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◆レビュー投稿者≫REIさん(90点)ポポさん(90点)やつおさん(60点)
CLANNAD
KEY

◆ゲーム情報
レビュー投稿者 :REI 原画 :樋上いたる
発売日 :2004/04/28 シナリオ :麻枝准 他
定価 :\7,875 音声 :無
ジャンル :恋愛AVG 陵辱有無 :無
◆点 数
  10  20   30  40  50  60   70  80  90 100
システム : 80 ■■■■■■■■■□■■■■■★
グラフィック : 80 ■■■■■■■■■□■■■■■★
キャラクター : 90 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
サウンド : 95 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★★
シナリオ : 85 ■■■■■■■■■□■■■■■★★
総  評 : 90 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
◆あらすじ
校門まで残り200メートル。そこで立ち尽くす。
「はぁ」
ため息と共に空を仰ぐ。
その先に校門はあった。
誰が好んで、あんな場所に校門を据えたのか。
長い坂道が、悪夢のように延びていた。
「はぁ・・・」
別のため息。俺のよりかは小さく、短かった。
隣を見てみる。
そこに同じように立ち尽くす女の子がいた。
同じ三年生。けど、見慣れない顔だった。
短い髪が、肩のすぐ上で風にそよいでいる。

◆システム 80
>セーブ
10個×10ページの計100個。
セーブ日時、ゲーム内日付が表示されます。
自力攻略は非常に難しいので、自力攻略するならセーブ数100個はありがたいと思います。

>既読スキップ
有り。
ボタンが画面の隅っこにチョコンとついているだけなので、やや使いづらさは感じました。
でもまぁ、私としては十分に許容範囲内。
>バックログ
有り。
マウスホイール対応。

>オートモード
有り。
一文字に何秒ウエイトを置くかの設定が可能で、また最小時間も設定できるため、非常に柔軟な調節が出来ました。

>DISCレスでの起動
可能。

>おまけ
CG・音楽鑑賞。

>使用感
もっと便利にすることは可能ですが、ゲームを楽しむ上での不自由さはありません。
既読スキップのボタンが小さくて使いにくかったのだけが唯一のマイナスポイント。
しかし、それもたいしたことはありません。

◆グラフィック 75
画面サイズは640×480。
原画はクセのある画風が賛否両論な樋上いたるさん。
しかしながら今回は、随分一般向けになった印象を受けました。
具体的にどこがどう?と聞かれると答えにくいのですが、全体的に引き締まった感じがしたのは確かです。
あと、毎度のことながら背景は綺麗でした。
路面や光の加減なんかはデジカメで撮ったかのようで、背景に頓着しない私でも、さすがにこのレベルになってくると有りがたみを感じてしまいます。
背景に人物がしっかり描かれているところにも、仕事の丁寧さがうかがえますね。

>CG 
差分含まず64枚。
含めると172枚。
HCG率を三割で計算すると、通常のエロゲでいうところのCG枚数90枚前後と同等の通常イベント絵になります。
普通のボリュームならこれでも悪くはないのですが、今作のシナリオ量は膨大で、これでは楽しいイベントシーンをまったくといってよいほどカバー出来ていないと感じました。
実際、感動、泣きのシリアス方面のCGは用意されているのですが、今作のもう一つの大きな魅力である日常のコメディ部分のCGがほぼゼロ枚(多分ゼロ)なので、私としては納得いかない結果となっています。
もちろん、立ちキャラだけの演出でも楽しかったのは認めます。
けれども、他の多くのソフトがしているようにギャグ絵が挿入されていれば、もっと面白かったのになぁと思うと、残念です。

>立ち絵
CG枚数が少ない分、立ちキャラのバリエーションは豊富で表情豊か。
脇役にもしっかりとした立ち絵が用意されているのが良いです。

◆キャラクター 90
ヒロインだけでも結構な人数なのに、サブキャラまでもがメリハリの効いた造りになっています。
中でも春原の道化っぷりは助演男優賞モノで、彼を含めた数人が集まるといとも簡単に、面白いことが起きそうな雰囲気が出来上がります。
プレイを重ねるごとに少しずつ明らかになる、網目状に張り巡らされたキャラクター同士の繋がりが、人と人との間に存在する"繋がり"を意識させ、感動を誘います。

あと、これは余談ですが、kanon、Airに登場したキャラクターが今作CLANNADのキャラクター陣にスッポリ納まっていく感じがして、非常に懐かしい心地がしました。

◆サウンド 95
>BGM
全部で41曲。
楽器の違いや、音階の違いなどを省いた単純な曲数は29曲。
私はkeyの良さは音楽を効果的に使用した演出にあると思っており、今回も期待通りの出来前で大満足です。
心の底から湧き上がる感動を涙に変える、まさに最後の一押しになり得るBGMだったと思います。

