PURE

第五幕
『炎の涙』

第二章
第9話


作:千菊丸さん
「わたくし、匡峰の妻で、綾香といいます。」
女はそう言って花梨を睨んだ。
「ちょっとお話、よろしいかしら?」
花梨と綾香は、『いわしろ』のテーブルに落ち着いた。
「あなた、主人とはどういうご関係?」
綾香の問いに、花梨はすぐには答えられなかった。
「匡峰様とは、ただのお友達です。」
「そうかしら? わたくしにはそうは見えませんけれど?」
綾香はそう言って花梨を睨んだ。
「本当です。」
「そう。だったら二度と主人の前に現れないでくださる?」
「それは・・」
「話は以上です。」
綾香はそう言うと、さっさと帰ってしまった。
その夜、花梨は匡峰に綾香と会ったことを話した。
「そうか、綾香がそんなことを。」
「私は、匡峰様のことが好きです。」
花梨の突然の告白に、匡峰は目を見開いた。
「ずっと、あなたをお慕いしておりました。」
「私も、ずっと君のことが好きだった。」
匡峰と花梨は互いに口づけを交わした。
「また会いましょう。」
「ええ。」
花梨が家路につこうとした時、1台の車が彼女に向かって突っ込んできた。










Novel&Message by 千菊丸さん


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