百合と薔薇

第3話:初恋


作:千菊丸さん
1996年、春。

ルドルフは14に、アルフレートは17になっていた。
この頃、2人は互いを意識し始めた。
唯の友達としてではなく、恋人として。
幼い頃から共に暮らしてきたが、いままで遊び友達という感覚で付き合ってきたという感じで、そんな想いを抱くことは2人ともいままで一度もなかった。

ルドルフはアルフレートに幾度も想いを伝えようとしたが、何故か素直になれない。
思っていることと反対のことを言ってしまう。
「お前なんか、気にしてない。」
「そうですか・・」
顔を合わす度に、そんなやりとりが繰り返された。

だからいつも、

(何故私は素直じゃないんだろう・・)
(何故私は落ち込むんだろう。)
罪悪感に駆られる2人だった。

ルドルフは14というのに、タバコにクラブ通いの日々を送っていた。
昼は優等生、夜は不良の仮面を使い分けていた。
アルフレートはそんなルドルフについ小言を言ってしまう。
「ルドルフ様、早寝早起きしてください。」
「ルドルフ様、朝食はちゃんとお取り下さい。」

反抗期まっただ中のルドルフに、アルフレートの小言はうるさく響くだけだった。

ある朝。
ルドルフは夜中の2時に帰宅し、遅刻してきた。
アルフレートは高等部の建物から、中等部の教室へと走ってきた。
「ルドルフ様、あれほど夜遊びはお控え下さいとおっしゃったではありませんか!どうして、あなたはいつもいつも・・」
仲間の前で小言を言われ、ルドルフの苛立ちはピークに達していた。

「うるせぇな、ちょっとは黙ってろよ!!」
ルドルフは机を倒すと、教室を出ていった。

アルフレートはルドルフに初めて怒鳴られて、沈んだ思いで自分の教室を出ていった。









ルドルフ様、初めてアルフレートに怒鳴る。
思春期特有のすれ違い。
アルフレートはルドルフ様の身を案じているのに、ルドルフ様は、アルフレートのこと好きなのにうざったいと思う・・。

『明日のナージャ』キャラ、次回から出そうと思いますので。

Novel&Message by 千菊丸さん


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