私はことみのテーマである"etude pour les petites supercordes"がお気に入りです。

>歌
全部で4曲。
OP曲の"メグメル"は神秘的な雰囲気を漂わせつつも、垢抜けた感じのするメロディラインが秀逸。

◆シナリオ 85
前半ギャグ、後半シリアスの典型パターン。
特に前半は、主人公の男友達、春原の存在が大きかったように思います。
春原を中心に据えた日常パートの掛け合いは面白く、退屈することはありませんでした。
後半はキャラごとに格差があるも、概ね良質の泣きを誘うシナリオ展開。
メインルートでは学園生活のみならず、その後に続く、卒業、就職、結婚、出産、○○、など、春原のギャグに馴染んだ後だと多少冗長に思うかもしれませんが、しっかりと描いてくれます。
そして最後には全てのエピソードが一つに集束され、感動のクライマックスで締めくくります。

しかしながら、決して非凡なシナリオではないことには注意。
確かに、キャラクター同士の複雑な関係図や小ネタ、小イベント、寄り道的存在のお遊びルートなど、作りは丁寧で事実楽しめました。
けれども、多くのプレイヤーがkeyに求める泣きに関してはシチュエーションと演出の貢献が8割、9割を占めるため、"クラナドだから"泣けるという人はまずいないと思います。
他の泣きゲーでは泣けなかったけどクラナドなら自分を感動させてくれるかも、なんて期待してプレイすると失敗する可能性大。
私は相当涙もろい性質なので、設定とBGMだけであっさりやられてしまいましたが、自分を上手に騙すことが出来ない人だとあれこれ考えてしまい感動できないことでしょう。

>書きたくないけど一応・・・・・・。
物語の節々で不可思議な展開が多々ありました。
例えば、
智代シナリオでの主人公、進学校の不良生徒だからといって、それだけでは主人公が異常なまでに生徒会を毛嫌いする理由としては今ひとつ弱い。
芽衣シナリオでのサッカー部、なぜサーカー部員はあそこまで性悪なのか。あきらかにその場で悪役が欲しかったのが見え見え。

と、まぁこんな感じで、挙げればキリがありません。
ネタバレに繋がるために重要な部分での例を挙げることが出来ないのが残念です。
個人的には、とあるルート中の古河家の行動だけが納得できませんでした。
自宅にこだわってる場合じゃないでしょと。

今作は前作、前々作と比較して、世界の造りや雰囲気が現実味を感じさせるモノになっているので、こういった不可思議な部分がいつも以上に目立つこととなりました。
絵になるシチュエーションにこだわり過ぎるあまり、流れに無理が出たのではないかと思います。
これはkeyのソフト全般に言えることですが、この部分さえ直したならば、もっと多くの人達が素直に評価できるゲームになれるのになと思うと残念です。

◆お気に入りキャラ
春原・・・彼なくしてCLANNADは語れない。

早苗・・・お姉さんみたいな母親。普通に20代に見えるグラフィックはもはや罪。渚よりも早苗さんの方が良いなと終始思っておりました(笑)

◆総 評  90
時間に余裕のない人は攻略ページ見ることをお勧めします。
せっかくの物語も何度も何度も繰り返すはめになると、うんざりしてしまいます。
そうなってしまうと、もったいないですからね。

さて総評ですが、そうですね・・・、よかったと思います。
数値的、ステータス的には間違いなくパワーアップしてますので、私としては十分楽しめました。
ただ、今作は泣きが若干弱まって、日常のギャグが大幅に強化されているので、純粋に泣きだけを求めるプレイヤーにとってどうなのかは判断の難しいところです。
Kanon、Airがキャラごとのシナリオの余韻で繋いでくるのに対して、CLANNADはガッチリと笑いで繋いでくるのが大きな違いですね。
ギャグ大好きな人だと、ツボにハマれば楽しいプレイになることでしょう。
笑って、笑って、ひとしきり笑ったところで最後にホロリと涙して・・・。
本当に気持ちのいいゲームでした。

>個人的な感想
抽象的で偏った意見になってしまっていると思うので、感想という形で書くことにします。

今作は確かに素晴らしかった。
これは間違いなくて、どこをとっても一流の完成度を誇っています。
しかし、それと同時に、プレイすればするほど『何かが足りない!!』とも思ったのです。
こうやって○○点と数値化できない部分。
昔の作品には確かに存在した、紙一重で秀作となる、まさに奇跡のようなバランスがCLANNADには感じられませんでした。

今作は、ギリギリまで踏み込むことをせずに、一歩手前に引いたスタンスで仕上げている印象を受けます。
ですがそれは、悪いことばかりではありません。
日常パートの面白さにそれがよく現れています。
ただ、良くも悪くも"所帯染みた"ソフトになってしまったなと・・・。
それが、物足りなさの原因じゃないのかなと思いました。

現在、私は「家族計画〜絆箱〜」「Fate/stay night」の二作品に90点をつけています。
これら二つは、私自身大満足の中90点をつけさせていただきましたが、今回のCLANNADに関しては、首を捻りつつの90点です。
ガツーン!!とぶつかって来るエネルギーが感じられなかったというか、何というか・・・出来は絶対良いハズなんですけど・・・・・・。
こんな感想を抱いたのは私だけでしょうか?




