で、私たちはどのような所にいるのでしょうか。
私を取り巻く社会は、縦社会(現実)を中心に横社会(人間関係)が支えている構造となっています。
■レクリエーション活動への解放
■能率や成績からゆとりへ
日常生活からレクリエーション循環が展開出来る領域はかなり狭いのが現実です。
ゆとり教育の導入も、それを支えるための環境(社会の認識や理解)が整いませんでした。
■人生にもっと楽しさを
偉い政治家と高級料理を食べるよりも、友達と手作りの食事を食べる方が、
美味しさや楽しさを感じられるのではないでしょうか。
3 レク活動支援を行う前に
■スタッフと参加者
■指導すること支援すること
あらゆる活動において、スタッフと参加者との関係はどのようなものなのかたびたび問題になります。
私たちが行おうとする活動ではどんな関係がいいのでしょうか。
■日常から離れた遊びの領域で
レクリエーションは日常から離れた遊びの領域でおこります。
遊びの領域に、先輩と後輩、先生と生徒、上司と部下、、、といった日常の関係を持ち込むのは変。
遊びになっていないし、遊ぶ気持ちになれない。
遊びの領域を維持するルールはあっても、従わせる権力はありえません。
ただ一緒に遊ぶ仲間、友達がいるだけです。
■対象者から主体者へ、指導者から支援者へ
■主体者 主体的に活動を行う(行ってもらいたい)人を対象とは呼びません。主体者と呼びます。
■支援者 主体的に活動する(してもらいたい)人に指導することはありえません。支援(応援)をするのです。
■主体者と支援者の関係
物語は、脇役がきっかけを作り主役が進めていきます。
食堂は、食欲をそそるようなメニューを見せて、お客から注文してもらう。
ホテルは、お客の要求にあった部屋を提供します。
活動においては主体となる参加者の求めや状況に応じてスタッフがプログラムを組み立てます。
自分では解決できない恋の悩みがある時、誰に相談し、なにを求めますか。
主体者とはレク活動(物語)の主役であり、支援者とは主体者を活動の主役として応援をする名脇役。
指導者の都合に従わせる対象ではない。
■レクリエーション活動とは
■レクリエーション活動って?
レクリエーションは、自発的欲求に従い求めようとする活動に生まれるのだから、
権力によって指導者に従わせる活動はレクリエーションにはならない。
レクリエーションが笑顔、快さを生むのであれば、レクリエーション活動は笑顔になるための活動です。
主体者の自立領域で行われる活動。
■レクリエーション支援活動へ
レクリエーション活動は、指導する対象者にやってもらう活動ではなく、
主体的にその人が行う活動に対し、レク財を通して支援するための活動です。
その活動を支援者が手伝う事をレクリエーション支援活動と呼びます。
主体者の支援領域で行われる活動
■レク財
■レクリエーションを実現させるための素材
楽しさを共有する中で生まれる気持ちがレクリエーション。
レク財は、楽しさを生み出すための素材、材料、財産です。
■レクリエーションの三種の神器
レクリエーション協会では、もっともレクリエーションを可能にするための代表的な素材として、
ソング、ダンス、ゲームを三種の神器と呼ぶ。
■レク材とは主体者が快くなれる為に必要なもの
その人と共有出来るすべてのものがレク財であり、三種の神器にこだわらないレク財選びが重要です。
■どんな支援をするのか
■支援活動の現状
主体者の求めに応じて活動プログラムは組み上がります。
ですが、現実的にはプログラムや企画ありきの活動がほとんどです。
主体者は、その活動が自分に合ったもの、またはできるかもしれないといった期待や不安、
様々な事情が重なり参加をしてきます。
■支援をするために
■主体者を知ること
プログラムは主体者の状態に合わせて作るもの。
活動を行うためには、主体者を知る作業が必要です。
■主体者との信頼関係を作ること
主体者の求めに答えられる、または答える方法や組織作りを支援者は身に着け準備する必要があります。
そういった裏付けが主体者の信頼や安心を生みます。
■柔軟なプログラム作りを心がけること
