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「久しぶりね、カトリーヌ。」 厚化粧をし、アメジストのネックレスをつけたクレアは、どこか気味悪く見えた。 「お話って、なんですか?」 「あなた、アンドリューと会ってるんですってね?」 カトリーヌの顔がこわばった。 一体いつ、どこで知ったのだろうか? 「ルーシーがご親切に教えてくれたのよ。」 クレアはそう言ってリンゴを潰した。 「アンドリューは私の物よ。なんであんたがあの人とセックスしてるのよ!」 クレアはカトリーヌの頬を打った。 余りの痛さに、カトリーヌは悲鳴をあげた。 クレアは、カトリーヌの両肩を掴んで強く揺さぶった。 カトリーヌは気分が悪くなり、その場にうずくまった。 「あなた、もしかして・・」 クレアは、カトリーヌの妊娠を知った。 「クレア様、誤解です。私は、アンドリュー様のことなど、少しも想ってはおりません!」 言い訳するカトリーヌを見ながら、クレアは新婚初夜のことを思い出していた。 式が終わり、アンドリューとクレアは初夜を迎えた。 クレアは、寝室に入ってアンドリューを待っていた。 アンドリューは寝室に入ってきて、1度も彼女と目を合わさずにクレアを抱いた。 そして、彼女に言い放った。 「君は哀れな女だ。どれだけ金や物で邸をいっぱいにしても、君の心は豊かになれない・・嫌な女と結婚したもんだ。」 クレアは、屈辱に打ちのめされた。 だがいつかアンドリューは自分のことを愛してくれるだろう。クレアはそう思ってアンドリューの機嫌を必死に取った。 アンドリューはクレアを愛するどころか、ますますクレアから離れていった。 やがて、ルーシーが産まれた。アンドリューは娘の誕生の喜び、育児を積極的にした。 だが、クレアに対してはあいかわらず冷たかった。 カトリーヌといるアンドリューの態度が、自分に対するものとは全く違う。 彼女の中でふつふつと激しい怒りが湧いてきた。 「・・るのよ。」 クレアは醜く顔を歪ませ、カトリーヌの腹を蹴った。 カトリーヌは激痛にうずくまった。 クレアは構わず蹴り続けた。 「クレア様っ、おやめくださいっ!」 「私の何がわかるってのよ!この泥棒猫!」 カトリーヌは下腹部を押さえてうずくまった。 クレアは彼女を蹴り続け、カトリーヌの顔を打ち始めた。 「アンドリューは私のものなのよぉ!あんたなんかに絶対っ、渡さないんだからねぇ!」 カトリーヌは脚の間から、粘ついた血液が流れるのを見た。 「許さないわよ、アンドリューを奪ったら、承知しないからねっ!」 クレアの狂気に包まれた声を聞きながら、カトリーヌは意識を失った。 Novel&Message by 千菊丸さん |