CLANNAD
KEY

◆ゲーム情報
レビュー投稿者 :ポポ 原画 :樋上いたる
発売日 :2004/04/28 シナリオ :麻枝准 他
定価 :\7,875 音声 :無
ジャンル :恋愛AVG 陵辱有無 :無
◆点 数
  10  20   30  40  50  60   70  80  90 100
システム : 80 ■■■■■■■■■□■■■■■★
グラフィック : 80 ■■■■■■■■■□■■■■■★
キャラクター : 90 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
サウンド : 90 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
シナリオ : 85 ■■■■■■■■■□■■■■■★★
総  評 : 90 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
◆あらすじ
校門まで残り200メートル。そこで立ち尽くす。
「はぁ」
ため息と共に空を仰ぐ。
その先に校門はあった。
誰が好んで、あんな場所に校門を据えたのか。
長い坂道が、悪夢のように延びていた。
「はぁ・・・」
別のため息。俺のよりかは小さく、短かった。
隣を見てみる。
そこに同じように立ち尽くす女の子がいた。
同じ三年生。けど、見慣れない顔だった。
短い髪が、肩のすぐ上で風にそよいでいる。

◆システム 80
名前 :変更可
セーブ数 :100個
テキストスキップ :既読判定有
メッセージ速度 :設定可
オートプレイモード :有
テキスト回想 :有
ボイス/BGM音量調節 :有
画面 :フルスクリーン&ウインド可
エフェクト切替 :有
フォント :変更可
音楽鑑賞 :有
CG回想 :有
起動DISCの有無 :レス起動可


追加すると、前の選択肢に戻るというのも有りかなり使いやすい。
自分にはかなり快適なPLAYでした。
ただ、もう少しいろいろ機能がついているのもあるので80点。
俺の他レビューを見てる人はわかると思いますが、システムの点は結構曖昧なので注意。

◆グラフィック 80
渚編:12種類
杏編:11種類
ことみ編:12種類
風子編:7種類
智代編:6種類
その他:16種類


今回いたる絵が大幅進歩。
画質はいい、前の作などに比べ立ち絵、CGが多く感じられる、バランスも割合よくなった。
その上文章力のあるKeyですからCGをここぞという時に使うことができます。
サウンドといいCGといいKeyは使い所が非常に上手です。


逆に問題点といえば。
まずサブシナリオのCG枚数は・・・大抵1枚と言う事。
とある1場面で何故かEMU風の描き方をしていること。
(↑誰だよ、こいつって思います)
そして杏の顔が立ち絵とCGで変わる所。


注意点は相変わらずあるクセですかね。
あごの部分等だいぶ一般的になりましたが、多少気になる人がいるようです。
良い絵だと思いますが多少クセがあり、絵だけで勝負できるほどではないので75点。

・・・と思っていたんですがクセが気になる人が思ったよりいなかったので80点。
(バランスの良い作品なので、絵買いでも損はしないようなw)

◆キャラクター 90
Keyのキャラといえば理想の恋人・・・というよりもマスコット的な存在として有名。
好物、口癖などのネタを前面に押し出して笑いとともにそのキャラを植えつける。
例えば、あゆ=たいやき、うぐぅ、羽リュック・・・みたいな感じ。
キャラ=単語(多数)にすることで嫌でも印象に残るのがKeyのキャラのポイント。
今回も・・・一部を除いては上記のパターン(特に風子とか)です。


あと今回は男キャラが非常に強くなりました。
特に陽平と主人公の掛け合いが面白く、アッキーもいい味を出しています。
多少弱く感じられるヒロインもいますが、今まで通りの濃いキャラ達です。
人・・・というよりマスコットとしてかなり魅力的なので90点です。

◆サウンド 90
BGM:41曲
歌:4曲
音声:無
ムービー:有
お気に入りの曲:『渚』『同じ高みへ』『夏時間』『カントリートレイン』


Keyといえばシナリオ、キャラもいいが欠かせないのはやっぱりサウンドの良さ。
どの作品も素晴らしいというのは大抵の人の意見が一致するのでは。
もちろん今回も期待を裏切らない、バランスの良い出来になっています。
ただずば抜けて良い曲も無く、無難にまとまった出来という印象を持つ人もいるかも。


KeyのBGMの魅力といえばやはり雰囲気作り。
BGMとして良いというだけでなく、雰囲気を作り出す音楽になっています。
この曲はここで使用するという区別がはっきりできているのが上記の理由ですかね。
1つの曲に対しアレンジを何個か作ることにより使い分けをしている所は流石です。
41曲という量で使い方が上手、これに執筆力が加わり他作品との格の違いを見せ付けます。
(41曲といってもアレンジが多いので、単品で聞くと少なく感じます)


歌もBGMと同じで質、雰囲気作り共に◎。
ムービーもよい出来だと思いました。
声が無いのが残念ですが、あまり気になりませんでしたので90点です。
普通声無しの最高は85点としているのですが・・・特別ということで(汗

◆シナリオ 85
なんというか・・・・普通の学園物。
Keyが作ってるという以外は特に何も無いです。


いきなりですが点数の説明。
今回はサブキャラが多く、そのキャラのシナリオが多少適当だったので点数低め。
(メインと比べて読むのつらい〜〜と感じる人いるようでしたから。)
多少難しく何回も同じ場面の繰り返しといった人もいましたからそれを考慮しただけです。
あとPLAY時間の多さ(100時間??)も・・・ダレたという人聞きませんが考慮。
ですが本質としては90点台と考えてください。


