|
その日の夜。 フランシスのエスコートで、母のドレスを着てパーティーへとやって来たナージャは、会場の注目の的となった。 フランシスとナージャがワルツを踊ると、周りはため息をついていた。 「まぁ、なんてきれいなお嬢さんなのかしら?」 「フランシス様とよくお似合いだわ・・」 周囲の賞賛の声に、1人顔をしかめる女がいた。 フランシスの幼なじみで、フランシスを想っているメリーアンである。 (何よあの子、フランシスは私の物なのに・・) そしてもう1人、ナージャを嫉妬の目で見ている女が1人。 (私がプリンセスなのよ。どうしてあなたがお姫様みたいに踊っているのよ、ナージャ!!) 会場の隅で赤いドレスで美しく着飾ったプラチナブロンドの少女・ローズマリーは、ナージャと同じアップルフィールドで育った姉妹のようなものだった。 ローズマリーの家は没落した貴族で、貧困に喘いでいた彼女の両親が孤児院に預けたのだ。 両親と暮らすローズマリーだが、幼い頃からプリンセスを夢見る彼女にとって没落貴族の暮らしは耐えられるものではなかった。 (絶対に私はプリンセスになってみせるわ・・) 最後にもう1人、胸元にバラのデザインを施したドレスを纏う女が1人。 彼女はフランシスとナージャのワルツよりも、彼らの後ろにいる人物を見ていた。 (ルドルフ様は素敵だわ・・私、彼を手に入れるためならなんだってするわ!!) ハプスブルクコンツェルンの傘下であるベッツラ化繊の社長令嬢・マリーは、密かにルドルフに想いを寄せていた。 マリーは羨望の目でルドルフを見つめると同時に、ルドルフの隣にいる人物を睨む。 (あの忌々しい使用人・・なんとか消せないかしら・・) いつもルドルフの隣にいるアルフレートに、マリーは一方的に激しい敵意を燃やしていた。 (どうすれば、あの子からフランシスを取り戻せることができるのかしら?) (どうすれば、私はプリンセスになれるのかしら?) (どうすれば、私はルドルフ様に振り向いてもらえるのかしら?) 3人の女の答えはすぐに出た。 (そうだわ、あの子を消せばいいんだわ。) (そうだわ、ナージャを消せばいいんだわ。) (そうだわ、あの使用人を消せば、ルドルフ様は私に振り向いてくれるわ。) メリーアン。 ローズマリー。 マリー・ベッツラ。 3人の陰謀が織りなすワルツが、今始まろうとしていた。 「天愛」と「ナージャ」キャラ、女性キャラを出してみました。 「ナージャ」からは、メリーアンとローズマリー。 「天愛」からは第3部後半を見事に掻き回してくれたマリー・ベッツラ。 メリーアンは本編では悪巧みはしていないんですが、この小説ではフランシスへの愛ゆえストーカーになる女として書こうと思います・・ファンの方、すいません・・。 ローズマリーはあの手この手でナージャを陥れようとする女として書きたいです。去り際は格好良く書くつもりです。 マリー・ベッツラは・・ルドルフに一方的に想いを寄せ、アルフレートを勝手にライバル視するストーカー女として書こうと思います・・。 3人の女達の活躍を期待してくださいね。 Novel&Message by 千菊丸さん |