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その夜のお座敷は、まるで針のむしろのようだった。
綾乃をはじめとするお姉さん芸妓や舞妓達は、火月のことを無視し、火月が何か言うとヒソヒソ話をしたりしていた。 翌日の舞の稽古でも、綾乃はわざと稽古の場所を間違えて教えたりした。 綾乃達の露骨ないじめに、火月は耐えた。 仕込みの時も、先輩の芸・舞妓達にいじめられた。 (平気な顔するんや。) だがいじめはますますエスカレートしていった。 そんなある夜、火月がノートパソコンを開いてブログを見てみると、やけにコメントの数が多い。 (なんやろ?) 30件のコメントが寄せられている記事をクリックすると、そこには− 『死ね』 『人の旦那を盗んだってどういう気持ちですか?』 『お前は最低だ。』 『可愛い顔して、やることはやるんですね。』 火月はそれ以上読むのが耐えられなくなり、ブログを閉じた。 「ふん、いい気味だわ。」 百合は火月のブログに寄せられたコメントを見ながら、ほくそ笑んだ。 火月ちゃんは綾乃さん達から有匡さんとのことでいじめられます。また、ブログでも中傷されます。 実はブログに中傷のコメントを書き込んだのは、全て百合です。 百合は火月のブログに30件も中傷のコメントを書き込み、自分でそれを見て悦に入っていたのが最後の一行です。 百合の火月ちゃんへの嫌がらせは、ますますエスカレートします。 Novel&Message by 千菊丸さん |