まずメインは今まで通りの出来なので、上記のとおり点数にこだわらないほうが良いです。
変わったといえば恋愛と家族愛&友情といった、それ以外の愛の部分。
AIRは恋愛を無視したテキストがずっと展開していきましたが、今回はバランスよさげ。
これだけでも進歩といえるのではないでしょうか。
恋愛だけでいいという人にも両方いいという人にもオススメできますね。


唯一の欠点・・・ではなく違和感はKeyお得意のファンタジー(奇跡等)
今回奇跡とかの類がとても少なく、自分としてはかなり違和感を・・・。
ファンタジ面は幻想世界と・・・後1、2回くらい。
Keyはすぐに奇跡に頼るから・・・という人には吉報かもしれませんけどw


と今回特にあげるのはこれだけ。
・ ネタが多く印象に残る。
・ やり取りが面白く、のめりこみやすい。
・ 雰囲気の作り方が上手く、部分部分できっちり感動させてくれる。
これはいつも通りなので特に説明しません。

最後に上記の3点、俺が全てに◎をつけられるのはKeyだけだと加えましょう。
(平成16年6月10日現在)

◆総 評  90
今回はAIR、KANONと比べてみて・・・という形をメインに書いてみました。
正直、世間一般のゲームとは格の違いすら見せ付けられますからね。
あれもいい、これもいいではレビューにならないのでこういう形になりました。
Key初めての人はすいません、参考にならないレビューになってしまいました。


なんというか、ここまで褒めてきたけど・・・全体を見るといつもよりは小振り。
いってみればKANONとAIRをPLAYした人の感想を反映したのがCLANNAD。
ここはやりすぎた・・・と言う事の繰り返しで小振りになってしまったんでしょう。
もちろん悪い意味ではないです。
その分、さらに一般受け度は上がったのは確かですしね。

とりあえず幻想は少なくなりましたが、流石Keyといえる出来&オススメ度です。
やはり年月かけてきっちり作ってるだけの出来栄えです。
時間さえあれば是非PLAYをオススメしたい作品です。


最後に主観レビュー
今回自分としては無難すぎたな〜という感じがしました。(満足しましたけど)
個人的には『あゆあゆ』のIMPACTをもう一回味わってみたいです。

<参考>
レビュー投稿日 :2004年6月10日
総PLAY時間 :100時間以上




CLANNAD
KEY

◆ゲーム情報
レビュー投稿者 :やつお 原画 :樋上いたる
発売日 :2004/04/28 シナリオ :麻枝准 他
定価 :\7,875 音声 :無
ジャンル :恋愛AVG 陵辱有無 :無
◆点 数
  10  20   30  40  50  60   70  80  90 100
システム : 65 ■■■■■■■■■□■■■
グラフィック : 68 ■■■■■■■■■□■■■■
キャラクター : 50 ■■■■■■■■■□
サウンド : 88 ■■■■■■■■■□■■■■■★★★
シナリオ : 60 ■■■■■■■■■□■■
総  評 : 60 ■■■■■■■■■□■■
◆あらすじ
校門まで残り200メートル。そこで立ち尽くす。
「はぁ」
ため息と共に空を仰ぐ。
その先に校門はあった。
誰が好んで、あんな場所に校門を据えたのか。
長い坂道が、悪夢のように延びていた。
「はぁ・・・」
別のため息。俺のよりかは小さく、短かった。
隣を見てみる。
そこに同じように立ち尽くす女の子がいた。
同じ三年生。けど、見慣れない顔だった。
短い髪が、肩のすぐ上で風にそよいでいる。

◆システム 65
VisualArt'sのREALLIVEがスクリプトエンジンとして採用されている模様ですが、
AVG32と比べ、音楽ファイルの内部形式、グラフィックファイルの形式変更等、かなり改装したようですね。
重くもなく、軽くも無く、システムとしては及第点の仕様だと思います。

>>○ここはOK
 セーブスロット数100。
 いつでもセーブ&ロード可能。
 ホイール対応バックログ。
 無段階に調節可能なボリュームコントローラー(音楽、効果音、システム音)
 高速な既読&強制スキップ。
 無段階に調節可能なテキストスピード。(瞬間表示可能)
 直前の選択肢まで戻ることが可能。
 CG、音楽モード装備。
 DVDレス起動可。

>>△ここはイマイチ
 インストール時に、起動ショートカットを何処にも作らない。

>>△単純選択式AVG。
 時折表示される選択肢を選んで進行するだけのAVGです。
 選択肢の数がかなりある上に、攻略の順番もある程度限定されているため、
 攻略はやりにくいかと思われます。

◆グラフィック 68
原画家は樋上いたる氏。デビューからかなり経過しているはずなのですが、
今なお成長著しい原画家ですね。まあ、元があんまりだった、という話もありますが。
前作・Airと比べてさらに目が小さくなり、全体的に癖もなくなってきていますね。

>>△随分と良化した原画ですが・・・どこか見劣りしてしまう・・・。
 ”同棲”のころと比べると、それこそ雲泥の差の出来映えで、
 ここにきてようやく水準レベルの原画になったのではないでしょうか。
 とはいえ、いまいち一定しない上に、ややつぶれたような顔の造形とか、
 あと、個人的趣味の関係上もあって、あんまり好きにはなれないのですが・・・・。

