PURE

第六幕
『障害』

第2話


作:千菊丸さん
「久しぶりだな。」
そう言って土御門有匡は、舞妓姿の火月を見て目を細めた。
「半だらりの頃だったお前の半だらり姿のお前も似合うが、だらり帯を付けているお前は輝いて見えるな。」
「おおきに。」
火月は頬を赤く染めながら、有匡に酌をした。
有匡と火月が会ったのは、1年前。
まだ仕込み(見習い)としてお座敷に出ていた火月は、先輩の芸妓から意地悪をされ、お座敷を飛び出し、巽橋のたもとで泣いていた。
その時、見合いの席を抜け出した有匡が、火月にハンカチを差し出した。
「おおきに。」
「縁があったら、また会おう。」

それが、2人の出会いだった。

それから有匡は、『宵乃家』に足繁く通い、火月のご贔屓筋となった。
「祇園小唄」を舞う火月を、有匡は愛おしそうに見つめた。
「芸妓となったお前も見てみたいな。」
「おおきに。」
有匡は、火月の膝の上に頭を預けた。
「しばらく、こうしてもらってもいいか?」
「へえ。」
自分の膝の上で寝息を立てている有匡の頭を、火月はそっと撫でた。









有匡さんと火月ちゃんのラブラブシーンです。
甘甘なシーンを書いてみました。
ちなみに、祇園の舞妓になるには、半年か1年間の修行期間(仕込みさんと呼ばれます)を経てお店出し(デビュー)します。

Novel&Message by 千菊丸さん


戻る / 貰いモノは嬉し!へ戻る