PURE

第三幕
『嵐』

第14話


作:千菊丸さん
「あの子は・・カトリーヌは私の娘です。」
アンドリューは大きく目を見開いた。
「17年前、私は東方の異民族と恋に落ちました。金髪紅眼の、美しい青年で、私は彼と一緒になりたいとここから願っておりました。」
けれども、私は人身御供としてバーテミア家に嫁ぐことになりました。私は彼と結ばれ、カトリーヌを産みました。」
「カトリーヌには、このことを・・」
「いいえ。カトリーヌは、あなたの子を流産しましたよ。」
「カトリーヌが?!」
アンドリューは床に崩れ落ちた。
「なぜ・・そんな・・」
「女の情念は、恐ろしいものですわ・・」
スーザンの一言で、アンドリューは急いで帰宅した。
子どもの泣き声と、怒鳴り声が妻の部屋から聞こえる。
アンドリューは妻の部屋に入った。
「あ、あなた?!」
そこには、泣くじゃ来るルーシーと、夫に虐待現場を見られてうろたえるクレアがいた。
「ルーシー、お父様と一緒に行こう。」
ルーシーはアンドリューの腕の中に飛び込んだ。
アンドリューは、ルーシーをにらんだ。
「ルーシーを虐待して、私の気をひこうとしたのか?それとも、カトリーヌの子を流して私を彼女から取り戻そうとしたのか?」
「あ、あなた、私は・・」
クレアは青ざめた顔で必死に弁解の言葉を見つけようとした。
アンドリューはクレアを見て、愚かな女だと彼女を哀れんだ。
「言い訳は聞かない。ルーシー、行くぞ。」
「どこに行くの?!」
「お父様が好きな人の所に。」
「うんっ!」
「待って、私はあなたに愛されたかったのよ!私は、あなたをあの小娘に取られたくなくって、だからっ・・」
「愚かな女だな、お前は。」
そう言うと、アンドリューはルーシーを馬に乗せて去っていった。
クレアは呆然と立ちつくしていた。
「許さない・・あの小娘の元に走るなんて!」
クレアはアンドリューへの怒りにまかせて、パリへと向かった。
「ナタリー、開けて!あなたにお願いがあるの、開けて!」
クレアは大声でナタリーを呼んだが、ナタリーはいっこうに出てこない。
「ナタリー、ナタリー!」
「なぁに、どなた?」
ナタリーはけだるそうにベッドから起き、階下へと降りた。
ドアを開けると、クレアが醜い顔でナタリーに駆け寄ってきた。
「ナタリー、私を助けてっ、助けてよぉっ!」
「どうしたの、クレア?」
「アンドリューがルーシーとあの小娘の元に行ってしまったのよぉ!」
ナタリーは軽くうなずいてクレアを邸の中へと入れた。










Novel&Message by 千菊丸さん


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