 これは余談になりますが、男のグラフィックに、
 やたら気合が込められているような気がするのは私だけでしょうか?
 特に秋生と祐介・・・・。この造形はなかなかいいんじゃないですか?w
 私の目からすれば、「当社比1000%」くらいの気迫を感じます。
  
>>◎”美しい”の領域にあるCG。
 人物CGの塗りの綺麗さも確かに1級品の出来映えなのですが、
 特に注目してほしいのは、光のエフェクトと背景でしょう。
 光のエフェクトは、残念な事に”ごまかし”のテクとして
 使われることが多かったりするものですが、本作ではそんなことありません。
 幻想的な雰囲気を強める、という確固たる目的の元、
 過剰にかけることなく、効果的かつ美しく見えるようにエフェクトを使っていますね。
 背景に関しても、後ろの方にある小道具の細かい部分まできっちり描き込んでいるので、
 実に見栄えがします。

>>△総CG枚数64枚。(差分含めず)
 かなりの長編であることを考えると、少なすぎるような気もします。
 そういえば、立ちグラフィックが存在しないキャラクターが多いのもいけませんね・・・。
 日常シーンではイベントCGは存在しません。
 エンディング付近とか、最大の盛り上がりを見せる場面とか、
 そういった物語の根幹を成す重要イベントに対して、ピンポイントで用意しています。

◆キャラクター 50
総攻略可能キャラクター数14人。

>>×精神年齢が”呆れるほど”低すぎて、感情移入しにくいキャラクターが多い。
 主人公を除外すれば、シナリオに深くかかわってくるキャラクターは17人+1人(OHP紹介には未登場)。
 このうち、その超低精神年齢によって感情移入を妨げる結果になっているキャラクターは、
 10人を超えてしまいます。(女性キャラクター平均のキャラクター点数は35点まで落ち込みます。)

 ネガティブな過去を持ち、それが尾を引いて何かしら問題を抱えている(抱える事になる)キャラクターが、
 さまざまな困難を乗り越えていきながら、最後にはその呪縛から解き放たれる、
 という流れを持つ本作。
 要するに、キャラクターが迎えることになる苦難で同情や共感を呼び起こさせ、
 キャラクターに深く感情移入させることによって、シナリオをより深く味わえるようにしているわけです。
 逆に言えば、苦難にぶち当たっているキャラクターに対して、プレイヤー自身が、
 「何とかしてあげたい…。」と思わせない事には、陳腐な物語に成り下がってしまう代物なのです。
 この、キャラクターに対して、深く感情移入する事が前提になっているシナリオにもかかわらず、
 あろうことか、あまりにも精神年齢が低く、突拍子も無い言動で、感情移入を妨げてしまっているのです。

 端的な例をあげるとすれば、風子でしょうか。
 彼女には大変慕っている姉がおり、その姉が今度結婚するそうなのです。
 その姉は、主人公たちのいる学校で数年前まで教鞭を振るっていました。
 そこで、風子は学校の皆に姉の門出を祝って欲しいと考えたわけです。
 でも、今の在校生には、留年でもしてない限り姉の教えを受けている人はいません。
 
 ・・・・ここまではまあいいでしょう。でもこの後がまずいのです。

 とある理由で、どうしても姉を祝って欲しい彼女は「ヒトデ型の彫刻」をプレゼントし、
 その見返りとして祝ってもらおうと画策し、全校生ぶんの彫刻を作りはじめました・・・。
 その途中で主人公と出会うのですが、口の悪くて自己中な彼女は、周りと衝突することも多いのですが、
 本人はなかなか自分の行動を改めようとはしない・・・・。

 こんな途方も無い非常識なことをやっている彼女に対して、どうやって感情移入すればいいのか?
 感情移入させなければいけないのに、呆れさせてどうするのかと?私には分かりませんでした。
 あまりに非常識な行動は、例えインパクトがあったとしても、例え面白かったとしても、
 そのキャラクターとプレイヤーの距離は開くしかないんですよ・・・。
 最後まで、非常識ギャグ路線で突っ走るようなシナリオで、こういう仕様であれば歓迎できますけど、
 そんなことはありませんからね。終盤は大真面目になりますから。
 要は、キャラクターとシナリオのバランスが滅茶苦茶、ということです。
 非常識なバカゲー風のキャラクターを、真面目なシリアスシナリオに乗っけようとするからいけない、
 と思うのは私だけでしょうか?
 風子にかぎらず、感情移入できないキャラクター達は、多かれ少なかれ精神年齢が低くて呆れてしまいます。
 なぜにここまで設定年齢に対して、かなり低い精神年齢を設定するのか理解に苦しみます。

 フォローをしておくと、「バカゲーのキャラクター」としてはかなり良い個性の持ち主、という事です。
 ぶっ飛んだ個性をもち、常人離れした思考回路、強烈な自我もある。
 まさにおあつらえ向きだと思うのですが・・・。