過密でスキのないプログラムは、一見美しく見えますが、それは支援者側から見ての話。
主体者にとっては窮屈で、忙しく、あわただしい内容となる場合があります。
ゆとりをもち、柔軟に、主体者の状態に合わせられるプログラムを作ることが大切です。
主体者を知り、どのような企画やプログラムを展開したいのか。
この活動で、主体者にはどうなってもらいたいのか。
4 レクリエーション支援活動
■自立領域を広げる
■支援活動により主体者の自立領域を広げる
主体者が自立領域で行う活動を基に、
支援者がその活動の領域を広げていく活動が
レクリエーション支援活動です。
その活動を実現するには、
レクワークの仕組みを理解し、実践していく必要があります。
出来ること出来ないこと、喜びや悲しみ、求める心やあきらめてしまう心の領域が、主体者の自立領域の大きさです。
レクリエーション活動を通して経験と応用力を身につけることで、自立領域は広がっていきます。
■レクワークとは
■レクワーク①
(一般的に行われるレク活動の形)
集団をして 個々人のレクリエーション自立を支援する
■レクワーク②
(1対1のレク活動
親子間の遊び)
個人に直接 個々人のレクリエーション自立を支援する
■レクワーク③
(レク活動をする環境の整備
公民館や行政等)
社会システムの整備を通して 個々人のレクリエーション自立を支援する
レクリエーション支援の活動は、これら3つのレクワークが1つのもの(総体)として実現された中で行われます。
このレクワークの総体によって、支援者は主体者のレク自立を応援していくことを目的としている。
■レクワークのための支援ベクトル
■直接支援(主体的条件:心・技・体)レクワーク①②
■間接支援(主体的条件:人・物・金 時間・空間・情報)レクワーク③
■フロント 主体者と直接関わる
レク運動の高さ、楽しさの大きさや盛り上がりに作用する
■ベース 主体者の活動を間接的に支援
レク運動の厚み、楽しさへの集中、持続に作用する
■レク運動 主体者の命の質を高める
レク運動の高さと厚みが次のステップへの土台となる
すべての活動は、このベクトルにより主体者や支援者を支えています。
全体活動、ゲームやその他のイベント、それらに関わる準備活動や片付け活動には、このベクトルが関わります。
5 集団
■集団とは
■集団の定義
■二人以上の個の集まり 対面的関係
■相互作用がある お互いの間に一定の関係
■同じ目標をもつ 個人的な印象や知覚をもつ
■集団の働き
■精神的安定 同じグループの仲間意識は精神的安定感を与える
■相互協力 交流しながら、一つの価値観を生み出す
■役割を得る グループの中で持ち味に応じた役割が得られる
■集団が機能を発揮する条件
■目標がある(集団目標の明確化)
■役割分担があり、まとまっている(役割の分担と統合)
■集団独特の考え方と行動力がある(集団基準の確立)
■仲間意識があり、自由な関係がある(許容的雰囲気の存在)
■結びつきの強さがある(集団凝集性の強化)
集団を介してのレクリエーション活動は、集団のもつ効能を理解し、その目標へ支援することが、個々人のレクリエーション自立へとつながる。
集団への支援内容が目標に沿わないと、集団は崩壊する。
■集団の成長段階
■集団化から解体、そして再集団化へ
■レクリエーション支援活動における集団化
6 レク支援プログラム
■プログラムとは
プログラムとは、主体者の目的を実現するためのレシピです。
あらゆる支援活動のプログラムはレク財の組み合わせと、
支援者独自の味付けや盛りつけをどのようにするかで、主体者に支援者の願いを伝えるのです。
楽しく機能的に、目標を具体化するために視点をはっきりさせる事が大切です。
■プログラム作成の基本
■願いはあるか 願いをもって企画しているか
■伝えようとしているか 主体者に、何か感動や思想など
■楽しんでいるか 支援者が楽しんで企画できるものか
■新しいか 新しい、今までの活動を打ち破るもの
■最善か やる以上は、最善のものを作ろうとしているか
■育てているか 新しいスタッフをひきつけ、育てるものがあるか
■欲張らない プログラムや時間に追われていないか
