PURE

第二幕
『波乱』

第13話


作:千菊丸さん
王宮舞踏会は、人でにぎわっていた。
ガブリエルは始めての宮廷に緊張して手が震えた。
ルシフェルがその手を握った。
「大丈夫、何も心配することはないよ。」
「ええ。」
ガブリエルは、ルシフェルのエスコートで社交界デビューするために、王宮へと入っていった。
ガブリエルとルシフェルが王宮の中へと入っていった。

ガブリエルとルシフェルが王宮の中へと消えた後、馬車が1台止まり、中からアレストロピウスとカリンが出てきた。
「ジャスミン、黄身の美しさを見せつけてやろう。」
「ええ。」

ルイは始めての舞踏会に興奮していた。
既に何人かの女とダンスを踊った。
ルイの美貌は、名門貴族の娘達を騒がした。
(ここでなら、自分の望みが叶う。)
ガブリエルを必ず手に入れる。
リリアン=ベッツラは、男達の視線を集めていた。
肉感的な彼女の肉体は、男達の目を奪う。
(今夜は私のものよ。)
ガブリエルが来なければ、視線は全て私に注がれる。
リリアンは今、全ての物に満足していた。
自分を取り囲む全ての物に。
だがその喜びは、一瞬にして打ち砕かれた。

「ルシフェル様とガブリエル様よ。」
声がする方を見ると、ルシフェルにエスコートされたガブリエルが、広間に入ってくるところだった。
ガブリエルは真珠色のドレスを着て、胸元にはルビーのロザリオ、みだり耳にはルビーの耳飾りをつけていた。金色の髪は高く結ってあり、真珠がところどころに散りばめられてある。
「いつ見ても美しいな。」
「まるで天使のようだ。」
男達の視線はリリアンからガブリエルへと移っていた。
リリアンは、惨めな思いだった。
ガブリエルにはかなわない。
彼女が現れると、自分は添え物扱いされる。
ルシフェルはガブリエルに何か言った。
ガブリエルはルシフェルに向かって微笑んだ。

その時、リリアンの心に憎しみの嵐が巻き起こった。
「あら、ガブリエル様がもう1人・・」
声がしてガブリエルが振り向くと、そこにはアレストロピウスにエスコートされたカリンが立っいた。
「ガブリエル・・」
「お父様・・」
10年ぶりに、父と子は再会を果たしたのだ。
リリアンは隠し持っていたナイフを取り出し、ガブリエルに近づいていった。
ルイはゆっくりと刃をルシフェルの胸に突き刺した。
「ルシファー!」
床に倒れるルシフェルに、ガブリエルは駆け寄ろうとした。









父と子、10年ぶりの再会です。
王宮舞踏会の描写が適当ですいません。
でもルシファーが大変なことに・・。
なんだか感動的な再会の後に、悲劇なんて・・。

Novel&Message by 千菊丸さん


第12話へ戻る / 貰いモノは嬉し!へ戻る