PURE

第六幕
『障害』

第8話


作:千菊丸さん
「なんやの、話って?」
「あんた、有匡様と親しいそうやな。」
美咲はそう言って火月を睨んだ。
「この際言うとくけど、うちは有匡様のことが好きや。舞妓になったんは、有匡様に一歩でも近づきたいからや。うち、あんたにだけは負けたくないねん。」
美咲はそう言って、自分の部屋へと向かってしまった。
「美咲ちゃん・・」
火月は部屋に入ってため息をつき、ノートパソコンを開いた。
メールが1件、入っていた。
有匡からだった。

『今日はお疲れ様。あなたに似合うと思って、可愛い髪飾りを買いました。かんざしにも使えると思います。』

メールには、ダイヤの星形の髪飾りの写真が添付されてあった。
『おおきに。とても嬉しおす。これを付けるのを、楽しみにしてます。』
火月は有匡のメールにすぐさま返信し、店出しのことをデジカメで撮った写真を入れながら、ブログに書いた。


『今日は店出し初日で、とても疲れました。これから一流の舞妓目指して頑張ります。』









美咲ちゃんは、野心家です。
有匡さんに近づきたいがために、舞妓になったんです。
有匡さんに可愛がられている火月ちゃんに対して、敵意むき出しです。
仕込みのときから可愛がられている火月ちゃんは、美咲ちゃんの気持ちを知っているんですが、彼女も有匡さんが好きなので、美咲ちゃんには渡したくないんです、有匡さんを。

有匡さんと火月ちゃんはメル友です。
離れていても、毎日のメールのやり取りで心の距離が縮まっています。
2人のノートパソコンにはパスワードが設定されていて、他人が気安く見ることは出来ません。
有匡は火月ちゃんとメールのやり取りをしていることは、当然百合には秘密にしています。

Novel&Message by 千菊丸さん


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