PURE

第三幕
『嵐』

第13話


作:千菊丸さん
カトリーヌは、赤ん坊の声を聞いて走った。
(どこなの、私の赤ちゃん!)
突然、カトリーヌ派くらい穴へと落ちていった。
目を覚ますと、スーザンの部屋に寝かされていた。額には汗がにじんでいた。
「気が付いた?」
「奥様、ここは?」
スーザンはカトリーヌに紅茶を差し出した。
「お飲みなさい。」
カトリーヌは紅茶を飲んだ。体がふっと軽くなったような気がした。
カトリーヌは、下腹部をさすった。
「私の赤ちゃんは?」
スーザンは、唇を震わせた。
「子どもは、またできるわ・・」
その言葉の意味を知ったとき、カトリーヌはスーザンの胸の中で泣き崩れた。
スーザンは何も言わずに、ただ彼女を抱き締めていた。
パリでは、ナタリーが出産するかどうか迷っていた。
ナタリーは子供を持たないことを決めていた。
自分を邪魔する者を情け容赦なく黒魔術で殺してきた。
こんな自分が、母になるなんて、ありえない。
血で汚れた自分の手に、赤ん坊なんて似合わないと思っているから。
自分1人で生きてゆくと決めたから。
妊娠がわかった時、ナタリーは動揺した。
(この子はいらない)
ナタリーは中絶することを決意した。
そのことをオクタビアンに告げようと、レストローイネ邸を訪ねた。
「どうなさったの、ナタリー?こんな時間に。」
ドアを叩くと、オクタビアンの妹・マリーが出てきた。
「オクタビアンに会いたいんだけど・・」
「兄なら、今仕事なのよ。夕方過ぎには帰ってくるわ。」
「そう・・」
ナタリーが肩を落として元来た道を戻ろうとすると、マリーがナタリーの手をつかんだ。
「兄に話があるんでしょう?居間でお茶でもいただきませんこと?」
マリーはナタリーと居間で紅茶を飲んだ。
「兄から聞きましたわ。妊娠、おめでとう。」
「ありがとう、でもね・・」
ナタリーは中絶のことを告げようとした時ー
「ただいま!」
「お帰りなさい、お兄様。」
「オクタビアン、私・・」
「今日帰りに、かわいい産着を見つけたんだ。」
オクタビアンは、ナタリーに産着を渡した。
「オクタビアン・・」
ナタリーはオクタビアンの耳元でささやいた。
アンドリューの元に、叔母から手紙が届いた。
そこには、妊娠のこと、結婚のことが書いてあった。
スーザンから呼び出されたアンドリューは、バーテミア邸に出向いた。
「ルーシー様、ご用とは?」
「あなたに、カトリーヌのことでお話があります。」










Novel&Message by 千菊丸さん


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