■私だからこそ 私たちだから出来るものか
■プログラム作成のポイント
■シンボル
テーマや目標 アイドル 主体者の心を一つにさせるもの
■心をゆさぶる
楽しいこと、そのための非日常プログラム
■5べる作戦
食べる(生存 しゃべる(共存 調べる(向上 比べる(個性化 差し伸べる(承認
■チャレンジ
主体者を主役に 手作り、食事、未知、可能性、非日常、玉の汗
生きる歓び、心を裸に、自然、夜の活用 共に成長、克服する障害、振り返る時間空間、次回へ
■人間交流
スタッフから主体者個人へ 次いで少数のメンバー間の交流
グループが主体的に協力 最後は全員が心を合わすプログラム
■プログラム留意
■主体者によりプログラムは展開する
場合によっては、内容を詰めたり、展開のペースを変えたり、
主体者の体力や行動、表情などから状態を見極めて展開する。
■プログラムはフロントとベースのハーモニー
フロント進行、ベース補助のバランスが出来てこそ、
あらゆるプログラムは効果を発揮できる。
フロント進行だけではプログラムは動かない。
■レクゲームプログラム例
ゲーム(目的) | ねらい | |||
導入 (安心感) |
挨拶 (見る、聞く) |
主体の心:何が始まるのだろう 支援の願:支援者を見てもらいたい 、信頼関係作り |
||
反応拍手 (体の緊張をほぐす) 補:ぐーぱーよいしょ |
主体の心:わからない、不安 支援の願:ゲームに取り組める雰囲気を作り 、主体者との信頼関係強化 |
|||
落ちた落ちた (心の緊張もほぐす) 補:弁慶 |
主体の心:間違いそう、みんなでならできるかも 支援の願:同じ事をしていくことで 、ゲームを楽しめる空間を作り、楽しむ |
|||
数え手たたき (集まってみる) 補:その他数集まり |
主体の心:間違ってもいい、みんなも間違っている 支援の願:ゲームになれ、組を作る事で楽しさの共有を |
|||
交流 (集団化へ) |
顔と顔 (2人組になってみる) 補:2人ゲーム類 |
主体の心:恥ずかしい、相手も恥ずかしい 支援の願:組が出来る過程で、さわる、見る 、集まるなどふれあい体験、つながる抵抗感を軽減 |
||
ジャンケンチャンピオン (2人から一重円に) 補:進化ジャンケン |
主体の心:みんなで勝ちたい、勝ち残る集団にいたい 支援の願:集団意識の芽生え、混ざりたい 、混ざってもらいたいという気持ちを作る |
|||
補填:数集まり系→3人 木の中のリス (3人組になってみる) 補:複数組系 |
主体の心:誰かと組を作りたい 支援の願:組が出来上がる事への達成感を求め 、出来た喜びや安心感を組の中で共有し 、自らが輪の中に入ったり、取り込んだりする |
|||
猛獣狩り (複数人のGを作る) 補:数集まり系 |
主体の心:早くGになりたい 支援の願:自分たちで求めて集まり、自分たちのGを作る |
|||
自己表現 (集団) |
熊が出た (共同作業) 補:先生が来た |
主体の心:どんなGなんだろう、やっていけるかな 支援の願:Gの中の一人であることを意識 |
||
重ねてたたき (共同作業) 補:グループ課題消化系 |
主体の心:自分たちのGは、うまく出来るだろうか 支援の願:みんなでふれあうことで、仲間意識の芽生え |
|||
関所破り (グループ対抗) 補:グループ対抗系 |
主体の心:Gのために、勝ちたい、やりきりたい 支援の願:G同士の交流をとおし、自分のGを意識していく |
|||
まとめ (解放) |
コンサート型 アブラハム (笑顔のふれあい) 補:百姓の種まき |
主体の心:みんなとなら楽しめる、みんなと楽しみたい 支援の願:今の気持ちをみんなで表現し、はじける |
||
ストーリー型 こぶたのマーチ (笑顔のふれあい) 補:おなかベット |
主体の心:みんなとなら楽しめる、みんなと楽しみたい 支援の願:今の気持ちをみんなで表現し、余韻を楽しむ |
プログラムは、主体者に対する支援者の願いの結晶。
7 レクリエーションゲーム
■レクリエーションゲームとは
■ゲームの良さ
■いつでも 特別な準備がなくてもできる
