メインページ レビューメニュー GROUNSEED(グランシード)
GROUNSEED(グランシード)
EXIT(販売:Studio Twincle)

◆ゲーム情報
レビュー投稿者 :やつお 原画 :あさいともひろ、福世孝明、谷圭司
発売日 :1996/06/07 シナリオ :沢野みちる、野木貴弘
定価 :¥8,800 音声 :無
ジャンル :RPG 陵辱有無 :有
◆点 数
  10  20   30  40  50  60   70  80  90 100
システム : 50 ■■■■■■■■■□
グラフィック : 82 ■■■■■■■■■□■■■■■★
キャラクター : 58 ■■■■■■■■■□■■
サウンド :100 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★★★
シナリオ : 39 ■■■■■■■■
総  評 : 65 ■■■■■■■■■□■■■
◆あらすじ
主人公である"一条 晃"は公立大種高校に通う普通の高校生。
ある日曜日、幼馴染の"須藤 香菜美"との約束に大幅に遅れてしまった。
待ち合わせ場所の駅前で香菜美と出会い、食事に行こうとしたが、
途中で二人は浮遊する光球体を発見する。そして光球体が動き出した。
二人が追いかけると、光球体は袋小路で止まった。
球体に触れようとするとなにやら声が。そして球体は激しい光を放って、
二人を飲み込んでいった・・・。

気がつくと、老人と若い女の姿が。
老人は「時を継ぐ者」ラーガンと名乗った。
女はラーガンの弟子、ミリーと名乗った。
老人が言うには、ここはあなたの世界とは別の次元の「グランシード」だと言う。
晃たちにこの世界を救ってもらうために召還の術を使ったのだと。
以前にもグランシードが「魔神」によって危機に陥っており、
「闇を祓いし者」の伝承によると、
晃たちの次元(地球)からきた人間が危機を救ったという。
それでまた救ってもらおうと、闇を祓いし者を召還するために
召還の術を使ったという。先の球体はそれに相応しい人にしか見えないというのだ。
次元の違いにより、晃たちは地球にいたころとは比べ物にならない力が発揮できるという。

晃と香菜美はグランシードの崩壊の原因である魔神の復活を企む集団を倒すために
ミリーと供に旅に出た・・・。

◆システム 50
基本的にはオーソドックスなRPGスタイルのシステムで、
イベント時にAVGスタイルのシステムになります。
セーブスロット数は5で、RPGモード時のみセーブ&ロード可能。
ゲーム開始時にもロードできます。
スキップモードはありませんが、"カナロック"時にテキストウェイトを0にできます。
CGモード、回想モードは無く、音楽モードがあります。
確かに音楽は最高級品なので当然音楽モードはあるのですが、
CGも当時としてはキレイな方なのでCGモードは欲しかったですね。

RPGとしてのゲーム性はあまり無いといってもいいでしょう。
MAP移動時に戦うべき敵の姿が見えており、それ以外の所では
絶対に戦闘が起きません。MAP上の敵に接触する事によりザコ戦が開始されます。
1度倒したザコ敵は2度と復活しません。
そして敵戦闘に勝利した場合、HPとTP(必殺技&魔法使用時に減少)は完全回復します。
またレベルが存在せず、勝利する毎に少しずつ能力がUPするという仕組みです。
ザコ敵は絶対に通らなければ行けない道に配置されている事が多いのですが、
その敵だけと戦っていると最後が苦しくなるかもしれません。
なるだけ、MAP上全ての敵を倒しておいた方が良いでしょう。(アイテム回収も)
1度進行したMAPは逆戻りできませんからね。

以上のシステムから分かるように、やりごたえのあるシステムとは到底いえません。
"ぬるゲーマー仕様"ですのでサクサク進められると思います。
ちょっとイヤらしいMAPも有りますけどね・・・。(通り抜けできる壁とか)

◆グラフィック 82
これはプレイした当時(1996年)の評価です。今では62点ぐらいかな・・・。
アナログ16色のCGなので、その辺は今となってはしょうがないですけどね。
CGモードが無いので総CG枚数はよく分かりません。
あさいともひろ氏のメリハリの利いた原画が良いと思いますよ。
特に戦闘中に表示される人物CGはカッコイイですねえ。
OPはアニメになっていますが、画質を重視したせいか、
滑らかさはあまり感じられませんね。
だけれどもこのゲームに期待を持たせる事に大成功していると思います。

◆キャラクター 58
キャラクターの雰囲気だけでいけば、78点ですね。
なのに20点も減点した背景には淡白すぎるシナリオがあります。
感情移入する暇も与えてくれずにドンドン進行するために、
見た目以上の雰囲気を感じ取る事が難しくなっていると思います。
せっかくの魅力的な設定も埋もれてしまって残念です。

/キャラクター紹介
//一条 晃  :オトボケた所もある明るい高校生。
//須藤 香菜美:晃の幼馴染。気の強い女の子。
//ミリー   :生真面目な魔法使い。回復魔法に長ける。
//マートル  :気性の激しい男。ある導師の元で修行していたが・・・。
//クレイス  :片目を失った影のある男。ただならぬ過去を持っているようだが・・。