>>○一部キャラクターは魅力を引き出せてます。
 ほとんどのキャラクターは、バカゲーライクの吹っ飛んだ言動を持っているのですが、
 数名のキャラクターに関しては、それをものともしない底力をみせてくれました。
 主人公と陽平と祐介、そして渚とその娘の5人です。
 他のキャラクターと何が大きく違うのかといいますと、単に真面目な言動の描写が多いだけです。
 が、これがキャラクターの明暗を分ける結果となりました。

 他のキャラクターがシナリオ終盤に、とってつけたように真面目になるだけなのに対し、
 いまあげた5人は、真面目な(=自然な)描写の比率が高いのです。
 自然な描写というのはインパクトは無いですけど、自然に受け入れられる分、感情移入しやすいので、
 感情移入を前提としたシナリオとは、相性がいいですね。
 渚の場合は、学生時代編と同棲生活編、両方に長い描写があるキャラクターなんですが、
 学生時代編の場合、その精神年齢の低さから感情移入しにくいキャラクターになっています。
 が、あとでかなり共感を呼ぶ描写が入ってくるので、後味はいいキャラクターです。
 全編通して、ごく自然な描写の比率が高ければ、もっと感情移入できたと思うと、
 残念なヒロインではありますね。

◆サウンド 88
総曲数41、うちボーカル曲4。音源はPCMのみをサポートしています。
総曲数は41ありますが、複数のアレンジバージョンが存在する楽曲が多数あるため、
それを除外すれば、だいたい30曲程度というところでしょう。

>>◎絶対性こそ失ったが、相変わらずの高品質&高印象のBGM。
 Kanon、Airの時のように、楽曲単体で感動させるほどの破壊力こそ薄れたものの、
 印象度、品質、ともに申し分ない出来映えで、聴き惚れる曲も多いです。
 全体的な雰囲気としては、シンセ多用のオーソドックスなゲームミュージックといったところでしょうか。
 さまざまな曲調の楽曲が用意されており、BGMで飽きるということはあんまり無いと思いますよ。

 私のお気に入りは、タイトル曲の「汐」。起動して初めて聴くことになる曲だろうと思うのですけど、
 これがまた良いメロディを奏でてくれてますね。タイトル曲が非常に重要であること再確認しました。
 後もう一つあげると、「風子使いファンファーレ」
 競馬のGTファンファーレとして使っても、まったく違和感のない名曲(効果音?)だと思いますよ。
 個人的に、是非とも中京のGTファンファーレに採用して欲しいところw

◆シナリオ 60
幼い頃に母親を失った主人公・朋也。父親とは大喧嘩の後疎遠になり、
部活動をする事もなく、何となく学校に通う日々。
そんなある日、学校前で立ち尽くす少女を見つけるところから、運命の歯車は回り始めます。
彼女との学生生活、お互いがお互いに影響しあい、親密になったその先にあるものは・・・。

といったところでしょうか。
同ブランドの以前の作品と比べ、説明不足も甚だしいファンタジックなイベントが抑えられ、
ちゃんと物語の流れを説明している、比較的現実的なイベントを主軸にすえているので、
以前のように、「結局そのシナリオで何を語りたかったの?」と首をかしげることは少なくなりました。
強引すぎる展開が難点とはいうものの、とりあえず"ライターの伝えたいモノ"を理解することができます。
余談ですが、私がこのシナリオライターの作品で、その"ライターの伝えたいモノ"を理解できたのは、
「MOON.」以来のことでしたね。

>>×感情移入しがたい日常イベントが多い。
 キャラクターの項でも述べましたが、キャラクターの精神年齢の低さから、
 感情移入しがたいイベントが多いです。
 そのキャラクターの言動は、ギャグとしては面白いネタも多いのですが、("風子使い"が私のベストネタ)
 そういうバカゲー的な言動の比率が多すぎて、まともに会話して親交を深める描写が少なく、
 主人公がヒロインに惹かれていく(逆もまた然り)感じが、ほとんどしないのが致命傷ですね。
 キャラクターに対して感情移入をしなくてもいい、ギャグゲーやバカゲーなら別にいいのですが、
 こういう、感情移入しなければいけない構造のシナリオでは、非常にまずいと思うのですが・・・。
 しかも、KanonやAirに比べ、本作はファンタジー要素が少なめに抑えられていて、
 現実的なイベントが相対的に多くなっているから、このような非常識な言動は、
 なおさら違和感を増大させる結果となってしまってます。
 
>>×ファンタジーな世界観は、ハッキリいって蛇足でしかない。
 結論から言うと、「幻想世界なくてもええやん。」
 これは、ファンタジーイベントを単純に減らしたことによる弊害でしょう。
 ファンタジーな世界と、現実の世界と、双方を結びつける描写が非常に少ないので、
 たまに登場する「幻想世界」の存在意義が薄れてしまっているんですよ。
 しかもこの「幻想世界」が、一番肝心なTrue EDで大きな意味を持つように組まれているので、
 最後の最後で興冷めしてしまうという結果になってしまってます。
 ”存在意義の薄い幻想世界”の設定が、物語の一番盛り上がるクライマックスで、
 ”奇跡を呼ぶ理由”として使われている・・・・。
 これだったら、脈絡も無く奇跡が起きたほうが、ずっとずっと物語として美しいじゃないですか。
 学生時代編はともかく、True EDの存在する「AFTER STORY」の日常イベントは、
 バカゲー的ギャグが控えめになっているから、比較的キャラクターに感情移入しやすい状態なんです。
 だから、一回だけなら、脈絡も無く奇跡を起こしても、それほど違和感を感じないと思うのですよ。
 本作で奇跡らしい奇跡が起きるのは一度限りなので、ファンタジーに頼った奇跡の演出は、
 まるで必要の無い蛇足であると思います。

