百合と薔薇

第42話:新しい職場


作:千菊丸さん
アルフレートの仕事は終わった。
「素敵なドレスを作ってくださってありがとう。」
ローズマリーはできあがったばかりのドレスを着て、鏡で見ながら言った。
「お礼としてなんだけど、今夜食事にでも行かないこと?」
アルフレートはローズマリーの誘いを受けた。
その夜、ローズマリーが予約した店にアルフレートは行った。
彼女は奥まった個室にいた。
「待っていたわ。」
そう言ってアルフレートに微笑むローズマリーに、アルフレートは一瞬影がさしたように見えた。
「わざわざ食事に誘っていただいて、ありがとうございます。」
「アルフレート、あなたには私のために働いてくれたわ。私が会った中でいままで一番仕事のできるデザイナーだわ。」
「ありがとうございます。」
ローズマリーはほくそ笑んで、バッグから銃を取り出した。
「でも−残念ね、あなたには死んでもらわなくちゃいけないわ。」
「何故です、何故私を・・」
「ある人に頼まれたの。お前を殺して欲しいってね。」
アルフレートは銃を見てドアへと走った。
「逃がすモノですか!」
アルフレートは死にものぐるいで逃げた。
ティエリに電話をかけ、ブティックをしばらく休むことになるけれど申し訳ありません、というメッセージを残し、アルフレートはロンドンに向かった。
「チッ」
アルフレートに逃げられ、ローズマリーは舌打ちした。
ロンドンに着いたアルフレートは、働く当てもなく街を彷徨った。
その時、アルフレートの前に車がとまった。
「危ないじゃないの!」
「すいません。」
高級車に乗った男は、アルフレートに手をさしのべた。
「お怪我はありませんか?」
「はい。」
アルフレートは足首を捻挫していた。
怪我が治るまで、アルフレートはフランシス=ハーコートの元で働くこととなった。
フランシスはアルフレートを専属デザイナーとして雇った。










Novel&Message by 千菊丸さん


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