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有匡と火月が、祇園で楽しい時間を過ごしている頃、東京では百合が友人に愚痴をこぼしていた。
「うちの人、私の誕生日を忘れて女と遊んでるんだわ。」 そう言って百合はワインを飲んだ。 「男なんてそんなもんよ。うちだって記念日とか何もしてくれないし。でももう諦めてるわ。」 ステーキを切りながら、友人の恵利はそう言って笑った。 「私、4年もいるのに、あの人のことよくわからない・・」 「忙しいのよ、きっと。今夜はあたしが祝ってあげるわよv」 「・・ありがとうv」 無理に明るく振る舞っても、百合の心は晴れなかった。 「もう、こんな時間だな。」 そう言って有匡は、腕時計を見た。 デビュー初日は、何軒かお座敷か御茶屋へ挨拶周りをするのだ。 「また京都に来たときは、お前を呼ぼう。」 「へえ、よろしゅうお頼申します。」 火月はそう言って、「一力」を後にした。 Novel&Message by 千菊丸さん |