>>△強引&唐突なイベントでごまかしている個所が多い。
 これは「×感情移入しがたい日常イベントが多い。」事が引き起こした弊害ともいえます。
 非常識な会話イベントが多い日常イベント。
 でも、シナリオ後半は真面目な進行のイベントが多くなります。
 日常イベントと、後半の真面目なシナリオには、温度差がかなりあるわけです。
 前半と後半の温度差を無理やり縮めるために、
 そして、本来であれば日常イベントである程度提示していなければいけない「キャラクターの素の魅力」を、
 後半だけで一気に描写しようとしたがために、
 このような強引唐突な展開が多くなったのではないでしょうか。
 (醜悪そのもののサッカー部員とか、バカみたいに自分の考えを曲げないヒロインとか・・・etc)
 エンディングも強引唐突が多いですし・・・。(ことみ、風子、杏あたりが特に)

 私は、何も強引唐突なイベントがいけないといっているのではありません。
 丁寧に人間模様を描写しなければいけないシナリオなのに、そればっかりだから萎えるんです。
 強引唐突なイベントは、ここぞというときにピンポイントで使ってこそ引き立つものなんですから。
 じゃんじゃん強引唐突イベントを使った方がいいのは、バカゲーやギャグゲーくらいなものです。

>>○学生時代編で目立っている陽平という存在。
 春原陽平、主人公の親友ですね。
 かなりアホというか、単細胞というか、学習機能が無いというか・・・・。
 その個性から生まれた言動には笑わせていただいたきました。
 が、彼の真髄はそこではありません。
 彼は学生時代編で、自然な描写が最も多いキャラクターなのです。
 彼が複数のキャラクターのシナリオにかかわってくるのが、その最大の理由です。
 このゲームでは、多くのキャラクターにエンディングが用意されており、
 それぞれテーマ(主題)が異なっています。
 テーマが違うということは、人物描写の視点が違うということです。
 そう、それぞれテーマの違う複数のシナリオに登場し、結構重要な役割を担っている陽平は、
 いろんな視点から描写されている数少ないキャラクターなのです。(他にあげるとすれば主人公だけだろう)
 とあるシナリオでは「妹思いの兄」を、別のシナリオでは「何事にも冷めたイヤな奴」を、
 またあるシナリオでは「心を許しあえる親友」を。その他にも「熱くなり過ぎな熱血漢」を演じたり、
 「空気を読めないガキ」かと思えば「"一を知って十を悟る"ような大人」であったり・・。

 なんか便利屋的に使われている様な気もしますけど、それもまた彼の個性だと思うし、
 その多様な人物描写から、学生時代編のシナリオでは唯一、シナリオでキャラの魅力を引き出せているのが、
 この陽平関連のイベントだと思います。一番、まともな人物描写が多いキャラですから。
 いろんな方向から語られているからこそ、陽平というキャラクターが一際立っているわけです。
 誤解を恐れずにいってしまえば、学生時代編に関しては、陽平以外のキャラクターは添えモノで、
 陽平という一人の男を描くために、存在していると思うわけです。

>>○AFTER STORY(渚との同棲生活編)の日常イベントは良い。
 学生時代編の後、特定の条件を満たしているとAFTER STORYに進むことができるようになります。
 こちらのシナリオの日常イベントは、比較的落ち着いて見ることができました。
 理由はバカゲー的なギャグが抑えられていることと、祐介の存在があげられます。
 AFTER STORYは主人公が学校を卒業した後の話で、進学するつもりの無い主人公は社会人なわけです。
 で、紆余曲折の末、祐介直属の部下として就職するのですが、
 その後の、祐介と主人公とのイベントが丁寧に書かれていて好感が持てました。
 まだまだ社会人としては未熟な主人公が、祐介と仕事をこなしているうちに、
 だんだんと体力面、技術面だけでなく、精神面でも成長していく。
 そういった部分を、ちゃんと順を追って描写しているので、主人公や祐介に感情移入できるんです。
 全編に渡って、こういう"順を追った丁寧な描写"であれば・・・・、と思うと非常に残念極まりないですね。

◆お気に入りキャラ
>>春原陽平
 シナリオの項でも述べたのですが、かなり"立っている"キャラクターだと思います。
 バカばっかりやってると思ったら、主人公よりずっと"大人"だったりとか、
 思いやりに欠ける奴かと思えば、ずっと思いやり深いことをやったりとか。
 そういう、彼の持つ二面性に惹かれましたね。
 しかも、まさかまさかの陽平EDまで用意してくれて、実に楽しませてくれてうれしいですね。

