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「ったく、イチャつきやがって・・」 リューイは、抱き合っているガブリエルとルシフェルを見て舌打ちをした。リューイは、ガブリエルに密かに想いを寄せていた。 リューイは自分の嫁にするなら、ガブリエルにと決めている。 だがガブリエルは、ルシフェルに対して恋心を抱いていた。 自分を幼い頃から見守り、支えてくれたルシフェル。 ルシフェルにはリリアン=ベッツラという婚約者がいる。 豪商の娘だが、とげとげしくヒステリックな性格で、ルシフェルは嫌っていた。 幼なじみであり、常に傍にいてくれたルシフェル。 友達であったという感覚から、恋へと変化していく自分の気持ちに、ガブリエルは戸惑っていた。 彼には婚約者がいる。 彼を好きになってはいけない。 でも、ルシフェルへの気持ちが抑えられなくなっていく。 ガブリエルは、ルシフェルの体温を感じながら、自分の心の変化に戸惑っていた。 ルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズは、病床の父の世話をしてくれた。 「すまんな、ルイ。」 「いいえ。父上は病を治してください。」 ルイの父・フィリップは、治る見込みのない病にかかっていた。 エトワーズ家は、没落した貴族で、邸にはツタが生えていた。 ルイは、懸命に父の看病をしていた。 しかし、フィリップは看病の甲斐なく亡くなった。 葬儀が終わり、ルイは森を歩いていた。 家には、母と幼い弟がいる。 父は死に、ルイは家族を養わなくてはならない。 それは、17歳の少年には重すぎる役目だった。 ルイはなりふり構わず歩き続けた。 その時、彼の目に1組の男女が映った。 冬の陽光に、ガブリエルのピアスが反射して、ルイの姿を映しだした。 「ルシファー、誰かいるわ。」 「どこに?」 「茂みの向こう・・」 ルイはガブリエルに近寄った。 「はじめまして。私はルイ=シャルル=ダニエル=エトワーズです。」 ルイはそう言ってガブリエルに右手を差し出した。 「ガブリエル=アンヌ=フランソワ=カトリーヌ=オイゲーニュ=テレーズ=ドルヴィエですわ。」 ガブリエルは微笑んで手を差し出した。 ルイはその時、ガブリエルに惚れた。 父を亡くし、茫然自失していた彼の心に、希望の光が差し込んだ。 ガブリエルを手に入れる。 ルイは男の方を見た。 男は、挑戦的な目つきでルイをにらんでいる。 (この男を殺して、ガブリエルを自分のものにする。) ルイの密かな野望が、今目覚める。 新キャラ・ルイ登場。 プラチナブロンドでコバルトブルーのルイは、ガブリエルに一目惚れし、ルシフェルを殺そうと企みます。 韓国ドラマの悪役のように、2人の間を引っかき回します。 Novel&Message by 千菊丸さん |