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クレアは今日もルーシーを虐待していた。
娘を傷つければ傷つけるほど、クレアの孤独が軽くなっていく。 クレアは娘を虐待することが日課となっていった。 アンドリューは妻が娘を虐待していることは知らない。彼にバレないように、アンドリューが娘を虐待していたからだ。 ナタリーは邸にある「呪いの間」で、黒魔術の儀式を行っていた。 甥とあの娘を幸せにするわけにはいかない。 なんとしてでもドルヴィエ家の血脈を繋がなければ。 曾祖母の時代から、ドルヴィエ家はローズワース家と深い繋がりを持ち、アジアまで貿易の幅を広げ、今日まで生きてきた。 だが、ドルヴィエ家には男子の後継者がいない。父・ニコルがドルヴィエ家を継いだものの、生まれたのはナタリーとジャクリーヌだけ。 ジャクリーヌはニコラス=ローズワースと結婚し、アンドリューを産んですぐに亡くなり、事実上ドルヴィエ家の後継者は、アンドリューだけとなる。 父が苦労して築き上げた家庭を滅ぼす訳にはいかない。 ナタリーは、サタンを呼ぶ儀式を始めた。 カトリーヌは、アンドリューの子を妊娠しているのではないかとという不安に駆られた。 一応、産婆の元に行ってきた。 「3ヶ月だよ。」 やはり、アンドリューの子を妊娠していた。 妻子あるアンドリューの子を愛しまった代償のように思えた。 子どもを産んで育てることなどできない。 カトリーヌが途方に暮れていると、誰かが彼女にぶつかった。 「あっ、ごめんなさい。」 「カトリーヌじゃねぇか。」 カトリーヌの血が一瞬にして凍り付いた。 彼女にぶつかった相手は、荒くれ者のジョーだった。 ジョーはカトリーヌをひっぱった。 「俺の相手しろよ。」 「離して、いやぁっ!」 ジョーはカトリーヌを殴った。 「やめろ!」 そこへ身なりのいい若者がやってきて、ジョーを殴った。 「畜生、おぼえていやがれ!」 「ありがとうございます。」 「礼などいらぬ。」 黒髪の若者は、そう言って馬で走り去っていった。 「ちっ、余計な邪魔が入ったわ。」 ナタリーはそう言って舌打ちした。 Novel&Message by 千菊丸さん |