■どこでも どんな場所でもその場に合わせて楽しめる
■だれでも ルールが簡単、誰でも気軽にできる
■楽しい ゲームの本質は楽しさ
■健康的 体を動かしたり、大声を出したり、笑ったり
■ルール ルールを守り、勝負も気持ちよく、勝負にこだわらず
■みんなと みんなと共に行う楽しさがある
■ゲーム説明
■笑顔で 目で語りかける
■見える 主体者から見える位置で
■簡単 簡単簡潔に、段階的によく分かる声で、モデルや例題を
■良さ ゲームの良さを引き出す
■勝負の場ではない 競争系Gに注意、負けてもいい雰囲気
■その場で その場の主体者に合わせて名称やルールは変更
■ゲーム展開
■主役は主体者 スタッフ主導型からメンバー主導型へ
■変化を楽しむ 易しい難しい、ゆっくり早く、静動的
■隊形は自然な形で 言葉ではなくゲームの流れを使って
■レクリエーションゲームの進め方
■ゲームの流れ
■導入
興味づけ 楽しそうだと感じとらせる
伝える ゲームの全体像を伝える
■展開
説明 具体的に、説明自体をゲーム化、手順を踏まえて段階的に確認
開始 80%が分かったと感じたら
終了 10~30%が飽きたと思ったら、オチをつけて
■整理
判定 明確、明るく、はきはきと、負けた人の努力こそたたえる
腹八分目 余韻を残し、次へのつながりを考えて終わる
■ストーリーが楽しさを膨らませる
■遊びの世界に
現実(コマーシャル)が入るとつまらない
■個性的な展開を
物まねではなく、自分のアイデアを生かす
■バリエーション豊かに
動きの多いゲームの後には静かなゲームで、適当に休憩、体力だけでなく、知的なものや偶発的なものを
■空白を作らない
ゲームはリズミカルに展開し、空白を作らない、ゲームの組み合わせ(プログラム)は流れるように
■アクションソングとは
■もっとも使われるレクゲーム財
■主体者の心が場を盛り上げる
アクションソングは、主体者の心をとらえることで、
爆発的な盛り上がりが得られ、つどいの場において大変有効なレク財です。
そのため、ゲームプログラムでのアクションソングの採用はとても多く、
ゲームといったらアクションソングとイメージする人も多い。
■アクションソングの良さ
■歌でも踊りでもない ■ナンセンス
■ゲームともいえない ■ユニーク
■隊形もあまり気にしない ■感情丸出し
■雰囲気の中で楽しむ ■競走がない
■歌に合わせて動作
■アクションソングの特徴
■みんなで一緒に みんなで一緒にやることで、雰囲気を盛り上げる
■間違うから楽しい 上手、下手がない
■面白い 遊び心ややる気を起こさせる
■一体感がある 心を開き、ふれあいを作り、一体感を味わう
■アクションソング展開
■素材の理解
アクションソングは、素材の特徴からもわかるようにその面白さが生かされることが重要となる。
そのため支援者は十分に素材を理解し展開できるようにする。
■バカになりきる
面白さを表現するためには、バカになりきり、恥ずかしがらない。
真剣に行うからこそその思いは主体者に伝わる。きれいよりも一生懸命に。
ユーモラスに、おおげさに、かわいらしく、繊細に、個性的に表現する。
■プログラムの流れを考える
前後のプログラムの関連を考えながら展開することを心がける。
ただ面白いから、ただ出来るからといって行うのでは、主体者を置き去りに支援者だけで楽しんでいることになります。
■主体者の持ち味を引き出す
せっかくのアクションソングです、素材を生かして主体者の持ち味を十分に引き出す作業はとても大切なことです。
初めはゆっくり、のってきたら加速したたみかけ、のってこないときは、
小さな動きに戻って、主体者それぞれが自分のものとしてアクションソングを楽しめるようにしましょう。
■歌声あってのアクションソング
声が小さくては主体者に届かない。
歌あってのアクションソングです、歌声や動作ははっきりと主体者に伝える。
ゲームに限らず、その財を自分のものとして扱えるようにするための練習と追求、
そして実践の積み重ねにより自信をもって主体者に提供することが大切。
8 レクリエーションソング
■レクリエーションソングとは
