PURE

第二幕
『波乱』

第10話


作:千菊丸さん
モンテリオはベッツラ邸へとやって来た。
「まぁ、モンテリオ様。ようこそお越し頂きました。」
「あなたに、伝えたいことがありましてね。」
モンテリオはそう言って、リリアンの耳元に何かをささやいた。

その頃ニコルは、ウサギ狩りを楽しんでいた。
ハンサムなニコルは、常に追っかけがいた。
「ニコル様ぁ、こっち向いてー!」
「ねぇ、あたしと付き合ってぇ!」
(ウザい女共だ・・)
ニコルは追っかけをまいた。
「ったく、嫌になっちゃうよ。」
毎日追いかけられ、紙をむしり取られることに、ニコルは嫌気がさしていた。
フランス名門貴族の出、聡明な頭脳、そして氷のような美貌−3拍子揃った彼を逃す女達はいない。
「大変だねぇ、色男さんは。」
茂みの中から声がして、茶色に翠の瞳の少年が立っていた。
「誰だ、お前?」
「僕?僕はルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズ」
(ルイ・・?)
どこかで聞いたことがある。
「何か用か?」
「僕、ニコルさんと友達になりたくて。」
「友達?別にいいんだけど。」
「あのね、ニコルさん。ガブリエルさんのこと、どう思ってるの?」
「お姉様はお姉様だけど。」
「じゃあルシフェルは?ガブリエルと仲良いじゃないか。」
「ルシファーはお姉様が好きだし。お姉様もルシファーのこと好きだし。お似合いのカップルじゃないか。」
「そうかな?」
ルイはそう言ってほくそ笑んだ。
「ルシフェルは、確か婚約しているんじゃなかったっけ?」
「リリアンは魅力のない女さ。政略結婚でもひどすぎるよ。」
「ガブリエルの方が、ルシファーには合っていると?」
「うん、そう。」
「そうか、じゃぁね。」
ルイはそう言うと、馬に乗って消えていった。
「なんなんだ、あいつ。」
ルイは馬を走らせ、ベッツラ邸へと向かった。
ちょうど、モンテリオがドルヴィエ邸へと帰宅しようとしているところだった。
「お目にかかれて光栄です、サルディッナーレ様。私はルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズと申します。」
「ルイ?ああ、あの宮廷主催の騎馬戦で優勝した・・」
「私、モンテリオ様にお願いがございます。」
「私に何を望む?」
ルイはモンテリオの耳元に何かをささやいた。
「ルイ、よろしく。」
モンテリオはルイに右手を差し出した。
「こちらこそ。」
(これで、ルシフェルに近づける。)
ルイの密かな陰謀は今、始まったばかり−。









ルイ、悪巧み開始。
モンテリオはリリアンに何を吹き込んだのでしょう。
それにしてもニコル、さんざんリリアンをこき下ろしてます。
毒舌なところはアンヌに似たのでしょうか?

Novel&Message by 千菊丸さん


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