百合と薔薇

第23話:三角関係


作:千菊丸さん
キースはミラノでモデルの仕事を終え、ウィーンに羽を伸ばしに来ていた。
寄宿学校を卒業してから、キースはパリでモデルとしてスカウトされ、一躍トップモデルとして活躍するようになった。
モデルの仕事もさることながら、キースは陰では庶民の味方、「怪盗黒バラ」として、不正に金を使う貴族から金品を盗み、活躍していた。
キースは父を、そしてフランシスを憎んでいた。
『貴族』という限られた世界の中で慈善事業に打ち込むフランシス。
権力に者を言わせる父・・キースは2人を、『偽善者』として見ていた。
(所詮あいつらのやっていることは偽善に過ぎない。俺が世界を変えてみせる)
黒いスーツに白いシャツ。
シンプルなファッションに身を包み、ウィーンの街を歩くキースは、女性達の視線をいやおうがなしに集めた。
すらりとした体躯。
モデルとして身に付いた優雅な歩き方。
本人は自覚していないが、キースは光と影、どちらからも注目を浴びていた。
キースは弟が宿泊しているというホテルに来た。
ロビーに入ると、弟がプラチナブロンドの少女と楽しく話していた。
「兄さん、久しぶりだね。」
兄の姿に気づいたフランシスは、にこやかにキースに歩み寄る。
「久しぶりだな、フランシス。その子は?」
「ああ、紹介するよ。僕の婚約者で、ナージャだ。ナージャ、僕の双子の兄で、キースだ。」
ナージャと言う少女はキースの瞳をまっすぐに見つめ、笑みを浮かべた。
「はじめまして、ナージャ・アップルフィールドです。」
差し出された彼女の右手に、キースは口づけした。
「こちらこそ、レディ・ナージャお会いできて光栄ですよ。」
これが、キースの初恋だった。
それからキースは、ナージャのことが頭から離れられない。
彼女は弟の婚約者であるというのに、キースはナージャのことを愛しいと思う。
決して結ばれない恋。
だが、キースはナージャを諦める気はなかった。

ある日の午後。
キースはナージャをウィーンのプラター公園に呼び出した。
「あなたに、話しておきたいことがあるのです。」
「何かしら?」
キースの、自分を見つめる真剣な表情に、ナージャはただならぬものを感じた。
「何でしょうか?」
「私は・・あなたが、好きです。」
そう言うとキースは、ナージャの手を握った。
「でも、私は・・」
「わかっています。あなたはフランシスと・・弟と結婚する人だ。でも、この想いはもう止められない!!」
キースは自分の想いを叫ぶとナージャを抱きしめた。
「やめて!離して!!」

その時、茂みが揺れ、中からフランシスが現れた。
「ナージャ、兄さん・・?」









ナージャに一目惚れしてしまったキース。
自分の想いをナージャに告白し、彼女を抱きしめるキース。
その姿をフランシスが目撃してしまう。
次回からナージャとフランシス、キースのドロドロの三角関係が始まります。
韓国ドラマを参考にしようとおもっておりますが、やはり、「冬のソナタ」ですかね。
ナージャがユジンで、フランシスがジュンサンで、キースがサンヒョク?!
そしてチェリンがローズマリー?!
って、シャレになりませんでしたので却下。

この小説のキースはセクシーかつクール、そして情熱的な性格に設定しようと思います。
ハーレクインチックに一部なると思いますが、皆様お許しを・・。

Novel&Message by 千菊丸さん


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