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フランシスとメリーアンは婚約した。 全てはメリーアンの目論見通りに運んだ。 傷心のナージャはロンドンを離れ、ドーヴァー海峡沿いの崖に来ていた。 キースの策略、妊娠、流産、そしてフランシスとの破局・・ナージャには、もう生きる気力がなくなっていった。 「フランシス・・」 絶えず吹き荒ぶ風は、ナージャに絶望を煽る。 「愛しているわ・・私、あなたに愛されて幸せだった。」 そう言うとナージャは崖の先に立った。 「さようなら、フランシス・・」 崖を洗う荒波の中に、ナージャは身を躍らせた。 ロンドン、午前0時。 「ナージャ?!」 フランシスは飛び起きた。 ナージャが海に飛び込む夢を見た。 「どうしたの、フランシス?」 メリーアンが心配そうな顔でフランシスを見つめていた。 「ううん、なんでもない・・」 ナージャ、ナージャ・・。 午前7時。 朝食を楽しんでいるハーコート家の元に、執事が飛んできた。 「だ、旦那様!」 「何事だ、騒がしい。」 「さきほどプレミンジャー公爵家から連絡がありまして・・ナージャ様が、行方不明と・・」 フランシスは立ち上がり、邸を飛び出した。 「フランシス、待ちなさい!」 ハーコート公爵は、馬に乗ろうとするフランシスを止めた。 「離してください、僕はナージャを探しにいくんです!」 「彼女はもううちとは関係ない!」 「嫌だ・・」 フランシスの頬に涙が光った。 「嫌だ、嫌だ、ナージャ、ナージャ、ナージャ!!」 そう言うとフランシスは昏倒した。 「誰か、誰か医者を!!」 −第2部 完−
波乱の第2部が終了しました。 ラブラブ絶頂のカップルが、奈落のどん底に突き落とされる。 ナージャとフランシスはこの先どうなるのでしょうか? Novel&Message by 千菊丸さん |