PURE

第五幕
『炎の涙』

第一章
第6話


作:千菊丸さん
「で、レディ・エリザベスの予言ってなんだい?」
パイをた切れを平らげ、ボリニュイはそう言ってエドを見た。
「近々、戦争が起こるらしい。その戦争は悲劇に始まり、4年後に終わるって。」
「レディ・エリザベスは、でたらめを言ったことはないのか?」
「どういう意味だ、それ?」
エドはそう言ってボリニュイをにらんだ。
「いや、彼女の予言はよく当たるのかって話さ。」
ボリニュイはいつの間にかエリザベスを侮辱していたことを知り、慌ててそれを取り繕っていた。
「ええ。マイヤーリンク事件のことも、お姉様は予言したわ。」
「マイヤーリンク事件?それは何ですか?」
「もう25年前のことだからあなたは知らないわね。オーストリアの皇太子様がマイヤーリンクで謎の心中自殺を図ったのよ。暗殺じゃないかという噂が出ているわ。マイヤーリンク事件を、お姉様は事件の12年前に予言したのよ。」
「それが当たったのですね。それでは最後に遺した予言も・・」
「ええ、必ず当たるわ。」
レイチェルはそう言って窓を見た。
空には暗雲が立ちこめていた。
「ひとつ聞きたいんだが、レディ・エリザベスは自殺・・じゃなかった、暗殺された皇太子様とどんな関係だったんですか?」
ボリニュイはそう言って席を立った。
「お姉様はね、死んだルドルフ皇太子様のお妃候補だったの。お姉様は、ルドルフ皇太子差様に迫り来る死の影を見て、皇太子様との結婚を断ったのよ。」
「そうですか・・」
ボリニュイは何か言いたそうな顔だったが、ローズワース邸を出ていった。










Novel&Message by 千菊丸さん


戻る / 貰いモノは嬉し!へ戻る