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「わたくし、匡峰の妻で、綾香といいます。」
女はそう言って花梨を睨んだ。 「ちょっとお話、よろしいかしら?」 花梨と綾香は、『いわしろ』のテーブルに落ち着いた。 「あなた、主人とはどういうご関係?」 綾香の問いに、花梨はすぐには答えられなかった。 「匡峰様とは、ただのお友達です。」 「そうかしら? わたくしにはそうは見えませんけれど?」 綾香はそう言って花梨を睨んだ。 「本当です。」 「そう。だったら二度と主人の前に現れないでくださる?」 「それは・・」 「話は以上です。」 綾香はそう言うと、さっさと帰ってしまった。 その夜、花梨は匡峰に綾香と会ったことを話した。 「そうか、綾香がそんなことを。」 「私は、匡峰様のことが好きです。」 花梨の突然の告白に、匡峰は目を見開いた。 「ずっと、あなたをお慕いしておりました。」 「私も、ずっと君のことが好きだった。」 匡峰と花梨は互いに口づけを交わした。 「また会いましょう。」 「ええ。」 花梨が家路につこうとした時、1台の車が彼女に向かって突っ込んできた。 Novel&Message by 千菊丸さん |