歌はつどいの主力。
歌の持つリズムによって理性を抑え、感情を前に押し出し、我を忘れて仲間と共に楽しむ。
■発声と指揮
■発声の仕方
力を入れず、あごの力を抜き、笑顔で、おなかの中から歌う
■指揮の仕方
きちんと覚えて、丁寧にやり過ぎない、派手にならない、曲の一拍前の動作から、曲の一拍前に「はい」と出だしの合図
、図形をたどるよりも点を追うように、慣れたら高さや強さ、長さも表現
■楽しみ方
■輪唱
2組、複数組に分かれて、歌い出しを次々に遅らせて同じ旋律を何回も繰り返して歌う
、終わり方は歌い出したパート順に終わる、もしくはフェルマータの部分をたっぷりのばして同時に終わる
■二部合唱
まずは歌を1段・1節ずつ交互に歌う交互唱を楽しむ
次に一部分だけ(特に終わりの部分で)を二部、三部にして歌う
全体にハーモニーをつけ、二部合唱にして歌う
■楽器
持ち運びが便利、演奏が易しい、値段が高くない、和音伴奏ができる(楽器がないときは、手拍子や木をたたいたりして伴奏をつける)
■歌のポイント
■共に歌え、その場に合った歌を 共に歌うことが大切、易しい歌、知っている歌、場所、季節、時刻、メンバーに会わせる
■胸を張って 腹の底から大声で歌う
■いろんなものを動員 楽器の演奏、ハーモニーを楽しむ、手拍子でリズム、作詞や作曲など
■歌で動かそう 歌を歌い出すことでプログラムを動かす
■生活の中で 炊事、班活動、移動しながら、口移しで
■テーマに迫る 心や思想を伝え、テーマ・メッセージソングを大切に
■新しい歌で 時代に合わせて、新しい歌やよく知られてない歌等を発掘
■オリジナル 自分たちの歌をみんなで作る
■テーマソング 集った人の心を盛り上げ一つにする、その詞はつどいの願いを象徴するものを
■つどいにあった歌 最初は、そのつどいにぴったりの歌はないか探す
■歌詞を変える 曲だけ借りて、地名やつどい名、主催者名、キャッチフレーズ等を組込む
■作詞・作曲 そのつどいのために、作詞・作曲をする
■レクリエーションソングプログラム
■支援のポイント
■歌う気に 歌って聞かせる、歌のすばらしさを伝える
■詩の暗譜 詩を見ながらでは、主体者も集中出来ない
■手に歌わせる 音階やリズム、詩の心を手で表現
■詩を読む 詞の感情を出すためには詞を読み切る、主体者にも詩を読ませる
■立ち位置 みんなからよく見え、よく聞こえる位置に立つ
■目で伝える みんなの顔を見ながら歌を伝える
■自分を崩さず 心穏やかに歌は歌うもの、自分を崩さず忍耐強さをもって
■得意な歌を持つ 自信をもって歌えるものを、導入は自分の十八番で
■楽しむ まずは、自分自身が歌うことを楽しむ
■ほめる 上手に歌うのではなく、楽しむために歌う
■合図はきちんと 出だしの音、出だしや終わりの合図を体全体を使って
■歌いやすく 速さ 心臓の拍動を基準 速い(軽快で快活)遅い(のんびりとした穏やかさ)高さ
高い(気分が高揚)低い(沈んで落ち着く)強さ 強い(心が晴れ躍動的)弱い(歌の心を深く訴える)
■その曲を知る 難しい所、盛り上がる所、楽しむポイントを知る
■歌い方 かつて感動した歌い方を参考にする
■歌選び 時や場面、場所に応じた歌を選び出せるようにしておく
■一体感を楽しむ ハーモニーや輪唱、二部合唱等を楽しむ
■語り考 歌を使ってメッセージを伝える、短く、心に響くように
■歌の進め方 ①歌の紹介 歌の魅力について紹介
②歌って聞かす 知っている人がいれば一緒に歌ってもらう
③歌詞と歌い方の説明 譜面より大きな紙に書いた方がわかりやすい 少し長い曲は歌詞を読み、内容と歌い方を説明する
④練習 少しずつ区切って練習 簡単な歌は区切らずに全体を繰り返して
⑤修正 楽しさに重点を置き、あまり専門的にならない
⑥歌う 繰り返し、様々な場面で歌う 雰囲気によりテンポを変えたり即興的に歌詞を創作
■ソングパーティーの展開 ①導入 みんなの知っている歌で声を慣らし、ムードを作る ②あいさつ 歌やハミングにのせて開会のあいさつをする ようこそ、今日のテーマ、今日のお楽しみ等について
③盛り上げる みんなが知っている歌をどんどん歌う
