百合と薔薇

第45話:誘惑


作:千菊丸さん
「ナージャ!」
フランシスの腕の中で、ナージャは、笑顔を見せた。
「生きていたんだね、よかった・・」
「フランシス・・」
フランシスはナージャの腕を取った。
「帰ろう、ロンドンへ。」
そこへ、キースが割り込んできた。
「ナージャは渡さない。お前にはメリーアンがいるだろう。」
そう言ってキースはナージャの腕を取り、フランシスから引き離した。
「ナージャ、僕が愛しているのは君だけだ!きっと君を迎えに行くから!」
フランシスは、2人が消えた路地に向かって叫んだ。

「今夜は楽しかったわ、ありがとう。」
食事を終え、レストランを出たシュティファニーは、上機嫌でバーベンブルクに微笑みながら言った。
「いいえ、私もあなたのような素敵な方と素敵な夜を過ごせてよかったです。」
そう言うと、バーベンブルクはホテルのキーをシュティファニーに見せた。
「あなたとまだお話がしたい。時間の許す限り・・」
シュティファニーは一瞬、ためらったが、夫のことが頭をよぎった。
「ええ、いいわ。」

バーベンブルクは、自分の腕の中に抱かれているシュティファニーを見て、満足げな笑みを浮かべた。










Novel&Message by 千菊丸さん


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