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火月は置屋に帰り、寝る前にブログを書いた。
『今日はご贔屓にしてくれはるお客様からプレゼントをもらいました。星形のダイヤで、とっても可愛いおす。』 火月はそっと、有匡がくれたかんざしに触れた。 (美咲ちゃんは、なんであないなこと、したんやろ・・) 「一力」での、意地悪な美咲の顔が忘れられない。 (大丈夫や。うちは、有匡はんのことが好きやし、有匡はんも、うちのこと想ってくれはる。) 火月はかんざしを髪から抜いてそれを胸に抱きながら、眠りに就いた。 その頃、東京では百合が火月のブログを読んでいた。 読み進めていくうちに、有匡が自分の誕生日に火月と会っていたことを知り、愕然とした。 (私よりも・・あの女が大事だというの!?) 百合の中に、火月への憎しみが生まれた。 「許さない・・」 百合はノートパソコンを窓から投げ捨てた。ノートパソコンは地上で粉々に壊れた。 「いままで私を騙していたのね、あなた・・舐めた真似してくれたわね・・絶対に、許さないから!」 百合はそう言って笑った。 その時、玄関のドアが開いた。 有匡が会社から帰ってきた。 「ただいま。」 とうとう百合に、火月ちゃんとのことが知られてしまいました。 百合は自分の誕生日よりも、火月の店出しの方を優先した有匡さんに対して怒り心頭です。 政略結婚とはいえ、百合は有匡さんを愛しているので、自分がないがしろにされたことを知ってショックを受けると同時に、怒りが湧いてきたのです。 Novel&Message by 千菊丸さん |