④新しい歌 みんなが歌えるまで練習し、仕上がったら歌い込む
⑤ティータイム お茶やお知らせ リクエスト受けつけ 新しいリーダーや前に出たい人に時間を提供
⑥リクエスト リクエストした人をリーダーにして歌う
⑦フィナーレ 静かに持って行くか、元気一杯で終わるか、新しい歌やテーマ曲をもう一度 ※開始前にも、早く来た人に歌を伝える。 歌だけでなく、踊りやゲーム、劇、紙芝居等も取り入れる。歌いながら休ませる。 9 レクリエーションダンス ■レクリエーションダンスとは ■レクダンスの良さ ■だれでも 年齢、性別を問わない 規制が少なく、易しく楽しくだれでも踊れる ■健康 健康維持 ストレス解消 姿勢の矯正 敏捷性を養う
■自由に 自由に創作、表現する 流行の歌やリズミカルな曲に振り付け
■楽しさ 歌いながらやる 心のふれあい、語り合い 相手を尊重し思いやる心 楽しく明るい雰囲気を作る
■地域づくり 地域、コミュニティーの開発 仲間作りの踊りとして活用
■支援のポイント ■支援者が楽しんで踊る 支援者が、楽しさ、すばらしさを味わいながら踊ることで、雰囲気作りをする ■主体者に合ったものを 目的や雰囲気に合った曲や主体者の成長に応じた曲を使う ■伝える 説明は簡潔、平易に、伝える 踊りの順序ではなく、楽しさを伝える 口で説明よりも、実際に踊りながら伝える ■+α 順番+α(背景、曲の特徴等)を伝える ■ユーモアを大切に 踊りの苦手な人の心をリラックスさせ楽しませる ■表現力を豊かに タイミングのよい掛け声をかける ■マナーを大切に 挨拶、姿勢、服装など ■バランス、タイミング 男女のバランスや、パートナーチェンジに細心の注意を ■機械操作 機械に強くなり、いい音を使う ■記録 記録を書いて反省 ■レクリエーションダンス展開例
■支援のパターン
■積重ね型(順番が長くて少し難しい曲に) 幾度か初めに戻りながら、少しずつ踊りの順番を積み重ねる ■シンギングコール型(順番が短くステップも易しい曲に) 順番を一通り簡単に説明し、曲に合わせて踊り込んでいく
■バターコール型 曲に合わせ、踊りの順番を少し前にタイミングよくコール
■モデル型 言葉で表現しにくい踊りは一度踊って見せる
■支援の流れ ■踊りたい気にさせる 曲を聞かせる、踊って見せる、背景や国等の話をする ■踊り方を教える ジェスチャーやモデルを使う、分かりやすく、リズムにのせて、心と体をほぐしながら
難しい所はとりだして繰り返す、手をとって ■流して踊る 最初から曲を流すのではなく、支援者のコールに合わせて踊り、少々の間違いには目をつむる
この間に、伝わってないところを探す ■マナーを教える 顔で踊ることの大切さ、バートナーへの心くばり、挨拶の大切さ等を踊りの節々でコールしながら教える
■楽しく美しく踊るコツを伝える ポイントとなるステップ、仕草やムードを盛り上げるかけ声等を伝える
■仕上げは陶酔が味わえるように 歌えるものは歌いながら、コールも音楽も少し上げる、最後は拍手でしめる
■ダンスの展開 ■導入の踊り 自由隊形 抵抗なく踊りの中へ、アイスブレクとしても効果的、説明は簡単に要領よく
シングルサークル 表現力豊かに踊る、全員が同じリズムにのって
■楽しさをつくる踊り
カップルで踊る踊りの登場、顔も踊りのうち、ステップはなし、挨拶を交わしながら踊るミキサーの曲を
、自己紹介をしながら、多くの人とスキンシップを楽しむ、ゆっくりと ■盛り上げる踊り
いっきに雰囲気を最高潮まで盛り上げる、プレイパーティー的な遊びの要素やバートナー選びの楽しさを活用する
、少し込み入った踊りやリズミカルな陽気な踊りで、より密接なスキンシップを楽しむ
、現代的なリズムを楽しむ、隊形変化で、雰囲気の転換を図る ■カップルで楽しむ踊り
じっくりと踊りを味わい印象的な思い出を作る、姿勢を正しくしきちんとホールドする
、モデルを使って伝える 2度、3度と繰り返す ■エンディングの踊り
つどいに合った曲を選びます つどいを振り返える 最高潮のままで終わるのか、静かに余韻を残して終わるのか
、伴奏者、受付、参加者全員へ感謝の拍手、歌にのせて結びの言葉、次回の予告、片付け