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2004年6月、東京。
白金台にある土御門邸で、有坂百合は夫の帰りを待っていた。 何度携帯にかけても、繋がらない。 今日は自分の誕生日であるということを、夫は忘れているのだろうか? (きっと忘れてるに違いないわ。あの人は私のことなんか、愛してないもの。) 百合は携帯を放り投げ、ため息をついた。 有匡と百合は、政略結婚で結ばれたカップルだ。 平安の御世から陰陽道の大家として栄えていたが、現在はその栄華はなく、没落の危機に瀕していた。 それとは対照的に、有坂家は隆盛を極めていた。 有匡と百合は、互いの家の利益のためだけに結婚した。 結婚4年目になるが、2人の間には子どもはいない。 有匡は百合よりも、火月を愛していた。 (もしかして・・あの人他に女がいるんじゃ・・) 百合は嫌な予感がして、有匡の携帯にかけた。 火月は有匡の携帯が鳴っていることに気づいた。 (どないしよう・・有匡はんを起こしたらあかんし・・) 火月は、通話ボタンを押した。 『もしもし、あなた?』 有匡さんの奥さん・百合さんの登場です。 いいところのお嬢様で、スタイルもよくて頭がいいです。 でも性格ブスです。 Novel&Message by 千菊丸さん |