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声は庭の方からした。
エリザベスは庭へと向かった。 『助けて・・』 「お姉様、どうしたの?」 エリザベスは声に導かれるように、イチイの木のそばに立った。 ブロンドの髪をした、コバルトブルーの瞳をした少女が、彼女を見つめた。 『助けて・・』 エリザベスはイチイのそばで立てられていたスコップでイチイのそばの土を掘り出した。 すると土の中から、小さな骨が見えた。 「リリー、かわいそうに・・」 「そこで何をしている!」 エリザベスが振り向くと、ブロンズ伯爵が憤怒の表情を浮かべて立っていた。 「人の庭を勝手にいじくりおって・・それでもレディーかね?!」 「伯爵、申し訳ございません。つかぬことをお聞きしますが、2年前の事件はご存じですか?」 「ああ、ブロンスキー家のリリー様か。あの子は私の弟の末娘だ。それが何か?」 「わたくし、リリー様の骨を見つけましたの。」 「なにっ?!どこに?」 「イチイの木のそばですわ。」 「父上、どうされました?」 庭にボサボサの赤毛で目尻にホクロがあるハンサムな青年が出てきた。 その時、エリザベスは青年がリリーを生き埋めにしている映像を見た。 「リリー様は生き埋めにされたんですわ。お宅のご子息に。」 「何を馬鹿なことを!」 ブロンズはいきり立ったが、息子のウィリーは小刻みに手を震わせている。 『その人、アマリリスも殺したのよ?』 「ねぇウィリー様、アマリリスをご存じ?」 エリザベスの一言で、ウィリーは駆け出した。 ブロンズは顔面蒼白となっていた。 「ウィリー、お前は何と言うことを!」 「だってみんなかわいかったんだぁ!」 ウィリー・ブロンズは幼女連続殺人事件の容疑者として逮捕され、事件は解決した。 ウィリーを逮捕した警察官は、エリザベスに礼を言った。 「ありがとう、あなたのおかげだ。」 「いいえ。」 エリザベスはそう言うと、呆然としているブロンズを庭に残して、妹と連れたって邸の中へと入っていった。 ジャスティン=バークレーとその友人達は、とりとめのない話をして盛り上がっていた。 その時、真珠の輝きが彼の目を捕らえた。 「エリザベス様だ。」 友人がそう言う声を聞いてジャスティンが振り向くと、真紅のドレスをまとったエリザベスが、妹とともに階段を下りてくるところだった。 Novel&Message by 千菊丸さん |