他にもいろいろなキャラクターがいます。

◆サウンド 100
素点だけなら97点。この点数はほとんど今も変わりません。
私がFM音源とSSG音源の音色が気に入っている人間ですから。
+3点した理由は、"PC98ギャルゲー史上最高"という、
他を圧倒する音楽の存在です。

曲目数はOPNA、OPN供に41曲ですが、重複曲があります。
音源は26k音源、86音源、SPB(スピークボード)、
音美ちゃん(同人音源ボード)に対応しています。
たいていのゲームではBGMにPCM(ADPCM)を使う事はあまり無く、
86音源対応をうたっていても、PCMをキャラクターボイスに使ったり、
そもそもPCMを使わないゲームも多かった中、
PCM(ADPCM)をBGMに積極的に利用した数少ないゲームです。
FM音源やSSG音源でパーカッションを表現すると、
どうしても"軽い音"になりがちです。(SSG-PCMという物も有りますけどね)
そこでパーカッションをPCM(ADPCM)でサンプリングして利用する事により、
FM&SSGの弱点を補うと言う事です。
このテクはPC88時代からあるものでしたが、
市販ゲームでこれを利用したものは数少ないです。(主に同人で使われていた)

これだけでも他のゲームのBGMを圧倒できるのに、さらに一流コンポーザを
5人も採用する事により、最高級のBGMとなっています。
まさに「鬼に金棒」。音数が6しかない26k音源版のBGMの方も、
ハードの限界一杯引き出すような音色と構成テクはまさに職人芸。

また、YM2608(OPNA)系ボード(86、SPB、音美)とYM2203(OPN)系ボード(26k)では
同じシーンで、かかる曲の多くが違っていて、印象がまるで違います。
おそらくOPNでは表現しきれない曲にはOPN専用曲を用意したのでしょう。
あとこんなに音楽に力を入れているのにMIDI版が有りません。
FM&SSG音源に特化したためMIDI音源ではコンポーザの要求に
答えられなかったせいでしょう。
このあたりのこだわりも凄いです。

OPNA版は高見 龍氏と梅本 竜氏が担当。(多くは高見氏の曲)
OPN版は高見氏(OPNAと共通曲)、梶原 正裕(KAJA)氏、高橋 大昌(KID)氏、
T.KOMORO(Thomas Brown)氏です。
オールラウンドで、パーカッションの使い方が巧い高見氏。
独特の無機質な音色と構成が光る梅本氏。
FM&SSGの音色作りの巧さと独特のKAJA節(戦闘BGMで露骨になる)が良い梶原氏。
"うねる音"の使い方が巧い高橋氏。
ロック系のカッコイイ雰囲気が良いT.KOMORO氏。

普通に考えればこんな突飛なメンバー構成で統一が取れないだろう、と思うのですが、
それぞれが自分の個性を充分に発揮して作曲されていて、
適材適所で採用されて素晴らしいものとなっています。

◆シナリオ 39
ストーリー偏重視といってもいいでしょう。
エロシーンは私が確認した限り、たったの3シーンでした。
テキストも軽い部類で、実用性もかなり低いです。
このうち2シーンについては排他的で選択肢でそれぞれのシーンに向かいますが、
このうちの一つは晃x香菜美のシーンですが、もう一つの方を選択したってEDは変化しません。
これから分かるように、"とって付けただけのエロシーン"であり、
まったくもって必然性に欠けています。

シナリオのほうですが・・・、特筆すべき事が無いというか少ないと言うか・・・。
OPアニメ見た印象では、さぞかし"壮大なストーリー"が展開するのではないかと、
期待したんですが・・・、あんまり壮大に感じませんでした。
最大の原因は、"あまりにもトントン拍子に進むシナリオ"でしょう。
ぬるゲーマー仕様のシステムとあいまって、ホントにサクサク進みます。
感情移入の暇もありません。こんなに簡単に事が進められたら、
感慨もへったくれも無いというものです。
いくらゲームの中の世界とはいえ、これは上手く行き過ぎでしょう。

一応フォローしておくと、雰囲気が良い事と、致命傷が無い事でしょうか。
雰囲気のよさはこのゲームの素材の良さに起因するものですね。
致命傷が無いとはいうけど、良くない事だらけで面白くないですねえ。

感動は苦労する人がいるからできるものだと思うんですがねえ。

◆お気に入りキャラ
特には・・・。
強いて言うなら香菜美のエロシーンを蹴った時に登場する、
大人のお姉さんですかねえ。(大汗

◆総 評 65
音楽で23点追加しています。(素点42)
味気ないシナリオが全てをぶち壊してしまったある意味悲劇の作品。
せめて普通レベルのシナリオだったら・・・、と思うと残念です。
もし、ものの弾みで入手してしまったら、音楽モードがあるので、
とっととクリアして素晴らしい音楽に聴き惚れるのが良いでしょうねえ。