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それから、花梨と匡峰は、神社で会うようになった。
花梨は、将来の夢を語った。 「私、看護婦さんになるのが夢なんです。小さいときケガして、看護婦さんに優しくしてもらって・・私もあんな風になりたいなぁと思って。」 そう語る彼女の目は、キラキラと輝いていた。 「叶うといいですね、あなたの夢。」 匡峰はそう言って微笑んだ。 花梨は、匡峰と合っている時間は、嫌なことを全て忘れた。 匡峰も、綾香といるより花梨といる時間の方が楽しかった。 「じゃあ、また明日。」 「ええ。」 いつものように、匡峰は神社の前で花梨と別れた。 綾香は、このごろ夫の帰りが遅いことにいぶかしがっていた。 (まさか、あの料亭の娘と・・) ある日、綾香は夫の後をつけてみた。 夫は神社で、あの料亭の娘と笑っていた。 (あなた・・どうしてあんな子の前では、笑顔を・・) 「じゃあ、また明日。」 「ええ。」 (あなた・・許しませんわよ。) 綾香は鼻歌を歌いながら帰路に着く夫の姿を恨めしそうに見ていた。 翌朝。 「行って来ます。」 花梨が学校へ向かおうとしていると、1人の女が彼女の前に立ちはだかった。 Novel&Message by 千菊丸さん |