PURE

第二幕
『波乱』

第6話


作:千菊丸さん
「ったく、イチャつきやがって・・」
リューイは、抱き合っているガブリエルとルシフェルを見て舌打ちをした。リューイは、ガブリエルに密かに想いを寄せていた。
リューイは自分の嫁にするなら、ガブリエルにと決めている。

だがガブリエルは、ルシフェルに対して恋心を抱いていた。
自分を幼い頃から見守り、支えてくれたルシフェル。
ルシフェルにはリリアン=ベッツラという婚約者がいる。
豪商の娘だが、とげとげしくヒステリックな性格で、ルシフェルは嫌っていた。
幼なじみであり、常に傍にいてくれたルシフェル。
友達であったという感覚から、恋へと変化していく自分の気持ちに、ガブリエルは戸惑っていた。
彼には婚約者がいる。

彼を好きになってはいけない。

でも、ルシフェルへの気持ちが抑えられなくなっていく。
ガブリエルは、ルシフェルの体温を感じながら、自分の心の変化に戸惑っていた。

ルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズは、病床の父の世話をしてくれた。
「すまんな、ルイ。」
「いいえ。父上は病を治してください。」
ルイの父・フィリップは、治る見込みのない病にかかっていた。
エトワーズ家は、没落した貴族で、邸にはツタが生えていた。
ルイは、懸命に父の看病をしていた。
しかし、フィリップは看病の甲斐なく亡くなった。
葬儀が終わり、ルイは森を歩いていた。
家には、母と幼い弟がいる。
父は死に、ルイは家族を養わなくてはならない。
それは、17歳の少年には重すぎる役目だった。
ルイはなりふり構わず歩き続けた。
その時、彼の目に1組の男女が映った。
冬の陽光に、ガブリエルのピアスが反射して、ルイの姿を映しだした。
「ルシファー、誰かいるわ。」
「どこに?」
「茂みの向こう・・」
ルイはガブリエルに近寄った。
「はじめまして。私はルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズです。」
ルイはそう言ってガブリエルに右手を差し出した。
「ガブリエル=アンヌ=フランソワ=カトリーヌ=オイゲーニュ=テレーズ=ドルヴィエですわ。」
ガブリエルは微笑んで手を差し出した。
ルイはその時、ガブリエルに惚れた。
父を亡くし、茫然自失していた彼の心に、希望の光が差し込んだ。
ガブリエルを手に入れる。
ルイは男の方を見た。
男は、挑戦的な目つきでルイをにらんでいる。
(この男を殺して、ガブリエルを自分のものにする。)
ルイの密かな野望が、今目覚める。









新キャラ・ルイ登場。
プラチナブロンドでコバルトブルーのルイは、ガブリエルに一目惚れし、ルシフェルを殺そうと企みます。
韓国ドラマの悪役のように、2人の間を引っかき回します。

Novel&Message by 千菊丸さん


第5話へ戻る / 貰いモノは嬉し!へ戻る