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急に1人になりたいと言ってドーヴァー海峡へと行ったフランシスは、ロンドンに帰ってきてから様子がおかしかった。 前のように自分をいたわらなくなったし、話も聞いてくれない。 一体、フランシスに何があったのだろうか。 メリーアンは嫌な予感がした。 ある朝。 メリーアンが朝食を食べにリビングに降りると、フランシスは出社するところだった。 「フランシス、一緒に食べましょう。」 「いや、いい。会社のカフェで食べるよ。」 「どうしたの?最近のあなた変よ?!」 「メリーアン。」 フランシスはメリーアンの目を見据えて言った。 「君の妊娠は嘘だとはじめからわかってる。それに、ナージャが生きていることを知ったんだ。 残念だけど、君のことは愛せない。別れよう。」 メリーアンは激しく狼狽した。 「どうして、いままで私たち、よくやってきたじゃない!どうして急にそんなこと・・」 「その話はまたあとで・・」 「フランシス、待って、フラ・・」 フランシスを追うメリーアンの耳にむなしく、ドアの音が響いた。 メリーアンは、ナージャへの憎しみで心が焼けこげるのを感じた。 Novel&Message by 千菊丸さん |