PURE

第六幕
『障害』

第5話


作:千菊丸さん
有匡と火月が、祇園で楽しい時間を過ごしている頃、東京では百合が友人に愚痴をこぼしていた。
「うちの人、私の誕生日を忘れて女と遊んでるんだわ。」
そう言って百合はワインを飲んだ。
「男なんてそんなもんよ。うちだって記念日とか何もしてくれないし。でももう諦めてるわ。」
ステーキを切りながら、友人の恵利はそう言って笑った。
「私、4年もいるのに、あの人のことよくわからない・・」
「忙しいのよ、きっと。今夜はあたしが祝ってあげるわよv」
「・・ありがとうv」
無理に明るく振る舞っても、百合の心は晴れなかった。
「もう、こんな時間だな。」
そう言って有匡は、腕時計を見た。
デビュー初日は、何軒かお座敷か御茶屋へ挨拶周りをするのだ。
「また京都に来たときは、お前を呼ぼう。」
「へえ、よろしゅうお頼申します。」
火月はそう言って、「一力」を後にした。










Novel&Message by 千菊丸さん


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