|
『あなた、またお仕事なの? それとも、女と遊んでるの?』
百合はそう言って夫の反応を待った。 だが、夫は答えない。 『もしもし? もしもし?』 京都では、火月が携帯でまくしたてる百合にどう答えたらいいのかどうか困っていた。 お客様のプライバシーに踏み込むのは、御法度だ。 火月は何も言わずに、携帯を切った。 「もしもし? もしもし?」 百合は再度、夫の携帯にかけたが、繋がらない。 「どうなってんのよ・・」 「有匡はん、起きておくれやす。」 「ん・・」 火月に揺さぶられ、有匡は目を覚ました。 「火月、私に電話はあったか?」 「へえ・・奥様から。うち、出てしもうたんどすけど・・いけまへんでしたやろうか?」 「いや、いい。」 有匡はそう言って、携帯の着信履歴を見た。 数分おきに、百合からの着信があった。 有匡は、百合の番号からの着信拒否を設定した。 火月ちゃんが有匡さんの電話をとった時点でルール違反なんですけど、有匡さんのお陰でお咎めなしとなりました。 有匡さんは相当百合さんのことを嫌っているようです。 Novel&Message by 千菊丸さん |