◆総 評  60
>>私の入手動機
 音楽での感動狙いがまず一つです。
 同ブランドのKanonとAir、私はあまりいいゲームとは思いませんでした。
 ヒロインに対して、深く感情移入する事を前提としたシナリオゲーにも関わらず、
 私は、キャラクターポイントが30点そこそこという、話にならない評価しか与える気になれませんでした。
 キャラクター&シナリオで萎えているという、ほとんど致命傷の状態であるにもかかわらず、
 エンディングではBGMのおかげで、いい意味での虚脱感を味わえました。
 正直、驚愕しました。「音楽だけなら、最強のブランドに違いない」、そう確信したんです。
 音楽だけで感動できる、っていうのはそうそうあるものじゃありません。
 というわけで、今回も音楽にはかなり期待していました。

 それと大穴狙い、地雷覚悟完了での特攻プレーをするためです。
 普通そんな扱いをするようなゲームではないとは思うんですけど、
 私の場合、それまでの評価が評価ですから・・・・。

>>どんな人にお奨めか?
 ヒネくれていない素直な人。

>>エロは無い・・・でも、一個だけ欲しかった。
 このゲームは一般ゲーですので、エロシーンは存在しません。
 Kanon、Airと「エロシーンがシナリオの腰を折っている」ゲームだったので、
 この方針転換に関しては好感が持てたのですが、本作の場合1個だけ欲しかったですね。エロシーン。
 AFTER STORY、主人公と渚とのシーン・・・・本作では抱いた事が軽く触れられているだけです。
 が、その後の展開・・・生まれてくる娘が非常に重要な役割を果たす事から考えると、
 その原因となった行為を、ちゃんと描いて欲しいと思うわけです。
 モザイクをかける場所が無い構図のCGでいいんです、そそるエロテキストじゃなくていいんです、
 本番の描写よりピロートークの方が長くてもいいんです、シーン全体の尺さえ満足にあれば。
 だって、夫が妻を抱くのだって、家族を形成していく上で重要なことなんですからね。
 おろそかにしちゃいけないと思いますよ・・・。

>>男の生き様を見るためのゲーム。
 本作、全体通してのテーマは「家族」という事なんですけども、
 私はそれよりも、「男の生き様」の方がうまく描かれていると思いました。

 いつもはバカだけど、肝心なときには引っ張っていってくれる親友、陽平。
 人のためなら己の危険も顧みないほど頑張って、そして頼れるオッサン、秋生。
 教師人生を賭けて、おちこぼれを自力で立ち直らせてきた教師、俊夫。
 栄光と挫折を乗り越え、主人公に社会人の引導を渡した上司、祐介。
 妻の死を乗り越え、残された一人息子を必死で守ってきた父、直幸。
 そして、彼らから数多くのモノを吸収して、一人の男として成長した主人公、朋也。

 男とはかくありたいものだと、そう思わせる男性キャラクター陣ですね。
 注文をつけるとしたら・・・、陽平と秋生・・・もっと落ち着いたキャラクターにして欲しかった事と、
 俊夫のシナリオ・・・もっと過去を掘り起こして欲しかったですね・・・。

>>結局・・・
 私の結論・・・実は二つあります。
 が、困ったことにその二つが二律背反になってしまっているのです。
 どっちも捨てがたい結論なので、その二律背反の結論を並べて書くことにします。
 どっちかといわれたら・・・・・2番を選ぶ・・・・かな?

1・純粋培養の感動ゲーを楽しみたい---------------------------------------------
 ONE、Kanon、Air・・・・3作続いた説明不足の"難解ファンタジー路線"から、ようやく脱却できた本作。
 しかし"ファンタジーで誤魔化し"たり、"感情移入を妨げるギャグの多用"という悪癖は相変わらず。
 キャラクター同士の会話を極自然なものにすれば、自然と感情移入もできますし、
 それができてたら、ファンタジーで誤魔化さなくたって、充分感動できるものが仕上がるでしょうに。
 本作のシナリオを見る限り、このシナリオライターにそれだけのモノ仕上げる実力が無いとは思えないです。
 もう、私がスタッフに言いたいことは1つしかない。

 幻想はいらない、ギャグもいらない、感動が欲しい。

 それだけです。
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2・ターボエンジン全開のバカゲーを見たい---------------------------------------
 自我が強烈で、とんでもなく偏屈なキャラクター、インパクトの高い非常識系ギャグ、
 意味不明な言動、唐突なイベント展開、超がつく程のご都合主義・・・。
 これだけバカゲーの向きの要素を持っているのに、なぜにわざわざマトモに物語を描こうとしているのか?
 これはONEや、Kanon、Airにも共通して言える事ですが、相変わらずですね・・・。
 このキャラクター陣で、最初から最後までバカ全開のぶっとびシナリオ作ったら、さぞかし面白いだろうね。
 もう、私がスタッフに願うことは、

 感動はいらない、意味不明でいいから、馬鹿笑いしたい。
 
 それだけですね。
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>>余談・・・
 今までのKeyの作品より良化している、といっているにも関わらず、
 点数がAirの62点より低くなっているのは、絶対的な存在感を持つ音楽が無くなったためです。
 私は「絶対的なモノ」を持つ作品に高めの点数をつけるため、このような逆転現象が起きます。
 点数こそ劣りますけど、Airよりずっと良化した作品という認識です。