PURE

第六幕
『障害』

第11話


作:千菊丸さん
火月は店出ししてから、朝6時には起き、深夜2時には寝るという、多忙な日々を過ごしていた。
(明日は、有匡はんに会えるわ。)
カレンダーを見ながら、火月は布団に入った。

翌朝、火月は朝食を食べ、鳴り物と舞の稽古をし、夜のお座敷に向けて休憩を取った。
「火月ちゃん、今夜はどこのお座敷なん?」
火月が読書をしていると、美咲が部屋に入ってきた。
「どこって・・そんなこと、言われへんわ。」
「有匡様と会うのやろ?」
美咲はそう言って火月を睨んだ。
火月は美咲を無視して、お座敷への支度を始めた。

その夜、火月は「一力」へと向かうと、有匡が笑顔で彼女を迎えた。
「しばらくだな。」
「へえ。」
「これ、お前に似合うと思って。」
有匡はそう言ってダイヤの簪を火月の髪に挿した。
「おおきに。」
その時、火月の耳に聞き慣れた声がして、襖が開いた。
「こんばんわぁ。」

そこにいたのは、美咲だった。









美咲ちゃんは、有匡さんと火月ちゃんの邪魔をしたいんです。
彼女が舞妓になったのは、有匡さんに一歩でも近づくためという目的なので、ライバルである火月ちゃんを蹴り落とそうと必死なんです。

火月ちゃんは店出し前から人気があって、売れっ子への道を着々と歩んでいるのに対し、美咲ちゃんは火月ちゃんより稼ぎがパッとしないので、美咲ちゃんは火月ちゃんに対して嫉妬しているんです

(文枝さんが火月ちゃんばかり可愛がっていることも含めて)。

Novel&Message by 千菊丸さん


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