|
「あの子は・・カトリーヌは私の娘です。」
アンドリューは大きく目を見開いた。 「17年前、私は東方の異民族と恋に落ちました。金髪紅眼の、美しい青年で、私は彼と一緒になりたいとここから願っておりました。」 けれども、私は人身御供としてバーテミア家に嫁ぐことになりました。私は彼と結ばれ、カトリーヌを産みました。」 「カトリーヌには、このことを・・」 「いいえ。カトリーヌは、あなたの子を流産しましたよ。」 「カトリーヌが?!」 アンドリューは床に崩れ落ちた。 「なぜ・・そんな・・」 「女の情念は、恐ろしいものですわ・・」 スーザンの一言で、アンドリューは急いで帰宅した。 子どもの泣き声と、怒鳴り声が妻の部屋から聞こえる。 アンドリューは妻の部屋に入った。 「あ、あなた?!」 そこには、泣くじゃ来るルーシーと、夫に虐待現場を見られてうろたえるクレアがいた。 「ルーシー、お父様と一緒に行こう。」 ルーシーはアンドリューの腕の中に飛び込んだ。 アンドリューは、ルーシーをにらんだ。 「ルーシーを虐待して、私の気をひこうとしたのか?それとも、カトリーヌの子を流して私を彼女から取り戻そうとしたのか?」 「あ、あなた、私は・・」 クレアは青ざめた顔で必死に弁解の言葉を見つけようとした。 アンドリューはクレアを見て、愚かな女だと彼女を哀れんだ。 「言い訳は聞かない。ルーシー、行くぞ。」 「どこに行くの?!」 「お父様が好きな人の所に。」 「うんっ!」 「待って、私はあなたに愛されたかったのよ!私は、あなたをあの小娘に取られたくなくって、だからっ・・」 「愚かな女だな、お前は。」 そう言うと、アンドリューはルーシーを馬に乗せて去っていった。 クレアは呆然と立ちつくしていた。 「許さない・・あの小娘の元に走るなんて!」 クレアはアンドリューへの怒りにまかせて、パリへと向かった。 「ナタリー、開けて!あなたにお願いがあるの、開けて!」 クレアは大声でナタリーを呼んだが、ナタリーはいっこうに出てこない。 「ナタリー、ナタリー!」 「なぁに、どなた?」 ナタリーはけだるそうにベッドから起き、階下へと降りた。 ドアを開けると、クレアが醜い顔でナタリーに駆け寄ってきた。 「ナタリー、私を助けてっ、助けてよぉっ!」 「どうしたの、クレア?」 「アンドリューがルーシーとあの小娘の元に行ってしまったのよぉ!」 ナタリーは軽くうなずいてクレアを邸の中へと入れた。 Novel&Message by 千菊丸さん |