ただずっと、何かを求めていた。 例えばそれは、形等無い、自由のようなものを。 手に入れたつもりで息巻いてみたりもした。 けれどそれは、手の平から気がつかないうちに 零れ落ちてしまう程小さく、儚いもので。 早く大人になりたくて、無理に大人ぶってみせても。 結局あたしはあたしだし、変われるものでもないのに。 今この瞬間は、2度と戻って来ないんだと気がついた。 少し遅すぎたかもしれないけれど。 あたしが探していたもの、求めていたもの。 それは、あなたの中にあった。 あれだけ考えても解らずにいたもののの答えも、 全て、あなたが持っていた。 あなたと出会えた事が奇跡だと言うのなら、 これが、あたしに起せた最初で最後の奇跡だと、そう信じているから。 鐘が鳴り響く。 あたしとあなたの新たな旅立ちを祝う、祝福の鐘が。 微笑を浮かべてあたしを見つめるガウリイに、 あたしも、白いヴェールの中から微笑を返して。 誓いを交わして、また歩き出そう。 また、いつもと、何一つ変わるはずも無い、あの旅へと。 違うのは、 あたしとガウリイの関係と、 お互いの指にはめられた、誓いの指輪。
Fin. |